相続手続き

弁護士監修記事 2016年05月26日

相続の発生から遺産分割までの流れと手順、注意点

相続は人生で何度も経験するものではなく、どのように手続きを進めればよいのかわからないことも多いでしょう。トラブルに陥らないためにも、まずは相続手続きの流れを知ることが大切です。ここでは相続の流れや各ポイントごとの注意点を紹介します。

目次

  1. 相続の流れ
  2. 遺言書の有無による手続きの違い
  3. 相続放棄すべきかどうかの判断
  4. 相続人全員で遺産分割を決める
  5. 遺留分をめぐる争い

相続の流れ

相続の流れ

遺言書の有無による手続きの違い

相続手続きでは、まず遺言書の有無によってその後の流れが大きく変わります。遺言書があり、誰がどの財産をどのくらい受け取るのかが明確であれば、その後の手続きは比較的スムーズに進みます。 ただし、その遺言書が法的に正しい書式で作られているのか、誰かが改ざんしたのではないかなど、遺言書をめぐってのトラブルも起こり得ます。遺言書の効力やトラブルの対処法について、詳しくは「遺言書」をご覧ください。 遺言書がなければ、まずは誰が相続人になるのか、どのような財産があるのか、どのような価値があるのかを調べ上げ、相続人全員で遺産分割をしなければなりません。

相続放棄すべきかどうかの判断

相続する財産にはマイナスの財産、つまり借金なども含まれています。プラスの財産よりもマイナスの財産が多い場合には、「相続放棄」という選択肢があります。 相続放棄をすれば借金を背負わなくてよい代わりに、プラスの財産も一切相続できなくなります。マイナスの財産もあるが自宅を手放したくない場合などには、「限定承認」という方法もありますが、複雑な手続きとなるため、借金が多い場合には弁護士に相談するとよいでしょう。 なお、マイナスの財産を含めて全ての財産を相続することを「単純承認」と呼びます。

相続人全員で遺産分割を決める

単純承認することに決めたら、相続人全員で遺産の分け方を話し合いで決定します。親族間と言えども、お金が絡むと話し合いはまとまらず、軋轢が生まれてしまうもの。相続トラブルの多くは遺産分割協議の際に起こっているともいわれています。 話し合いでまとまらない場合には、遺産分割調停や審判など裁判所を介して遺産の分割方法をまとめます。調停・審判でもまとまらない場合には、訴訟に発展する可能性もあり、調停の段階で3件に2件は弁護士が代理人として関わっています。 なお、遺言書が存在する場合でも、遺言書に不備があったり、遺言書通りに分割しないということを相続人全員が同意したりと、一定の条件下では遺産分割協議を行います。

遺留分をめぐる争い

遺言書によって相続分を決めることができると言っても、「遺留分」という最低限保障された持分を侵害することはできません。遺留分を侵害された兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分減殺請求を行って遺留分を取り返すことができます。 遺留分をめぐっては、遺留分の侵害が生じる時点から関係者間にわだかまりがあることが予想され、激しい争いとなることも想像に難くありません。遺留分の問題が生じた際も、弁護士へ相談するケースが多くなっています。

このような流れを通して、誰がどの財産をどのくらい相続するかが決まります。相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行う必要があるため、相続人間の揉め事が起こる可能性も考慮し、早めに手続きを始めることをおすすめします。

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