相続人

弁護士監修記事 2018年02月01日

借金がある元配偶者が死亡…子どもに返済義務を負わせないためには

離婚をした元配偶者が亡くなったという知らせを受け、さらに多額の借金があることがわかったーー。 このような場合、配偶者との間に生まれた子どもが借金の返済義務を負うことになるのでしょうか。借金を相続しないための方法はあるのでしょうか。 みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. 元配偶者が亡くなった場合、誰が相続人になるの?
  2. 元配偶者の借金を子どもに相続させないためには?
  3. 相続放棄の詳しい方法と期間は?
  4. まとめ

元配偶者が亡くなった場合、誰が相続人になるの?

alt そもそも、離婚した元配偶者が亡くなった場合、誰が財産を相続することになるのでしょうか。

遺産相続とは?


相談者の疑問
離婚した元夫が死亡し、私との間の子どもが法定相続人となっていますが、他に相続人という人間が出てくる可能性はありますか?


八坂 玄功弁護士
元夫に配偶者があれば、法定相続分は、配偶者が2分の1、残りの2分の1が子どもに(子どもの人数に応じて等分)、ということになります。

元夫に配偶者がなければ、法定相続分は、子どもだけが相続人になり、子どもの人数に応じて等分の法定相続分になります。

元夫が遺言を残している場合には、遺言によって法定相続分と異なる相続分が指定されたり、法定相続人以外の人に遺贈(遺言による贈与)がされる場合があります。しかし、法定相続人以外の人が相続人になることはできません。

元配偶者が亡くなった場合、相続人となるのは、現在の配偶者と子どものようです。配偶者がいなければ、子どもだけが相続人になるでしょう。現在の配偶者との間に生まれた子どもだけではなく、自分と元配偶者との間に生まれた子どもも相続人となります。

元配偶者の借金を子どもに相続させないためには?

alt 元配偶者との間に生まれた子どもに、借金を相続させないための方法はあるのでしょうか。

元夫が死亡したら借金は子供に相続されてしまう?


相談者の疑問
15年前に離婚した夫が亡くなったと、亡き元夫の弟から連絡がありました。元夫とは数年間音信普通状態でどこにいたかもわからない状態でした。

私には元夫との間に19歳の息子がおります。元夫は会社を破産させて逃げていたという過去があり、かなりの借金があると予想されます。

そこで質問ですが、借金があった場合、息子に借金が相続されてしまうのでしょうか?気がついたら借金持ちという状況にならないために何をすればよいのでしょうか?


川添 圭弁護士
元夫との間のお子さんは,第一順位の相続人となります(民法887条1項)。借金も相続の対象になりますので(民法896条本文)、借金を相続しないためには、元夫の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ相続放棄の申述書を提出する必要があります(民法938条,家事事件手続法201条1項)。

相続放棄の期間は、「自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内」に行う必要があります(民法915条1項)。

相続人が未成年者である場合は、法定代理人であるあなたが死亡の事実を知った日ということになります(民法917条)。

相続放棄をされるのであれば、早急に手続をした方がよいでしょう(費用はかかりますが,弁護士へ依頼すれば、戸籍謄本は職務上請求などで迅速に取得することができます)。

なお、本件では、仮に死亡を聞いた日から3か月が経過していても受理してもらえる可能性は十分にあると思いますので、弁護士へ相談・依頼されることをお勧めします。

元配偶者の借金を子どもに相続させたくなければ、元配偶者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して相続放棄の手続きをする必要があるようです。

相続放棄の詳しい方法と期間は?

alt 相続放棄をするには、具体的にどのような手続きを取ればよいのでしょうか。

相続放棄を考えています。何から...何をどうしたらよいか?


相談者の疑問
離婚した元夫が亡くなりました。3人の子どものうち1人は未成年です。元夫に兄弟はいません。子どもたちも元夫の親も相続放棄するつもりです。誰も相続しません。何をどうしたらよいかわからず困っています。家は元夫の父親の名義です。


好川 久治弁護士
第一順位の相続人はお子さん3名ですから、元夫の除票、除籍謄本とお子さん3名との親子関係が分かる戸籍謄本を揃えて家庭裁判所に相続放棄の申述受理の申立てをすればよいです。

うち1名が未成年者ですから親権者である質問者が法定代理人親権者として申立てをすればよいです。

2週間ほどで家庭裁判所から照会書が各申立人のところに届きますから、それぞれ照会事項に回答して送り返せば、1か月以内には受理通知書が届くと思います。

通知書が届いたら裁判所に相続放棄の申述受理証明書の交付申請をして証明書をもらって保管しておけばよいです。お子さんら3名が相続放棄をして受理審判が確定すれば、次に元夫の両親が相続放棄の手続を進めることになります。

相続放棄をするにはまず、家庭裁判所に必要書類を揃えて相続放棄の申立てを行います。子どもが未成年者の場合は、親権者が法定代人親権者として申立てをすることになるでしょう。 申立ての後、家庭裁判所から届く照会書に回答して返送すれば、1か月ほどで受理通知書が届くようです。

まとめ

元配偶者との間に生まれた子どもは相続人となるようです。元配偶者に借金があり、子どもに返済義務を負わせたくない場合は、家庭裁判所で相続放棄の手続きをする必要があります。申立てから1か月ほどで受理通知書が届くでしょう。 相続放棄には期限があり、過ぎてしまうと手続きができなくなる可能性があるので注意しましょう。元配偶者の死亡を知ってから、なるべく早めに手続きを行うことをおすすめします。

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