退職

弁護士監修記事 2019年03月08日

【弁護士Q&A】就業規則「退職は3か月前までに申し出」従う必要ある?

「就業規則に『退職したい場合は3か月前までに申し出ること』というルールがある。少しでも早く退職したいが、ルールに従わなければならないのか」「退職届を出したいのに、会社が受け取ってくれない」。この記事では、こうした退職の悩みについて、「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. 就業規則のルールに従わないと退職できない?
  2. 体調不良で働けない…契約期間内でも退職できる?
  3. 会社が退職届を受理してくれない場合はどうすればよい?
  4. まとめ

就業規則のルールに従わないと退職できない?

alt 就業規則に、「退職する3か月前までに申し出ること」といったルールが設けられていることがあります。 体調を崩して働けないなどの理由で、少しでも早く会社を辞めたい場合でも、就業規則に従わなければ退職できないのでしょうか。

退職と損害賠償について


相談者の疑問
美容関係の仕事をしています。身体を壊してしまい、退職の希望を何度も出しておりますが、人手不足が原因で全く取り合ってもらえません。

自分がいなくなることでシフトが成り立たなくなったり、ご予約いただいているお客様がキャンセルになってしまう場合、会社からの損害賠償はあり得ますか?

就労規則で、辞める場合は3か月前に申告するというルールもあります。


周藤 智弁護士
適法に退職できた場合には、法律上は、損害賠償責任を負うことはありません。

ただ、適法か否かにかかわらず、請求すること自体は可能なので、会社側が請求してくることもあるでしょう。

「やむを得ない事由」がある場合には即時退職をすることができます。体調が労務に耐えられないといった場合には認められる可能性もあるかもしれません。

また、「やむを得ない事由」がなくても民法上は2週間の予告期間を設ければ退職可能です。

民法と就業規則の優劣については、見解が分かれるところですが、就業規則で予告期間を延ばせても最長1か月程度ではないかとされています。

病院で就労不能の診断書を取得し、その上で退職届を提出することが安全だと思います。年次有給休暇がある場合には、退職届とともに有給休暇の申請もするのが通常です。

民法のルールでは、退職したい日から数えて2週間前までの期間(予告期間)に退職届を出して、労働契約を解約したい意思を会社に伝えれば、退職することができます。 就業規則などで、2週間を超える予告期間を定めている場合でも、一般的には民法のルールが優先されると考えられています。予告期間を延ばせても、最長で1か月程度のようです。 「退職する3か月前までに申し出ること」という就業規則は無効となる可能性が考えられます。その場合、2週間前までに申し出れば退職することができるでしょう。

体調不良で働けない…契約期間内でも退職できる?

alt 契約期間が決まっている雇用契約でも、契約期間満了前に退職できるのでしょうか。体調不良などの事情があっても、契約期間が終わるまでは退職できないのでしょうか。

辞めさせてもらえません…


相談者の疑問
雇用契約では1年以上の契約となっておりますが、勤めて2か月でヘルニアになってしまい、退職したいと申し出ました。

ところが契約では1年契約のため、「1年は絶対辞められないんだよ!」と経営者にキレられてしまいました。

診断書を出したのですが納得してもらえません。今後どうしたらよいでしょうか?


戸舘 圭之弁護士
退職は基本的に自由ですし、1年契約であっても体調の関係で仕事を続けるのが困難であれば、やむを得ない事由がありますので当然に退職可能です。

診断書と退職届を一方的に送りつけて仕事を辞めてしまっても、法的には全く問題ありません。

契約期間が定められていたとしても、体調不良で働けない場合などは、「やむを得ない事由」があるとして、契約期間満了前でも退職することができるでしょう。

会社が退職届を受理してくれない場合はどうすればよい?

alt 会社が退職届を受理してくれない場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。

会社が退職届け受理しない


相談者の疑問
会社に退職届を出そうと思うのですが、受理されなかった場合どうなりますか?

退職届を出しても辞めさせてもらえない場合どうしたらよいですか?


原田 和幸弁護士
例えば、配達証明付きの内容証明で、退職の意思を伝えることは考えられます。

>退職届を出しても辞めさせてもらえない場合どうしたらよいですか?

