相続

弁護士監修記事 2018年01月26日

コピーの遺言書は有効?自筆証書と公正証書、遺言の形式はどちらがよいのか

生前に遺言書を書いてもらうことで、いざ相続が始まったときに、財産の分け方をめぐってトラブルが起きることを避けられる場合があります。 この記事では、「みんなの法律相談」に寄せられた「家族に遺言書を書いてもらったけれど、原本をなくしてコピーしか手元にない」という相談を元に、コピーの遺言書の効力や、おすすめの遺言書の形式などについて弁護士が解説します。

目次

  1. 遺言書の原本をなくしてしまった…コピーでも有効?
  2. 公正証書遺言のメリットとは
  3. 「ある相続人が遺言書を見せてくれない!」そんなトラブルが起きたら
  4. まとめ

遺言書の原本をなくしてしまった…コピーでも有効?

alt 遺言書の原本を紛失してしまい、手元にコピーしかないような場合、コピーでも遺言書として法的に効力があるのでしょうか。

遺言書の効力について


相談者の疑問
父に自筆遺言書を書いてもらったのですが、後日、原本を紛失してコピーしかありません。コピーの遺言書でも遺言書の効力はあるでしょうか?


鈴木 克巳弁護士
◆ コピーには遺言書の効力はありません。

◆ 遺言者が全文自筆し、作成年月日を記入し、署名(自署)捺印のある「原本」でなければ、自筆遺言証書としての効力は発生しません。

◆ 自筆遺言証書は紛失のおそれがあります。また、弁護士にチェックしてもらっていない遺言書は、後々、文言の解釈で争いが生じたり、登記ができない内容であったりと、いろいろと問題が生じるおそれがあります。

よって、私としては、弁護士に相談された上で、しっかりとした公正証書遺言を作成して貰うよう御父様にはお願いするべきかと思います。

コピーの遺言書には法的な効力がないようです。 自筆証書遺言は原本をなくしてしまうリスクがあるため、公正証書遺言の形式で作成した方がよいようです。

公正証書遺言のメリットとは

alt 公正証書遺言にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

父親の遺言書の作成について。


相談者の疑問
父親が病気で亡くなりそうです。不動産などの財産が有るのですが、兄弟ともめたくないので遺言書を書いてもらう予定です。どのような点に注意すればよいですか?「家族構成」は母、長男、次男。「不動産」は路線価で4000万円程度です。


大西 康嗣弁護士
遺言の方式としては、お父様が自ら作成する自筆証書遺言よりも、公証人が作成する公正証書遺言の方が、紛失などの恐れもなく、無効になる可能性も低くなりますので、公正証書遺言をお薦めします。

内容については、お父様の意思によりますが、他の人の遺留分を侵害しない形で作成しておいた方がもめにくいです。

また、付言という形で、遺言の中でお父様の気持ちを残しておいてもらった方が、相続人間ではもめにくいと思います。

公正証書遺言は、公証役場で、公証人のアドバイスを受けながら作成します。作成後は公証役場で保管されるため、なくしてしまうリスクを避けられるというメリットがあります。書き方の間違いなどで無効になる可能性も低いでしょう。

「ある相続人が遺言書を見せてくれない!」そんなトラブルが起きたら

alt 家族に、公正証書遺言の形式で遺言書を作成してもらうと、「ある相続人が遺言書を独り占めして見せてくれない」というトラブルが起きたときにも、スムーズに解決できる場合があるようです。

相続と権利についての質問


相談者の疑問
公正証書遺言を作ってすぐに父親が亡くなってしまいました。実の母親はその書類を見せてくれません。財産開示にも応じてもらえません。

公正証書遺言のコピーを請求したいです。どのようにしたらよいか分かりやすく回答お願いします。


岡村 茂樹弁護士
> 公正証書遺言を作りすぐに
> 父親が亡くなってしまいました
> 実の母親はその書類を見せてくれません

1.公正証書遺言には検認が不要とされているので、こういうケースはあり得ます。

> 財産開示にも応じて貰えません
> 謎です
> 公正証書遺言のコピーを請求したいです

1.公正証書ですが、相続人(利害関係人)であることを戸籍で裏付けることができます。

2.最寄りのに出向くと、公正証書の存否を調査してくれます。
3.その後、作成した公証役場に謄本の交付を申請します。

公正証書遺言の場合、公証役場で手続きをすることで、謄本を交付してもらえるようです。 ある相続人が遺言書を独占していて内容がわからない、という場合でも、公正証書遺言であれば、公証役場に問い合わせることでその内容を知ることができるでしょう。

まとめ

自筆証書遺言のコピーには法的な効力がありません。 遺言書をなくしてしまうリスクを避けるには、公正証書遺言の形式で作成してもらうとよいでしょう。作成後は公証役場で保管されるため、紛失のリスクがありません。 また、実際に相続が始まってから、ある相続人が遺言書を独占して見せてくれないというトラブルが発生したときに、公証役場で手続きをすることで謄本を交付してもらえるというメリットもあるようです。

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