賃借人死亡と相続人不在の場合の解約について

公開日: 相談日:2015年02月04日
  • 2弁護士
  • 2回答
ベストアンサー

先日、私の弟が急死しました。
弟は個人事業を行っていたので多額の負債を抱えており、法定相続人は全員が相続放棄の予定です。住居と店舗を弟が借り、兄の私が連帯保証人になっています。解約の方法を教えていただけないでしょうか?

弟には配偶者と子供がいますが、負債が多く親や兄弟も含め相続放棄の予定です。
住居、店舗とも弟の配偶者が解約の申し入れを口頭で行ったところ、相続人と保証人による文書での申し入れを要望されています。相続人がいない場合の解約はどのように行えばよいでしょうか?

318868さんの相談

回答タイムライン

  • 弁護士ランキング
    京都府3位
    タッチして回答を見る

    相続の放棄をまだしていないなら、現在の相続人は、御遺族なので、全員の名前で解約すれば足ります。ただ、相続放棄の前に、財産を動かすと、相続放棄できなくなる可能性もありますので、具体的な事実を弁護士に説明したうえで、弁護士に書面を作成してもうらうことがおすすめです。

  • 加藤 尚憲 弁護士

    注力分野
    遺産相続
    ベストアンサー
    タッチして回答を見る

    (1)解約方法
    弟さんが亡くなったことにより、相続人全員が、賃借人としての地位を承継しています。

    現時点において、いまだ相続の放棄は行っていない以上、相続人全員の連名で賃貸借契約の解約を申し込むこと自体は、可能です。

    (2)問題点
    ただし、上記解約申込を行った場合、これが「相続財産の処分」(民法921条)にあたるものとして、相続の承認を行ったものとみなされ(いわゆる「法定単純承認」)、相続放棄ができなくなるリスクがあります。

    一般に、「法定単純承認」の制度が存在する理由は、相続財産の処分を行うことは、相続を承認したことが前提である以上、これと矛盾する行動をすることは許されないからだと説明されています。

    賃貸借契約の解約申込を行うのも、まさに相続により賃借人としての地位を承継したことを前提としている以上、「法定単純承認」のリスクも現実的なものとして捉えた方が良いと考えます。

    ところで、あなたが賃貸借の解約を行いたい理由は、事業をしていた弟さんが亡くなり、事業所も住居も不要になったからだと推察されます。

    また、連帯保証人であるあなたとしては、早く解約して未払い賃料が膨らむことを避けたい事情もあるでしょう。

    理由はもっともですが、相続放棄できなくなるリスクを冒してまでやる必要があるかというと、疑問です。

    (3)解決策
    上記と異なり、賃貸借契約が<賃貸人の側から>解除された場合は、相続財産の処分にはあたらないものと考えられます。

    弟さんが亡くなったことにより、遅くとも翌月末には、賃料の不払いが発生します。賃貸借契約書の内容にもよりますが、これにより賃貸人の解除権が発生します。

    賃貸人にこちら側からの解約申込を行い難い事情を十分説明した上で、相続人全員の連名で、もはや物件を借り続ける必要はないこと、賃貸人側から解除された場合、一切異議を唱えないことを記した文書を提出し、賃貸人側から解除通知をしてもらうのは如何かと思います。

    上記の文書を提出することが、法定単純承認との関係において完全にノーリスクであるとは言い切りませんが、こちら側から解約申込を行うのに比べれば格段にリスクは低いはずです。

    それでも応じてもらえない場合は、急いで相続人全員で裁判所に相続放棄の申述申立を行い、次に相続財産管理人の選任申立を行い、その解決に委ねるのが適当でしょう。



  • 相談者 318868さん

    タッチして回答を見る

    ご意見を下さったお二人様ありがとうございます。
    相続放棄ができなるリスクも考え、賃貸人の方と相談してみます。

    貴重なご意見ありがとうございました。

この投稿は、2015年02月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

新しく相談をする

新しく相談をする 無料

弁護士に相談するには会員登録(無料)が必要です。 会員登録はこちらから

もっとお悩みに近い相談を探す