企業の確定拠出金(給与控除)の没収について

公開日: 相談日:2020年05月28日
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今の会社の月給から自動的に5万円がDC給付の名目で控除されています。退職時若しくは年金で、いずれ戻るものだと思っていたのですが、最近これについて人事に質問した際、「2年未満に会社都合の解雇以外で退職した場合、この5万円は没収される。名目上、給与に入れているだけ」と説明されました。
コロナの影響で会社は休業、給料も大幅に減額され、入社前の約束とは違う待遇となった為、転職先が決まり次第退職を検討中です(但し、会社募集の希望退職には応募していません)。ただ5万円含めて賃金と認識しており、それを強制的に没収されることに納得がいきません。

1. 2年未満でも退職時に賃金未払い返還を求めたら(弁護士さんなどを立てて争って)、返還の可能性はありますか?
2. 気がついた時点、来月分から控除を現金給付にするよう交渉、変更できるでしょうか?
ただ、組合などはなく就業規則を争うのは従業員に不利になりそう(解雇候補になりそう)で、なかなか言い出せません。


以下補足事項です。

・会社の規定の中に2年未満の自己都合退職者の記載は5万円とは別の条項です。
確定拠出年金規定を抜粋します。

「第三条 DC給付:
会社は、DC給付として毎月5万円を設定する。
 第四条 確定拠出年金の掛金:
1.掛金は会社が拠出するものとし、加入者ごとの毎月の掛金額(「基準給与」という)は次の合計額とする。①基本部分:基本給の1.00 % ②加入者選択部分(入社2年未満不適用)
2.休職者について(略)
3.勤続2年未満で自己都合退職した者は、年金資産の全部または一部を会社に返還するものとする」

・今まで、控除していいか?の同意確認はありませんが、内定確約書には、基本月給625千円(575千円、DC給付50千円)と記載され捺印。ただ2年未満退職時の没収の説明はなく、控除して良いかの確認を求められた事もない。面接時に年収最低750万円と条件提示し、その金額で内定を承諾したところ上記内定確約書が送られてきた。
・会社が業績悪化のため希望退職を募集しており、その際に「応募者は特例で勤続2年未満でもDCは没収されない」と説明あり。裏を返せば、応募しない=「2年未満で自主退職する場合は没収」を承知したといわれそう。
・人事の冒頭の回答に、了解と返信したが、今後争う場合、この時のメール=没収承知、と言われそう。

924725さんの相談

回答タイムライン

  • 中村 和也 弁護士

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    ご回答申し上げます。

    確定拠出年金規約を見ると、企業が掛金を負担する「企業型年金」の制度になっています。そして,企業型年金については、規約に必要事項を定めれば、勤続期間3年未満の加入者についての掛金を会社に返還するという制度設計にすることが可能です(下記の確定拠出年金法3条1項10号を参照ください。)。
    【確定拠出年金法】
    3条1項 企業型年金に係る規約においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
    1~9号(省略)
    10号 企業型年金加入者が資格を喪失した日において実施事業所に使用された期間が三年未満である場合において、その者の個人別管理資産のうち当該企業型年金に係る事業主掛金に相当する部分として政令で定めるものの全部又は一部を当該事業主掛金に係る事業主に返還することを定めるときは、当該事業主に返還する資産の額(以下「返還資産額」という。)の算定方法に関する事項

    これを前提とすると、回答は以下のとおりになります。
    1,勤続2年未満の方の企業型確定拠出年金の企業掛金を企業に返還することは、法律の範囲内で年金規約に従っているように見えます。そうすると掛金額を質問者様へ返還(又は支給)するよう求めるというのは難しいでしょう。
     しかし、年金規約上、企業が負担することになっている月々の掛金を加入者から天引き徴収しているのであれば、年金規約に反した行動を会社が行っていることとなり、不当な天引きと主張できる可能性があります。質問者様の労働条件が分かる書類、実際の給与明細、就業規則(確定拠出年金に関する規則(おそらく退職金に関連する規則)を含む。)、確定拠出年金規約などを持参し、細かいご事情を踏まえて、お近くの弁護士に返還請求ができそうが具体的な相談を行った方がよいかもしれません。

    2,企業が拠出することになっている年金掛金を給与から控除しないように求めること(規約通り企業が拠出するよう求めること)は、まっとうなことだと思います。ただし、給与から控除されているのか、給与明細に載っているものの実質は上乗せのような形で掛金相当額を企業がきちんと拠出しているのかは、会社の人件費処理を確認しないと確実なことは分かりません。質問1にも関連しますが、企業型年金の運用が適法に行われているのかがキモとなりそうですので、この点を調査いただくのが重要です。

  • 相談者 924725さん

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    早速ご返答頂き有難う御座いました。
    企業型年金である事がクリアになりました。

    採用前の最低年収条件提示から見ると、「天引き」です。雇用契約の「報酬」には「月例基本給 625千円(基本給575千円、DC給付5万)」とあります。
    雇用契約の「月例基本給」がこちらが提示した年収の月割りである一方、基本給だとこちらが提示した最低年収にならず5万は会社からの上乗せ、にすり替わってしまっています。給与明細は基本給575千円、DC給付5万、です。

    雇用契約締結前の条件提示は、天引きを示す証拠にならないのでしょうか?↑の雇用契約と明細をもって、「合意した報酬は基本給のみで、5万円は会社の持ち出し、上乗せだ」と言えるのでしょうか?

    また、DC給付が付与される条件が雇用契約で謳われてなかったのは問題は無いでしょうか?

    近くの弁護士さんに書類をもって相談すべきは理解したのですが、まだ転職先も見つからずご相談できるのが先の事になりそうな為、お応え頂ければ大変に助かります。

  • 中村 和也 弁護士

    注力分野
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    1
    ベストアンサー
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    追加のご説明ありがとうございます。

    「月例基本給 625千円(基本給575千円、DC給付5万)」という記載は、月給625千円を合意したのか、月給575千円(+企業型DC)を合意したのか一義的でなく不明瞭な書き方だと思います。この記載だけでは即座に断定は難しいでしょう。
    会社側からみれば月給(給与)でも企業型DCでも支給時点で経費計上できるのは同じですので、上記(基本給+DC)の認識で雇ったと主張する可能性は大いにあります。給与明細が「基本給575千円、DC給付5万」となっているのは、そういった会社の認識の表れのように思われます。

    DC給付が付与される条件については、内定確約書・契約書に「 (基本給575千円、DC給付5万)」となっており、加えておそらく「就業規則に従う」という文言もあるでしょうから、まったくDCに付言していない契約書とは言えないでしょう。

    「575千円、DC給付50千円」という内定提示の時点で、苦情を入れておけば話が有利になったかもしれませんが、退職時期に争うとなると会社側の対応としても一筋縄ではいかないと予想されます。

  • 相談者 924725さん

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    有難うございました。
    雇用契約と給与明細では、給与の上乗せだ、と主張されてもおかしく無い状況、という事が分かりました。
    かといって、在職中に「内定時の約束と違う!」という話をしてもいいのか、判断が難しい所です。
    いずれにしましても、置かれた立場がよく分かりました。できるだけ早く次のより良い条件の職場を見つけられる事に、注力したいと思います。

    他のご意見(天引き主張は可能といった)弁護士さんがいなければ、ご回答いただいた先生をベストアンサーとさせて頂きたいと思っております。
    最後になりますが、たびたびご質問にお答え頂き有難うございました。

この投稿は、2020年05月時点の情報です。
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