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寄与分

寄与分と遺留分はどちらが優先なのか

寄与分は遺産分割時に相続人間の話し合いで決めますが、寄与分の定めに上限はありません。結論として寄与分は遺留分に優先するといえますが、特段の事情がなければ遺留分を侵害するほどの寄与分は認められません。遺留分を考慮して寄与分を定めるべきです。ここでは遺留分と寄与分の関係について確認しましょう。

目次

  1. 寄与分と遺留分とは
  2. 寄与分は遺留分に優先する
  3. 寄与分に遺留分減殺請求は可能なのか

寄与分と遺留分とは

一見相反する制度である「寄与分」と「遺留分」の関係について考える前に、まずはそれぞれの制度について確認しましょう。

寄与分とは

被相続人の生前に、被相続人の財産の維持や増加に影響するような貢献をした相続人に対して遺産を多く与える制度です。他の相続人との不公平感をなくすための制度であり、相続の遺産分割時に適用されます。詳しくは「遺留分とは:権利者と遺留分割合の計算方法」をご覧ください。

遺留分とは

民法で定められた、一定割合の遺産取得を相続人に保証する制度です。遺言書を残すと法定相続分とは異なる遺産分割の割合を指定できますが、あまりにも相続人にとって不利益な内容だと残された相続人が生活できなくなるからです。詳しくは「寄与分とは:寄与分に該当するケースと計算方法」をご覧ください。

寄与分は遺留分に優先する

寄与分は遺産分割時に相続人間の話し合いで決めますが、寄与分の定めに上限はありません。結論として寄与分は遺留分に優先するといえます。

ただし、特段の事情がなければ遺留分を侵害するほどの寄与分は認められません。遺産分割の時点で遺留分を考慮した寄与分を定めたほうがよいでしょう。

一方で、遺留分は遺産総額に応じて決まりますが、寄与分は遺産総額から控除されません。つまり遺留分は寄与分の額に左右されずに決まるため、遺留分を侵害する寄与分を定めることが可能なのです。

寄与分に遺留分減殺請求は可能なのか

寄与分は遺留分に優先するため、遺留分を侵害した寄与分について請求権は行使できません。遺留分を侵害された相続人にとっては不公平ではありますが、そのような司法判断がなされています。

ただし、遺留分減殺請求を受けた時点で寄与分を根拠に請求から逃れることはできませんので注意してください。

このように寄与分と遺留分の関係は難しい問題を含むため、相続人間でトラブルとなった際は専門家に相談したほうがよいでしょう。

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