休憩か労働時間の定義

私の友人が観光バスの運転士をしています。
彼からの質問ですが、観光バスの給与は、実際のバンドル時間と言って、運転している時間をドライブレコーダーがカウントして計算します(どうやら改竄もあるようですが、今回は、そこは除きます)。そこでご質問致します。実務か休憩の定義が曖昧で会社は、以下のパターンは、すべて休憩としてカウントしています。
1、路上駐車による待機
2、枠のある駐車場でもところてんのように止まっては動くを繰り返す場合(寺等)
3、ゴルフ場やディズニーランドのように6時間位の待機(ただこの場合でも雨や雷、道案内、荷物の出し入れ、盗難、破損防止の監視等、気は抜けません)
4、高速夜行バスの場合、距離からほとんど2名(ツーマン)で運行し、2時間交代です。休憩場所は、車両により異なりますが、座席下のトランクルームを寝床に改良したり、運転席すぐ後ろのリクライニングシートです。いずれも有事の際、すぐに起きて対応します。交代時に少なくとも人間ですから、準備時間に10分間はかかります。特に運転席後ろは、酒に酔った客や痴漢、盗難に気を配るそうです。
もちろん、食事をした時の1時間は、休憩としても(その時でも目は離せません)、空いている時間だからと言って、まったく自由な時間とは言えません。5千万円もするバスを置いて、無責任にもパチンコなんぞ行ける訳がありません。
関越の悲しい事故から規制が厳格になり給与の手取り額が低くなりました。
このままでは、死活問題になりかねないと言っていました。
実務か勤務かが明確になっている法律や判例はございますでしょうか?
何卒よろしくお願い申し上げます。
2018年01月06日 21時55分

みんなの回答

相談者
捕捉致します。
悩んでいるのは、彼一人ではないはずです。
ざーっと、未払い給与を計算すると残業割増賃金込みで2年間でも400万円くらいにはなると思います。
どうか助けてください。
よろしくお願い申し上げます。

2018年01月06日 22時12分

波多野 進
波多野 進 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 大阪府10 労働問題に注力する弁護士
ベストアンサー
ありがとう
労働者の立場からすると会社が休憩時間と主張している時間は「手待時間」(労働時間・即座に業務対応しなければならない可能性のある時間)というべきで未払いの残業代を請求できると考えられます。残業代などの請求をしたらいいと思いますが、在職しながら行うのは難しい面があるので、複数名で多数派を形成して集団で対応するなど慎重な対応が必要だと思います。行動を起こす前に労働問題をよく担当している弁護士に相談して対応するのが無難と思います。

2018年01月06日 22時49分

周藤 智
周藤 智 弁護士
労働問題に注力する弁護士
ありがとう
詳しい事情が分からないため,一般的な回答となってしまいますが,ご容赦ください。

一般的には,労働時間とは,使用者の指揮監督下にあるか否かといった基準から判断されます。バス運転手の労働時間については,労災事故の案件ですが,東京高裁平成29年7月11日判決が参考になります(詳細は,https://www.bengo4.com/other/n_6352/に記事がございますので,そちらをご参照ください。)。

上記高裁判決によると,サービスエリア,見学地,昼食場所等における空き時間については,会社が休憩時間であると運転手に周知しており,実際にも場合には,煙草を吸ったり,携帯電話を操作したり,売店で買物をしたり,軽食をとったり,仮眠をとったりして自由に過ごしているのであれば,休憩時間にあたると解しており,控訴人たる国(すなわち厚労省)も同様の主張をしているようです。そして,空き時間にバス運転手が乗客への対応を余儀なくされることがあるとしても,それは例外的なことにすぎず,本来的には自由に休める時間であるとしております。

なお,休憩時間といえども全く自由ではなく,ある程度の制限はなされます(携帯電話の所持を命じたり,事業場内での休憩を命ずる場合等)。

上記高裁判例及び国の主張を前提とすると,請求困難なものが多くなってしまいますが,一方で,行政通達(昭和33年10月11日基収第6286号)では,「労働とは,一般的に,使用者の指揮監督のもとにあることをいい,必ずしも現実に精神又は肉体を活動させていることを要件とはしない」とされ,具体例として,貨物取扱いの事業場において,貨物の積込係が,貨物自動車の到着を待機して身体を休めている場合や,運転手が二名乗り込んで交替で運転に当たる場合において運転しない者が助手席で休息し,又は仮眠しているときであってもそれは「労働」であり,その状態にある時間(手待時間)は,労働時間である,としており,その他,タクシー運転手の客待ち時間も労働時間と解されている均衡上,労働時間にあたると解する余地も十分にあるでしょう。

上記高裁判例の存在がある以上,入念な準備が必要であるため,法的にどのような主張をすべきかについては,労働法に詳しい弁護士に相談されるべきかと存じます。弊所では,ここまでの回答とさせていただきます。少しでもご参考になれば幸いです。

2018年01月06日 23時09分

藤川 久昭
藤川 久昭 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 東京都5
ありがとう
お困りのことと存じます。

まず、前提として、休憩時間については、労働からの解放が保障されていなければ労働基準法上の労働時間と判断されます(最高裁判決)。尤も例外的に、実際に義務づけられている業務がほとんど発生しないような特段の事情がある場合は、労働時間であることが否定されます。

