不当解雇

弁護士監修記事 2019年04月26日

【マタハラ】妊娠や出産を理由に解雇されたときの対処法

妊娠・出産を理由として会社が労働者に対して不利益な取り扱いをすることは、法律で禁止されています。 そのため、妊娠や出産を理由に解雇されたとしても、その解雇は違法で無効な「不当解雇」にあたります。 表向きは別の理由で解雇されたとしても、解雇することは法律などで厳しいハードルが設けられているので、簡単に認められるわけではありません。 この記事では、妊娠や出産を理由に解雇されたときの対処法について詳しく解説します。

目次

  1. 妊娠・出産を理由に解雇することは違法
  2. 他の理由をつけて解雇してきた場合
  3. 不当解雇と認められた場合の解決方法
  4. 具体的な解決の手段

妊娠・出産を理由に解雇することは違法

妊娠や出産を理由に解雇することは、男女雇用機会均等法で明確に禁止されています。違反した場合、会社は行政から指導を受けたり、企業名を公表されたりするなどのペナルティを受ける可能性があります。 明らかに妊娠・出産を理由に解雇された場合には、会社側に対して、違法であることを主張し、解雇の撤回を求めましょう。

他の理由をつけて解雇してきた場合

一方、会社側が法律違反であることを認識している場合には、妊娠や出産したことが理由だとは明確に告げず、表向きは「能力不足」など別の理由をつけて解雇してくるケースもあります。 しかし、他の理由をつけたからといって、解雇は会社側が自由に行うことができるわけではありません。 立場の弱い労働者を守るために、解雇には法律や判例などで厳しいハードルが設けられています。条件を満たさない解雇は、違法・無効な「不当解雇」です。 具体的には、(1)「客観的・合理的な理由がある」、(2)「社会通念上相当である」という両方の条件を満たしてなければ、不当解雇にあたります。 具体的にどのようなケースが不当解雇にあたるのか、「高知放送事件」という裁判例を例にみてみましょう。病気やケガで解雇されたケースではありませんが、不当解雇の判例として有名です。 ある放送局の宿直勤務のアナウンサーが、寝坊してラジオニュースの生放送に穴をあけたことなどを理由に解雇されました。2週間という短期間にこうした「事故」を2回起こしたことや、事実と異なる報告書を提出したことなどが問題視されました。 裁判では、解雇が有効かどうかという点が争われました。 最高裁の判決は、「アナウンサーとしての責任感に欠ける」など、アナウンサー側にも非があることは認めつつも、次のような事実などに着目して「解雇は無効」という判断を示しました。

  • 遅刻はわざとではなかった
  • 先に起きてアナウンサーを起こす役目だった社員も寝過ごしていた
  • アナウンサーを起こす役目だった社員が受けた処分が軽かった(けん責処分)
  • 中断した時間が5〜10分と比較的短かった
  • これまでの勤務態度は悪くなかった
  • 過去、放送事故で解雇された例がなかった

生放送に穴をあける(しかも2回)ということは、アナウンサーとして重大なミスとも思えますが、「解雇まではやりすぎ」と判断されたのです。 妊娠や出産以外の理由で解雇された場合は、こうした合理的な理由がなかったことを主張していくことになります。

不当解雇と認められた場合の解決方法

あなたの解雇が不当解雇であると認められた場合、解決方法としては、大きく2つのパターンがあります。

  • 復職する
  • 復職はせず、未払い賃金や慰謝料など金銭で解決する

不当解雇を争う場合、かたちとしては「解雇の無効を主張する」=「復職を求める」ということになりますが、会社との関係がこじれ、復職が現実的でない場合が少なくありません。 その場合は金銭解決を求めることになります。実際のケースでは、金銭解決を求めることが多いです。 金銭解決を選択した場合、解雇処分を下された後も就労の意思があったこと、また、その解雇処分が無効であると認められれば、「解雇されずに働いていれば、本来支払われるはずだった賃金」が支払われます。 解決金の平均はおおよそ賃金6か月分程度と判断した裁判例がありますが、解決までに要した期間や解雇の経緯などによって増減する可能性があります。

復職を望まない場合でも、解雇が無効であると認められれば、労働者としての地位が復活します。その場合、解決金を受け取り、会社との合意で改めて退職するという形をとることが考えられます。

具体的な解決の手段

不当解雇を主張する手段は、会社と直接交渉することだけでなく、労働審判や裁判といった制度を利用して解決を目指すこともできます。

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