給料

弁護士監修記事 2019年03月29日

【弁護士Q&A】勤務先が倒産しそうな場合に未払いの給料を回収する方法

勤務先の会社の経営が悪化して倒産しそうな場合に、未払いとなっている給料を回収するにはどうすればよいのでしょうか。実際に倒産してしまった場合は回収を諦めるしかないのでしょうか。 みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. 会社が倒産しそう…未払い給料はどうなる?
  2. 国が立て替えてくれる仕組みとは?
  3. まとめ

会社が倒産しそう…未払い給料はどうなる?

alt 勤務先の会社が倒産しそうな場合に、未払いの給料を回収するにはどうすればよいのでしょうか。

給与未払いの対応について


相談者の疑問
11月の後半にいきなり社長から「会社の経営が厳しい。資金もない。11月末で全員退職してほしい」と話があり急遽会社都合での退職となりました。

また、10月と11月の給与・経費が未入金のままであり、未払い給与にかかる源泉税も国に未納のため年末調整を行えず、確定申告に行く羽目になっております。

支払い催促の申し立てなども考えておりますが会社は本当に資金的に厳しいようです。ただ、経営者個人としての資産はそれなりにあるようです。何か回収する手立てがないものでしょうか。


新保 英毅弁護士
会社が給料を払ってくれない場合の法的手続としては、会社に対し、未払賃金請求の訴訟ないし支払督促をして、会社の資産に対し強制執行するのが原則です。

経営者個人と会社(法人)はあくまで別人格なので、法人格を否認できるような例外的な場合でない限り、経営者個人に対する請求は難しいです。

なお、会社の倒産に伴い賃金が支払われないまま退職をした労働者は、一定の要件を満たした場合、国(労働者健康福祉機構)に対し未払賃金の一定額の立替え払いの請求ができます。

倒産しそうな会社から未払いの給料を回収するためには、裁判もしくは支払督促という法的手段によって請求して、最終的には会社の財産を差し押さえる必要があるようです。 一方で、会社から回収できない場合は、国が立て替えてくれる仕組みがあるようです。

国が立て替えてくれる仕組みとは?

alt 国が未払の給与を立て替えてくれる制度は、どのような場合に利用することができるのでしょうか。

給料未払い、会社の倒産について


相談者の疑問
法人税の滞納により会社の銀行口座が凍結され、社長はもう破産しかないと言っています。

給料の未払い分が100万円近くあり、未払いの給与明細や労働条件通知書などの書類をいただきたいのですが、社長に言っても用意してもらえません。どうしたらよいですか?


西田 広一弁護士
倒産から6か月以内の給料と退職金の約8割は、独立行政法人労働者健康安全機構による給料立替えを受けられる可能性があります。

但し、次の要件を満たしている必要があります。
(1)使用者が、
1.1年以上事業活動を行っていたこと
2.倒産したこと

2つの場合があります。

イ 法律上の倒産
 (1.破産、2.特別清算、3.民事再生、4.会社更生の場合)
→この場合は、破産管財人等に倒産の事実などを証明してもらう必要があります。必要な用紙は労働基準監督署に備え付けてあります。

ロ 事実上の倒産(中小企業について、事業活動が停止し、再開する見込みがなく、賃金支払い能力がない場合)
→この場合は、労働基準監督署長の認定が必要ですので、労働基準監督署に認定の申請を行って下さい。

給料が未払いのまま会社が倒産した場合、上記の要件を満たせば、独立行政法人労働者健康安全機構の給与立替制度を利用できます。倒産から6か月以内の給料と退職金の約8割の支払いを受けられるでしょう。

まとめ

会社が倒産しそうな場合に、未払いの給料を回収するためには、裁判や支払督促という法的手段によって、会社の財産を差し押さえる必要があるようです。 未払いのまま会社が倒産した場合は、一定の要件を満たすことで、倒産から6か月以内の給料と退職金の約8割については給与立替制度を利用して回収できるようです。

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