職場に妊娠を告げたら突然異動を命じられ拒否できない場合の対処法

職場に妊娠したことを告げた後や、育休から復帰した後に、突然異動を命じられたが、納得いかない。 異動先で働き続けることが精神的に辛い場合や、異動前よりも育児をしにくい労働条件になってしまった場合でも、職場の命令に従わなければならないのでしょうか。命令を撤回してもらう方法はないのでしょうか。 この記事では、こうした悩みに関する、「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を紹介します。

目次

  1. 産休に入る直前に突然の異動命令…従わなければならない?
  2. 労働局を通じて解決をはかる方法もある
  3. まとめ

産休に入る直前に突然の異動命令…従わなければならない?

alt 職場に妊娠したことを告げたところ、産休に入る直前になってからいきなり異動を命じられた…。意に沿わない命令であっても、拒否できないのでしょうか。

産休目前の異動について。

相談者の疑問 妊娠7か月です。看護師をしています。

夜勤免除をお願いしたところ、外来へと異動となりました。身体的な面では外来が楽ともとれますが、また新たに業務を覚えなおさないといけません。

スタッフも知らない方々なので人間関係の構築もしていかなければなりません。精神的にとても苦痛です。どうして、産休前1か月半もないのに異動させられなければいけないのか納得できません。

病棟師長には異動したくない旨は伝え、看護部へ伝えてもらいましたが、異動の取り消しは困難とのことでした。病棟の人数が多いための異動とのことですが、納得できません。

体力的には楽になったとしても、精神的には辛いです。まだ、病棟で夜勤をこなしていたほうがマシだと私は思っています。今回のような場合は我慢して働くしかないのでしょうか?

高橋 淳の写真 弁護士の回答高橋 淳弁護士 育児休業措置を申し出たことに対する不利益処分ですから、ご記載の配置転換命令は育休法違反及び権利の濫用として無効と解されます。弁護士を立てて交渉するとよいでしょう。

妊娠や出産を理由に、意に沿わない異動を命令されるなど不利益な扱いを受けることは、法律に違反するとして、無効と考えられます。 異動を拒否しても職場が応じてくれない場合は、弁護士を立てて交渉する必要があるでしょう。

労働局を通じて解決をはかる方法もある

alt 異動を拒否しても応じてもらえない場合、弁護士に相談する以外にも、労働局という国の機関を通じて解決をはかる方法もあります。

育休明けの解雇及び配置転換

相談者の疑問 4月中旬、育休終了直前(5月より復帰予定で了解は得ていました)に突然呼び出され、整理解雇されました。

私の所属している部門の不採算が否めないためものことでした。しかし、私と同職の方が4月から就職しています。労基の指導により解雇は撤回されましたが、配置転換の辞令を送付してきて、7月より違う職種での勤務を命ずると書いてありました。

新たな職種は夜勤、早出、遅出があり、休日も不規則になります。今までは、残業もない職種で、休日も土日祝でした。

子どもも幼く、応じることが不可能な労働条件なんですが、これは、マタハラ、パワハラではないのでしょうか?

影山 博英の写真 弁護士の回答影山 博英弁護士 育児介護休業法10条は「事業主は、労働者が・・・育児休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」と定めています。

ご質問の配転命令は、同条に違反する「不利益な取扱い」として無効と評価される可能性があります。事業主に命令の撤回を求めても応じない場合は、弁護士に依頼して法的措置を取ることのほか、労働局の紛争調整委員会の調停を申請することなども考えられます。

職場に異動命令を撤回するよう求めても応じてもらえない場合は、弁護士に相談するほか、労働局(厚生労働省が管轄する国の機関)に相談することを検討してもよいでしょう。 労働局の調停という手続きを利用すると、弁護士や社会保険労務士など、労働問題の専門家が、あなたと職場の間に入り、それぞれの意見を聞きながら、トラブル解決に向けて交渉を進めてくれます。 労働局の調停には費用がかからず、裁判で争う場合よりも簡単な手続きで早期に解決を目指すことができます。

まとめ

妊娠や出産、育児を理由に、職場から意に沿わない異動を命じられた場合、異動を拒否することができます。 拒否しても応じてもらえない場合、弁護士に依頼して職場との交渉をしてもらうことが1つの方法として考えられます。 弁護士に依頼する以外の方法として、労働局という国の機関に相談し、自分と職場との間に入ってもらい、解決を目指して交渉を進めてもらう方法もあります。

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