ちなみに、上記で引用されている東京高裁の裁判例は、労災の事案であり、労働基準法上の労働時間かどうかが争われた事案ではないので、引用が適切かどうか疑問点が残ります。労災における業務の過重性判断における、拘束時間の労働時間密度の問題としての検討ですから・・・ 休憩時間に当たるという判断ではなく、「拘束時間に,乗客のサービスエリアでの休憩や,観光,食事等に伴う空き時間が含まれており,空き時間が連続3,4時間に及ぶこともあり,亡P4を含むバス運転手らは,これらの空き時間は休憩時間として自由に過ごし,仮眠施設として運転席後ろに確保されているリクライニングシートで仮眠をとることもできたことが認められる。」などという判断にとどまっています。

さて、本件ですが、詳しい事情がわからないので、一般論としてご回答いたしますが、多くの残業代請求を手がけており、運転手さんの未払割増賃金請求の経験も十分にあるものとして、あくまでも「カン」として、下記の通り回答いたします。

1と2については、私の経験では労働時間と認められ、未払割増賃金請求が認められる可能性が高いです。3については、6時間まるまる認められることは難しい可能性が高いです。4については仮眠時間の労働時間性の問題で、過去の判例・裁判例に照らした検討が必要です。認められてても、当該時間に対して手当のようなものが支給されていれば、割増分しか認められない可能性が十分にあります。

法的に正確に分析されたい場合には、労働法にかなり詳しく、残業代法理、労働時間法理等にも通じた弁護士に相談し、証拠をもとにしながら具体的な話をなさった上で、今後の対応を検討するべきです。

弊所は、ここでは、以上をもって回答を終えさせて頂きます。お仲間を集めて、詳しい弁護士に相談なさってください!! よい解決になりますよう祈念しております。

2018年01月07日 11時29分

周藤 智
周藤 智 弁護士
労働問題に注力する弁護士
ありがとう
文字数の関係で,中途半端な投稿になってしまったので,付言だけさせてください。

上記東京高裁の判決は,労災についての判断であり,労働時間性が直接問題になった案件ではないため,労働時間に関する先例としての価値がどの程度あるのか,という点は,藤川先生の指摘のとおりでございます。また,批判も多い判決であり,私としてもかなり労働者に厳しい判断であるという認識は持っております。

その上でですが,判決は
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/934/086934_hanrei.pdf
にてご覧になることはできますが,その33頁において

「被控訴人(筆者注:労働者の遺族)は,サービスエリア,見学地,昼食場所等における空き時間については,いわゆる手待ち時間として労働時間に当たると解すべきであると主張する。しかしながら,訴外会社(筆者注:バス会社)は,これらの空き時間をバス運転手の休憩時間として扱い,その旨を亡Aを含むバス運転手らに告知しており,同人らも,これらの空き時間を休憩時間と認識して,煙草を吸ったり,携帯電話を操作したり,売店で買物をしたり,軽食をとったり,仮眠をとったりして自由に過ごしていることは,前記ウ認定のとおりであり,この事実に照らせば,これらの空き時間にバス運転手が乗客への対応を余儀なくされることがあるとしても,それは例外的なことにすぎないというべきである。したがって,そのような例外的な事情が生じる可能性があるからといって,これらの空き時間について,バス運転手が乗客への対応等の業務を行うことを本来予定されている時間であり,使用者の指揮監督に服している時間であると認めることはできないから,これらの空き時間は労働時間に当たるとはいえず,被控訴人の主張は採用することができない。」

と判断されており,国も同様の主張をしていたようなので,バス会社が当該部分を引用して反論してくる可能性があるため,引用させていただいた次第です。

少なくとも,主張する時間の一部は,今までの行政解釈や実務では労働時間として認められるであろう時間であると私自身も考えており,未払賃金として判決で認定される可能性はあると考えております。その点は,波多野先生や藤川先生と同じ考えであるということだけは,ご理解いただけると幸いです。

2018年01月07日 13時14分

相談者
まず初めお亡くなりなられた運転士さんのご冥福をお祈り申し上げます。
また、貴殿の命をかけたご尽力により二次被害が無かった事に心より敬意をお送り申し上げます。
この判決は、激震を喚びました。たった5分間の喫煙や親切心が仇となり、客へ道案内をしたにも関わらず休憩とされるのは、正義に悖る判断と言えます。
このような事態が二度と無いように、旅行代理店、観光バス会社の経営陣及び従事するすべての方々が、襟を正し規律や規則の改善に取り組み、グレーのままにせず、法律改正を含め、より良い顧客サービスへの提供を目指していただきたいものです。
ご指導いただきました先生、お忙しい中、誠にありがとうございます。

2018年01月07日 13時29分

相談者
お尋ね致します。
3、ゴルフ場やディズニーランドのように6時間位の待機(ただこの場合でも雨や雷、道案内、荷物の出し入れ、盗難、破損防止の監視等、気は抜けません)
このケースの場合、6時間の待機時間の内、何時間でしたら、労働時間と認められるでしょうか?
まったく認められ無いとすると、とても納得できず、常識的にも公序良俗に反すると思われます。
例えば食事の1時間を除く、5時間の内、最低限折半だったら、考慮の糸口があると思います。
判例などございますでしょうか?

2018年01月10日 00時59分

藤川 久昭
藤川 久昭 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 東京都5
ありがとう
ご質問ありがとうございます。すでにご回答した通りであります。具体的には、詳しい事情をお伺いしないと、正確な判例の引用、正確な法的ご助言が難しいです。。。 法的責任をきちんと追及されたい場合には、すぐにでも、労働法にかなり詳しく、労働時間法理、時間外労働手当請求等にも通じた弁護士に相談し、法的に正確に分析してもらい、今後の対応を検討するべきです。

弊所は、ここでは、以上をもって回答を終えさせて頂きます。よい解決になりますよう祈念しております。

2018年01月10日 12時02分

この投稿は、2018年01月06日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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