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残業代

2017年05月31日

未払い残業代を会社に支払ってほしい…役立つ「証拠」は何か

未払いの残業代・割増賃金を会社に請求したいと考えた場合、「どのくらいの時間残業していたのか」ということを客観的に示す証拠をそろえる必要があります。 まず思いつくのが、タイムカードやICカードなどの「勤怠の記録」だと思いますが、残業代を請求する上で有効な証拠はほかにもあります。 有効な証拠を効率的に手に入れて、交渉や手続きを有利に進めていきましょう。

目次

  1. まず手に入れるべきは「タイムカード」の勤怠記録
  2. 退職前に準備しておくことは?
  3. 会社が証拠を開示しない場合は「証拠保全」の手続きを

まず手に入れるべきは「タイムカード」の勤怠記録

必要となる証拠は、おおまかにいえば、「どんな労働条件で働いていたのか」ということを示す証拠(労働条件の証拠)と、「いつ・どのくらい働いたのか」ということを示す証拠(労働時間の証拠)に分けられます。 労働条件の証拠は雇用契約書や就業規則などが、労働時間を示す証拠はタイムカードやICカードの勤怠記録、業務日報などがあたります。 特に重要なのが、労働時間が記録されたタイムカードやICカードなどの勤怠記録です。未払いの残業代・割増賃金を請求するうえで、もっとも有力な証拠になります。

証拠 内容
重要度高
・雇用契約書 ・就業規則
・給与明細
残業代に関して定めた内容がわかるもの
・タイムカード
・ICカード
・タコグラフ(運転手の場合)
・業務管理ソフトに基づく労働時間の記録
使用者が労働時間を管理することを目的として、作成されているもの
・残業についての上司の承認印
・残業申請の受理記録
残業をすることについて、使用者の承認があるもの
重要度中
・社用PCのログイン、ログオフの記録
・業務に関わる電子メールの送受信の時間記録
・自宅への帰宅メール、SNSの記録など
・業務に関わる携帯電話の通話記録、メール
・出退館の記録(退館者のサインや印鑑があるもの)
・警備会社の警備記録(オフィスや店舗などのもの)
客観的な記録によって、労働時間が推認できるもの
・業務日報
・営業記録
・報告書
業務上必要で労働者が作成し、使用者が認識しているもの
重要度低
・通達
・指示書
・パンフレット
・広告
・スケジュール表
・社員の募集広告
業務の内容から、一定の労働時間を推認させるもの(店舗の営業時間や、参加を命じられた会議や行事の時間がわかるもの)
・労働時間のメモ、手帳の記載など
・家族の出勤、帰宅時間のメモ
・深夜に届く上司からのメール(返信をすぐ求めている場合)
労働者や家族の記録

退職前に準備しておくことは?

現在は会社に所属していて、退職後に残業代を請求しようと考えている場合は、就業規則・タイムカードの記録などを事前にコピーなどして用意しておきましょう。 もし、コピーが難しいような場合でも、スマホなどで撮影しておくことによって記録に残しておきましょう。 勤怠管理ソフトなどで勤務時間を管理している会社であれば、勤怠画面のスクリーンショットをとる、PDF化するなどして記録に残しておきましょう。

会社が証拠を開示しない場合は「証拠保全」の手続きを

退職した後で、こうした証拠が手元にない場合でも、会社側には保管されているケースが少なくありません。 弁護士などを通じて会社に証拠の開示を求めれば、応じてくれる可能性がありますが、開示に応じてくれない場合はどうすればいいのでしょうか? そんな場合は、「証拠保全」という手続きをすることが考えられます。 証拠保全の手続きは、裁判所を介しておこなう手続きです。手続きに強制力がないため、会社側が開示を拒否する可能性はあります。 しかし、拒否することがその後の裁判で会社側に不利に扱われる可能性がある(原告の主張が真実だと裁判所が判断する可能性がある)ため、実際は開示してくれることを強く期待できます。 また、開示したい証拠が文書の場合は、「文書提出命令」を裁判所を申し立てる手段も考えられます。 この手続でも、文書をもっている会社や第三者が命令にしたがわなかった場合にはペナルティーが用意されています。相手が文書を提出してくれることが期待できるでしょう。 ただし、これらの手続きは複雑で、個人で対処するにはハードルが高いといえます。もし利用を検討する場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

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