【相続】住宅資金の援助は特別受益になる?「持戻し免除」とは?

亡くなった人から生前、住宅資金などを援助してもらった場合、遺産分割の際に特別受益とみなされて財産の取り分に影響するのでしょうか。 こうした疑問について「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と、弁護士の回答をもとに解説します。

目次

  1. 亡くなった人から生前お金をもらった…相続に影響する?
  2. 「持戻しの免除」とは?

亡くなった人から生前お金をもらった…相続に影響する?

亡くなった人から、生前、住宅資金などを援助してもらった場合、遺産分割の際に財産の取り分に影響するのでしょうか。

特別受益の持ち戻しに関して

相談者の疑問 自宅建築時、増築時に親より500万円の贈与を受け、自分名義の建物を建てました。建築後20年程経過し、両親と同居し、光熱費相当額しか受け取っておりません。

今回父が他界し、遺産相続手続中なのですが、贈与してもらった500万円は生計の資本としての贈与という形で特別受益となり、持ち戻しの対象となるのでしょうか。

高島 秀行の写真 弁護士の回答高島 秀行弁護士 一般的に、住宅取得資金は、生前贈与として特別受益となります。

ただし、500万円は、一緒に住むための実質的賃料で黙示の持戻し免除の黙示の意思表示があったと主張することが考えられます。

住宅資金などとして援助してもらったお金は、遺産分割において「特別受益」の対象となるようです。 他の相続人との公平をはかるため、財産の取り分が調整される可能性があるでしょう。 亡くなった人と一緒に住んでいたような場合、「持戻しの免除」を主張できることもあるようです。

「持戻しの免除」とは?

では、「持戻しの免除」とは具体的にどういうことなのでしょうか。

特別受益

相談者の疑問 父から贈与契約書をもらうと、相続の際、贈与契約書に書かれた額を減らされることになりますか?

特別受益の持戻しを免除することの意味を教えてください。贈与契約書は生前にもらっておいて損をすることはないですか?

高島 秀行の写真 弁護士の回答高島 秀行弁護士 持戻しというのは、生前贈与を受けたものを、遺産分割の際に既に遺産の一部をもらったこととする制度で、遺産分割の際に、生前贈与の分が減らされるということになります。

持戻し免除というのは、前記の持戻しをしなくてよいという制度なので、生前贈与は遺産分割の対象とせず(なかったこととして)他の遺産を相続分通りで取得することができます。

したがって、生前贈与を受ける際には、持戻し免除を受けられるなら受けておいた方が得となります。

あなたが遺留分を請求するときにも、この持戻しの免除の規定が適用されますので、生前贈与を受けて持戻し免除を受けられるならそうした方がよいと思います。

亡くなった人から生前にお金を援助してもらっても、遺言書などに「特別受益の持戻しを免除する」と書かれている場合は、特別受益のルールをあてはめずに相続分を計算することになるようです。 持戻しの免除がされている場合、生前の援助はなかったことと考えるため、遺産分割の際、援助された分を減額されることはないでしょう。

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