マタハラ被害者が会社に要求できることと被害を証明するために有効な証拠

妊娠や出産、育児を理由に、職場で嫌がらせや解雇など不利益な扱いを受けることを、マタハラといいます。 マタハラの被害を受けた場合、会社に対して何らかの対処を求められるのでしょうか。その際、マタハラを受けたことが事実だと証明するために、どのような証拠があるとよいのでしょうか。 みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. マタハラ被害を受けたときに会社に要求できること
  2. マタハラの証拠として有効なもの
  3. まとめ

マタハラ被害を受けたときに会社に要求できること

alt 職場でマタハラの被害を受けた場合、会社にどのような対処を要求できるのでしょうか。

休職が認められない。これはマタハラですか?

相談者の疑問 先月悪阻にて吐き気と頭痛が治らず産婦人科医に行ったところ、脱水の症状が出ているため、2週間ほどの自宅安静が必要との診断を受けました。

事情を上司に説明しお休みをいただきましたが、その後も体調が回復せず、診断書をもらってくるので安定期までお休みを延長したい旨を相談しました。

しかし、「現場に迷惑を掛けているから明日は出勤して皆に事情を説明して回れ」「勤務態度が非常に問題視されている」「社会人として責任ある行動を期待する」と言われ当日欠勤も許されない状況になってしまいました。

休職を否定されたわけではないですが、体調が悪い中、通勤2時間かけて皆さんに事情の説明と謝りに行くのは体力的にも精神的にも辛くて仕方ありません。

他にも、以下のように、マタハラでは?と思うことが多々あります。私は退職するしかないでしょうか?

・診断書があるにもかかわらず当日欠勤や休職について叱られる。

・診断書があり休職を申し出たところ、休職は会社が決めることと返事を保留にされ、傷病手当の申請もできない。現在は欠勤状況。

・育児休暇取得後の異動を断ったところ、貴方にはそれしか道がないと言われる。

高橋 淳の写真 弁護士の回答高橋 淳弁護士 マタハラです。改善要求及び慰謝料請求が可能です。退職に追い込まれた場合には、逸失利益の請求も可能です。

上記のように、妊娠後に休みを取ると嫌がらせを受けるなどの状況は、マタハラといえるでしょう。 マタハラの被害を受けた場合、会社に対して改善要求や慰謝料請求ができます。会社の人事労務などの担当者に相談したり、会社の人に直接言いにくい場合は、労働局(厚生労働省が管轄する国の機関)に相談したりすることができます。 マタハラによって退職に追い込まれた場合は、逸失利益(退職しなければ得られたであろうお金)の請求もできるでしょう。

マタハラの証拠として有効なもの

alt 会社に対して改善要求や慰謝料請求をするとき、マタハラを実際に受けたことを証明するために、どのような証拠があるとよいのでしょうか。

労働基準法違反、マタハラへの証拠のない対応は?

相談者の疑問 13年働いてきた会社を妊娠を機に退職します。

妊娠してから、今後の勤務の話を相談した時に、「もしダメになったら…」「ダメになることもあるし…」「会社に来てたから流れちゃったなんて言われたら困る」などと言われました。

これはマタハラやパワハラにあたりますよね?

精神的に少なからず病んでいますが、証拠が何も出せません。代表との会話を録音してるわけでもないし…。

退職を機に少しでも優位に立ちたいのですが、今からでもできる方法がありますでしょうか?

櫻井 和子の写真 弁護士の回答櫻井 和子弁護士 ご相談の発言はマタハラにあたると思います。

証拠としては録音がベストですが、それがなくても、メモを残しておき、できる限り詳細なやり取りを忠実に再現できるようにされておくとよいと思います。

日記や当時の手帳も証拠となりえます。

マタハラの発言を録音したデータがあれば、実際にマタハラを受けたことを示す有力な証拠になります。必ずしも録音がなくても、発言の内容やその前後の状況などを詳細にメモした日記や手帳があれば、それらも証拠として有効な可能性があるでしょう。

まとめ

マタハラの被害を受けた場合、会社に対して改善要求や慰謝料請求、退職に追い込まれた場合には逸失利益(退職しなければ得られたであろうお金)の請求ができます。 マタハラを実際に受けたことを証明する証拠を求められた場合、マタハラの発言を録音したデータがあれば、有力な証拠になるでしょう。 録音をしていない場合でも、発言の内容やその前後の状況を詳しく記録したメモがあれば、1つの証拠として認められる可能性があります。

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