産休・育児休暇

弁護士監修記事 2019年04月18日

女性が産休や育休を取得するときに知っておきたい基礎知識

産休は雇用形態を問わず全ての女性労働者が取得することができる制度です。 育休も、一定の条件を満たせば、パートや契約社員などとして働く人も取得できます。就業規則に規定がなかったとしても、制度を利用できます。 この記事では、産休と育休について取得できる期間などの基礎知識をわかりやすく解説します。

目次

  1. 産休は全ての女性労働者が取得できる
    1. 6週間よりも前に産休に入れる場合
    2. 出産予定日を過ぎてしまった場合は
    3. 産後休業は8週間
  2. 育休は原則1歳になるまで〜最長2歳まで
    1. 育休を取得できない場合
    2. パート・派遣・契約社員でも育休を取れる?
    3. 母親が取得できる育休
    4. 育休を取得するには
  3. 産休や育休の取得を理由に不利益な扱いをされたら

産休は全ての女性労働者が取得できる

alt 産休には、出産の前に取得する「産前休業」と、出産の後に取得する「産後休業」があります。 正社員だけではなく、パートタイムや派遣社員、契約社員として働く女性も、産前・産後休業を取得できます。 産前休業は、出産予定日の6週間前(妊娠34週)から取得できます。 双子など多胎妊娠の場合には、予定日の14週間前(妊娠26週)から取得できます。 産前休業を取得するには、会社への申請が必要です。

6週間よりも前に産休に入れる場合

産前休業は、法律では予定日の6週間前と決まっていますが、会社によっては、6週間より前から産休を認めている場合があります。 まずは社内規定を確認しましょう。 社内規定がない場合でも、早く休業するように医師から指導を受けた場合には、会社に申請することで休業の措置を受けられます。 体調が不安な場合には、医師に相談しましょう。

医師に「母性健康管理指導事項連絡カード」を書いてもらうことで、医師の指導内容を会社に効果的に伝えることができます。

「母性健康管理指導事項連絡カード」は、厚生労働省のサイトからダウンロードできます。

出産予定日を過ぎてしまった場合は

出産予定日を過ぎて出産した場合、予定日から出産日までの期間は産前休業に含まれます。

産後休業は8週間

産後休業は、原則として、出産の翌日から8週間です。 ただし、早く復帰したい場合には、産後休業を6週間に短縮することができます。その場合、復帰について医師に支障がないと認めてもらうことが必要です。

育休は原則1歳になるまで〜最長2歳まで

alt 育休は、原則として子どもが1歳になるまでの間、希望の期間を取得することができます。母親だけではなく、父親も育休を取得することができます。

育休を取得できない場合

雇用契約の内容によっては、育休を取得できない場合があるので注意しましょう。 雇用契約の内容が「1日単位で雇用される」ことになっている場合(日々雇用契約)には、育休を取得できません。 また、次のような場合には、労使協定により育休の取得を制限されている場合があります。

  • 雇用されてから1年未満の場合
  • 1年以内(1歳以降の休業の場合は、6か月以内)に雇用関係が終了する場合
  • 週の所定労働日数が2日以下の場合

パート・派遣・契約社員でも育休を取れる?

パートタイムや、派遣社員、契約社員として働いている人でも、雇用契約に期間の定めがない場合には、正社員と同じように、育休を取得できます。 雇用契約に、期間の定めがある場合には、次の条件を満たす場合にのみ、育休を取得できます。

  • 育休を申請する時点で同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること
  • 子どもが1歳6か月(2歳まで休業する場合は2歳)を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと

たとえば、産休・育休中に雇用期間が満了し、雇用契約が更新されないことが明らかな場合には、育休を取得できません。 ただし、妊娠、出産、産休・育休を理由として契約の更新をしないことは、いわゆるマタハラとして法律で禁止されています。 もし、契約が更新されなかった場合で、その理由が妊娠、出産、産休・育休だと思われる場合には、最寄りの労働局に相談しましょう。

母親が取得できる育休

母親の育休は、産後休業(原則として産後8週間)が終わってから、子どもが1歳になるまでの間です。 1年間ずっと休まなければならないわけではありません。任意の期間を選べます。 alt

父親も育休を取れば育休期間を1歳2か月に延長できる(パパママ育休プラス)

父親も育休を取得して、次の条件を満たす場合には、母親の育休期間が1歳2か月に延長できます。

  1. 母親の育休より先に、父親が育休を開始する
  2. 子どもが1歳になるまでに父親が育休を取得する
  3. 子どもの1歳の誕生日以前に母親が育休を開始する

パパママ育休プラスを利用して、1歳以降に母親が休む場合、次の図のようになります。 alt

実際に取得できる育休日数は、1年が上限です。母親の場合には、1年の中に産後休業も含まれます。

育休を1歳6か月(〜最長2歳)まで延長できる場合

次のような事情がある場合には、育休を1歳6か月まで延長することができます。

  • 子どもが1歳になる日に、母親と父親のどちらかが育休中で、次のどちらかの事情がある場合(パパママ育休プラスを使って1歳以降に育休を取得している場合には育休終了予定日が基準)
  1. 保育園に入れない場合
  2. 1歳以降の子育てを主に父親がする予定だった場合に、父親の病気・ケガ・死亡などにより子育てが困難になった場合

子どもが1歳6か月の時点で同様の条件を満たす場合には、育休をさらに2歳まで延長することができます。

育休を2回取れる場合がある

育休を取得できるのは、原則として子ども1人につき1回です。 ただし、次のような場合には、育休を2回取得できます。

  • 出産後に妊娠をして育休中に新たな産休・育休に入った場合で、新たな産休・育休の対象となる子どもが亡くなるなどした場合
  • 育休中に介護休業が開始したことにより育休が終了した場合で、介護をする家族が亡くなるなどした場合
  • 父親が亡くなった場合
  • 父親の病気、ケガ、障害により子育てが困難となった場合
  • 離婚などで父親が子どもと別居することになった場合
  • 子どもが病気、ケガ、障害により2週間以上の世話を必要とする場合
  • 保育園に入れない場合

育休を取得するには

ここまで説明してきた育休制度は法律で決められた内容ですが、会社によっては、法律以上の育休取得を認めている場合があります。 まずは社内規定を確認しましょう。 社内規定に育休の定めがない場合でも、育児・介護休業法により育休の取得を申請できます。 育児休業を取得する場合には、遅くとも1か月前までに会社に育児休業申請書を提出しましょう。

産休や育休の取得を理由に不利益な扱いをされたら

alt 産休や育休を取得したことを理由に不利益な扱いをすることは法律で禁止されています。会社から減給や降格などの不利益を受けた場合の対処法については、次の記事で解説しています。

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