確認訴訟における担当裁判官の当事者に対する信義則

次の事項(主張)に、明らかな法律的な誤りはありますでしょうか?

1.担当裁判官は,相続人(原告)による被相続人が生前に有していた本件不動産の共有持分権の不当売却を理由とする被告らに対する不当利得返還請求権を訴訟物とする確認訴訟の第6回弁論準備手続において,本案前の争点として「確認の利益」について審理を行った上で,本案の争点として「既判力に抵触するか」について審理を行うべく,被告らに対して「過去の判決書の写し等の立証準備」を促す釈明権の行使を行い,実際に第7回弁論準備手続において「既判力に抵触するか」について審理を行っている。

2.そして,その結果として,既判力に関する見解を説示することなく,本案前の問題として「訴訟物は,当然分割により相続人(原告)による給付の訴えが提起できるから確認の利益がない」との判決を下している。
このことは,相続人(原告)が給付の訴えを提起すれば,終局的な紛争解決に資することができるが,確認の訴えでは不可能であるとの趣旨であるから,担当裁判官はその前提として「既判力に抵触しない」旨の判断を行っていると解することができる。(経験則に基づく事実上の推定)

3.しかしながら,当該判決は訴訟判決であって既判力は問題にはならないとの見解があるが,少なくとも担当裁判官は「既判力に抵触しない」旨の実質的な判断を行っているのであるから,自らが担当する後訴の給付訴訟において「既判力に抵触する」との判断を行うことは,当事者に対する信義則に反するものであり許されないというべきである。
2015年08月31日 12時46分

みんなの回答

加藤 寛崇
加藤 寛崇 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 三重県1 遺産相続に注力する弁護士
ベストアンサー
ありがとう
事実関係がよく分かりませんが、「給付の訴えが提起できるから確認の利益がない」との判決を下したのであれば、既判力は関係ありません。
1 既判力に抵触するかどうか検討(抵触するなら、それで却下)して、抵触しないと判断。
2 しかし、確認の利益はないので、却下
ということであれば、おかしくありません。控訴して給付の訴えに変更するか、あるいは、給付の訴えをし直すかすればよいでしょう。

2015年08月31日 12時57分

相談者
ご回答有難うございます。

2.の後半部分(経験則に基づく事実上の推定)と3.についても、主張として明らかな法律的誤りはないと判断して良いでしょうか?

2015年08月31日 20時59分

加藤 寛崇
加藤 寛崇 弁護士
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ありがとう
2.の後半部分(経験則に基づく事実上の推定)はわざわざそんな表現をしなくていいとは思いますが、明らかな誤りとは言えません。
3も、新たに給付訴訟を起こした場合の意味だと思いますが、その際に既判力抵触をいうのは許されないという意味であれば、間違いではないでしょう。

2015年09月01日 10時36分

相談者
丁寧なご回答を有難うございます。

大変参考になりました。

2015年09月01日 11時44分

この投稿は、2015年08月31日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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