会社の従業員の身元保証人になるとどんな責任や義務を負うのか

知り合いの就職が決まって身元保証人を頼まれたとき、引き受けてよいのか悩む方もいるでしょう。

  • 身元保証人の責任
  • 有効期間
  • 身元保証を辞めることができる場合

この記事では、このようなポイントについて詳しく解説します。

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目次

  1. 従業員の代わりに賠償金を支払わなければならない
  2. 身元保証には有効期間がある
  3. 途中で身元保証を辞められるケース
  4. 身元保証人になるかどうかは慎重に決めましょう

従業員の代わりに賠償金を支払わなければならない

身元保証とは、従業員が会社に損害を与えたときに、会社に対して賠償金を支払うという内容の契約です。 たとえば、会社の経費を私的に使い込む場合や、社用車で交通事故を起こしてしまう場合のように過失による場合も考えられます。 そのような場合には、原則として、会社に損害を与えた従業員が、会社に対して賠償金を支払う義務を負います。 しかし、何らかの理由で従業員が支払いできない場合が考えられます。 そこで、従業員に代わって会社に賠償金を支払うのが、身元保証人の役割です。

従業員の損害賠償責任を「連帯して」保証すると契約書に書かれている場合には、会社は従業員に支払いを請求する前であっても、身元保証人に対して支払いを請求することができます。

身元保証には有効期間がある

身元保証には有効期間があります。法律によって、5年以内と決められています。 5年より長い期間が契約書に書かれている場合には、法律によって、5年に短縮されます。 期間が決まっていない場合は、法律により3年とされます。ただし、商工業見習者(いわゆる徒弟制度)の場合には、5年です。 身元保証は、更新することができます。ただし、更新後の期間も5年を超えることはできません。 身元保証の自動更新を定めるケースもありますが、このような契約は無効と判断した裁判例があります。

途中で身元保証を辞められるケース

有効期間の途中でも、次のような事情を知った場合には、身元保証人を辞めることができます。

  • 従業員に業務上不適任または不誠実な出来事があって、身元保証人が責任を問われるおそれがあることを知ったとき
  • 従業員の仕事や勤務地が変更されて、身元保証人の責任が重くなったり、従業員を監督することが困難になったりしたとき

会社は、このような場合には、身元保証人に遅滞なく通知しなければなりません。会社から通知を受け取った場合にも、身元保証人を辞めることができます。

このような通知を会社が怠った場合でも、身元保証人は会社に賠償金を支払わなければなりません。ただし、会社が通知を怠ったことにより、賠償額が減額できる可能性があります。

身元保証人を辞めた場合でも、辞める前に従業員が会社に損害を与えた場合には、身元保証人として賠償金を支払わなければなりません。

そのほかの理由でも、会社の承諾が得られる場合には、身元保証人を辞めることができます。

身元保証人になるかどうかは慎重に決めましょう

身元保証人は、従業員が会社に損害を与えた場合に、従業員に代わって会社に賠償金を支払う義務を負います。 その賠償額がいくらになるか、身元保証を引き受ける時点では想像がつきません。 また、有効期間が決まっているとはいえ、身元保証人になってしまうと簡単に辞めることはできません。 身元保証人になるかどうかは、従業員本人との信頼関係を踏まえて、慎重に決めましょう。

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