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イラスト:松浪宜秀

深夜に「トントン、ドンドン」ーーマンション騒音トラブル解決方法

連日、深夜に階下から「トントン、ドンドン」ーー。

そんな住人に悩む方から、どうやったらやめてもらえるのか? と、相談が寄せられました。頼みの綱とすがった管理会社からは「できることは、張り紙をする程度」と言われてしまったそうです。住人はどのような対応できるのでしょうか? 山之内桂弁護士に聞きました。

Q. 「深夜にトントントン、早急にやめてもらうためには?」

購入した分譲マンションの3階に住んでいます。

下の階の住人が、ほぼ連日、深夜(1〜5時)の時間帯にだけ「トントントン」「ドンドンドン」と日曜大工をおこなっているようです。

引っ越しの挨拶に伺った際、問題の部屋の住人は「元職人」のおじいさんで、お一人暮らしだと聞きました。

管理会社に聞いたところ「張り紙くらいならできますが・・・」と、心許ない返事でした。 夜ぐっすりと寝ることができず、日常生活にも支障が出そうです。

この2ヶ月間、すべての時間を記録し、録音もしています。

早急にやめてもらいたいのですが、どのような対応を、誰に求めることができるのでしょうか?

A.  「頼みの綱は管理会社ではありません」

ご質問の騒音問題は、建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)6条1項に定める『共同の利益に反する行為』にあたる可能性があります。裁判例上、騒音・臭気・振動などの近隣迷惑を含むと解されています。

まずは直接、手紙なり訪問なりで、騒音防止を頼んでみましょう。

それで改善されなければ、受忍限度を超えるものとして、裁判所に「騒音差止の仮処分」を求めることも考えられます。騒音の時間帯・程度内容からして、認められる可能性があります。

ここまでは、個人の対応についてご説明しました。

ご質問者は、個人で対応するのではなく、管理会社に対応を依頼したいようですね。

しかし、頼みの綱は管理会社ではありません。管理会社は、管理委託契約に定められていることだけをすればよいからです。

マンション標準管理委託契約書11条2項では、共同利益違反行為の中止を求めても、相手が中止しないときは、管理会社は責任を免れ、その後は管理組合がすべきことになると規定しています。

お住いのマンションの管理委託契約書の内容を確認してみてください。居住者間トラブルの解決は、管理業務に含まれていないのが通常です。

区分所有建物の管理・使用に関するルールは、管理組合が決め、運用します。分譲マンションは管理組合を立法・行政機関とする小さな村といえます。

そこで、個人として対応する方法のほかに、区分所有法(法57条以下)に従って、管理組合に「仮処分」等の対応をしてもらう方法があります。

集会決議が必要になるなど、ハードルは高いですが、最終的には、使用禁止・競売申立まで可能です。相手方が賃借人である場合にもほぼ同様の手段・方法で対処することになります。

なお最近は、マンション内での子どもの足音・生活音が問題になるケースもあるようです。

しかし、『共同利益違反行為』ではありますが、受忍限度の範囲内とされる可能性が高いため、仮処分は認容されない可能性が高いでしょう。

取材協力弁護士 山之内 桂 (やまのうち かつら)弁護士
1969年生まれ 宮崎県出身 早稲田大学法学部卒、大阪弁護士会 公害対策・環境保全委員会 委員、公益通報者支援委員会 委員長、民事介入暴力および弁護士業務妨害対策委員会 委員、司法修習委員会 委員
梅新東法律事務所

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