一定期間前に退職の申し入れは必要になりますが、会社に相談者の退職の意思が伝わったのであれば、一定期間後に退職すればよいと思います。

退職したのであれば会社に行かないということも考えられますし、嫌がらせなどがあって事実上辞めさせてくれないということであれば、弁護士に入ってもらって対応してもらうことも考えられると思います。

会社が退職届を受け取ってくれない場合は、内容証明郵便の形で提出するという方法があります。 内容証明郵便で退職届を会社に提出すると、あなたが会社に退職届を送り、退職の意思を伝えたということを郵便局が証明してくれます。 退職届が会社に届いた日から2週間であなたと会社との労働契約は終了し、退職したことになります。

まとめ

法的には、原則として退職したい日から数えて2週間前(予告期間)までに、会社に退職の意思を伝えれば、退職することができます。 就業規則に「退職する3か月前までに申し出ること」というルールがあっても、必ずしも従わなければならないわけではありません。予告期間は、延長できたとしても1か月程度と考えられるようです。 契約期間を決めて働いている場合でも、体調不良などの理由があれば、契約期間満了前に退職することができます。 会社が退職届を受け取らない場合は、内容証明郵便の形で退職届を送るという対処法があります。退職届が会社に届いた日から2週間であなたと会社との労働契約は終了します。つまり、退職したことになります。

関連記事

弁護士に見積り依頼をする

複数の弁護士にまとめて見積り依頼
費用対処方針比べて選ぶことができます。

  • 弁護士費用がいくらかかるか知りたい
  • 弁護士の選び方がわからない
  • 弁護士が何をしてくれるか知りたい
一括見積りをはじめる無料

依頼前に知っておきたい弁護士知識

労働問題を扱う弁護士を探す

退職に関する法律相談

  • 辞めると言ったら損害賠償を給料から引き落とすと言われた

    今月仕事を退職するんですが、先月会社の研修で研修費と交費などだしてもらい受けてきました。その後すぐ、給料明細、年末調整など間違えられてる事に気付き社長に手続きのお願いをし手続き...

    4弁護士回答
  • 有給消化について、、。

    先生方、どうか教えてください。 私の勤めている会社はワンマン社長がいる、いわゆるブラック会社です。 この度、退職願を提出致しました。 8月20付けで退職させて頂きたく。と記載しました...

    1弁護士回答
  • 会社負担の教育費用の返金請求について

    会社側の要望で資格取得を促され、会社側の指定の講座を受講し、昨年度取得しました。 費用については、会社側に全額立て替えてもらった後、専門訓練給付金にて一部返金しました。 しかし、...

    1弁護士回答
  • 心身疲労による退職の申し出についてのご相談

    広告代理店の営業職に転職して3か月の者です。 慣れない業務内容、個人主義が強すぎて相談しづらい社風、業務量の多さなどで 入社以来、不眠や早朝に目が覚めて再び寝れないといった症状が...

    1弁護士回答
  • パワハラで精神疾患になり、退職金も支給されません

    30年ほど勤めた会社からパワハラを2年以上受け続けた結果、精神疾患になり退職しました。 現在も完治しなくつらい状況です。 就業規則には退職金制度ありと記載されていますが退職金は無いと...

    1弁護士回答
1 2 3 4 5 ... 30 ... 50

相談を絞り込む

退職の法律ガイド

関連カテゴリから解決方法を探す

弁護士に相談しようと思ったら…

弁護士に見積り依頼をする

複数の弁護士にまとめて見積り依頼

  • 最短3分で依頼完了
  • 依頼内容は非公開
  • 分野に詳しい弁護士から見積り依頼が届く
一括見積りをはじめる無料

依頼前に知っておきたい弁護士知識

労働のニュース

  1. 本当は働いたのに「残業なし」で出勤簿提出 ...
  2. パンプス強制にNO「#KuToo」署名提出…女性の...
  3. 就活セクハラ「被害者が声を上げられる場所を...
  4. ドイツに出向、残業100時間超で精神疾患に…現...
  5. しゃぶしゃぶ鍋事件、被害男性「熱い鍋より、...
  6. 私学教員の部活指導など、「明確な指示」なく...
  7. タイムカード打刻「15分単位」で切り捨て…薬...