価値の低い不動産を相続したくない…どうすればよい?

へんぴな場所にある土地、駅から遠い古びたマンション…。亡くなった人の財産の中に、売ってもほとんどお金にならなさそうな不動産がある場合、相続をしないですむ方法はあるのでしょうか。

  • いらない不動産を相続しないですむ方法は?
  • 売れそうにない不動産を寄付できる?

これらの疑問について「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. 価値の低い土地の相続を回避する方法は?
  2. 売れそうにない不動産…寄付することで手放せる?
  3. まとめ

価値の低い土地の相続を回避する方法は?

alt 価値が低く、買い手がつかないような不動産を、相続しないですむ方法はないのでしょうか。

土地の相続に関して

相談者の疑問 利用価値の無いへんぴな土地である、ということを理由に土地の相続を断ることは可能でしょうか?また、可能な場合、相続者のいない当該土地は誰のものになるのでしょう?

高島 秀行の写真 弁護士の回答高島 秀行弁護士 相続人が相続放棄をすれば相続しないことは可能です。

しかし、相続放棄をすると遺産すべてについて相続できなくなります。

相続人全員が相続放棄をすれば土地は国のものになります。

相続放棄をすれば、価値のない土地を相続しないですむようです。ただし、相続放棄をすると、その他の不動産や預貯金などの財産も相続できなくなってしまうため、実際に行うかどうかは慎重に検討する必要があるでしょう。

売れそうにない不動産…寄付することで手放せる?

alt 売れそうにない不動産を、寄付によって手放すことができるのでしょうか。

相続予定物件(マンション)の上手な手放し方

相談者の疑問 遺品の中にマンションの一室があります。便利な場所であれば、買い手もつくと思いますが、

 ・立地(最寄駅からとても遠く近くに商店などがない)
 ・築年数(築40年)
 ・物件の性格(過去このマンションで刑事事件あり)

などでとても売れるとは思えない代物です。

一応は、売りに出す予定ではあるのですが、譲渡や寄付など過去の事例など参考にさせていただきたいと思っていますのでご教授願います。

加藤 尚憲の写真 弁護士の回答加藤 尚憲弁護士 今回のあなたのご質問は、その内容から考えて、どちらかというと弁護士よりも不動産取引業者にご相談いただいた方が、より具体的な回答が聞けるのではないかと思いますが、何かの参考になるかもしれませんので、これまでの経験からご回答申し上げます。

(1)売却の可能性について
まず、マンションのロケーションについては、如何ともしがたいところがあり、この点が売却の一番のネックになる可能性があると思います。もっとも、東京や、大都市近郊であれば、それなりに需要があるので、多少駅から遠くても、それだけで売却ができないとは思いません。

築年数についてですが、かなり古いので、もしかするとリノベーション後の転売を前提として購入する業者さんがいるのではないか、と思いました。

もっとも、リノベーションにもお金がかかるので、確実に売れるであろうという見込みがなければ、難しいであろうし、結局のところ、需要の有無はロケーションに帰着するのではないかと思います。

刑事事件については、「心理的瑕疵」といって、売却時に黙って売ると後でトラブルになるので、必ず買主に告げる必要があります(ただし、事件後の経過年数にもよります)。もちろん、これにより値段が下がりますが、値段を下げれば買う人もいるのではないかと思います。

(2)寄付の可能性について
ご質問の物件について、受け取ってくれるところを探すのは、売却よりも却って難しいかもしれません。

なぜなら、仮に売却困難な物件であるとしたら、寄付を受けた先としても、後々処分に困るものを引き取ることは躊躇するであろうし、売却であれば不動産業者に任せればよいのに対し、寄付については寄付を受けてくれる先を一括して探す方法が特にないからです。

なお、少なくとも地方自治体は不動産はまず受け取ってくれないと思います。固定資産税の収入が減るからです。ただし、土地について受け取ってくれた事例はありましたが、売却してもかなりの金額になるであろう、需要の見込める土地だったので、あなたの事例とはかなり条件が異なりそうです。

(3)結論
難しい点もありますが、思い悩むより前に、すぐに複数の不動産業者を当たってみると良いと思います。相続案件でも、物件の売却は不動産屋さんにお任せするので、ノウハウの蓄積は当然本業の方があるはずです。

価値の低い不動産の場合、寄付する先を見つけることは、売却よりも難しい可能性があるようです。 売れないだろうと決めつけず、複数の不動産業者に相談してみることをおすすめします。

まとめ

買い手がつかなさそうな不動産を相続したくなければ、相続放棄をすることで回避できるでしょう。ただし、相続放棄をすると他の財産も全て相続できなくなってしまうため、実際に行うかどうかは慎重に判断した方がよさそうです。 価値が低ければ無償で寄付すればよいと考える人もいるかもしれませんが、寄付する先を見つけることは、売却より難しい場合があるようです。売れないだろうと決めつけず、複数の不動産業者に相談し、売却できる可能性や金額の目安などの情報を集めてみましょう。

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