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専業主婦でも「親権」をとりたい! キレる「バツイチ夫」との離婚の行方

離婚する際に、どのように親権は決まるのでしょうか? 弁護士ドットコムの法律相談には、専業主婦の方から「経済力がなくても、親権はとれますか?」といった相談が数多く寄せられています。

ある女性は、2歳の娘さんを連れ、離婚を考えています。「旦那が怒るとキレ、物を投げたり蹴飛ばしたり、壁を叩いて罵声を浴びせるので精神的に参ってしまいました」。

夫はバツイチで、「離婚しようとすると旦那の両親に必死に止められます」といいます。過去には、女性が出て行くと話したところ「赤ちゃんだった娘を奪い、夜中に外に走って逃げ、車で連れ去り警察沙汰になった事もあります」といい、 親権を簡単に手放してくれるとも思えません。

女性が心配するのは、自分が専業主婦であること。経済力のない場合でも、親権をとって離婚することはできるのでしょうか? 高橋 善由記弁護士に詳細な解説をしていただきました。

A.  収入以外にも様々な要素を踏まえて判断する

親権者を決める基準としては、父母のどちらが親権者となる方が、より「子の福祉」(子の利益)にかなうのか、という点が重要です。具体的には、子どもが安定した生活環境で、健やかに育つためには、どのようにすればよいのかが重視されます。

夫婦間の話し合いで決着がつかず、調停や裁判になった場合、次のような点を考慮して親権者が決まります。

・母性の優先(特に乳幼児の場合)

・経済的能力、資産状況

・現状の尊重

・子どもの意思の尊重

・きょうだい関係の尊重

今回のケースで問題になるのは、「経済的能力、資産状況」でしょう。これは、養育費や生活費を確保できるかどうかということです。

ただし、自分の収入だけでは子どもとの生活が厳しいからといって、親権者になることができないわけではありません。配偶者から養育費を支払ってもらうことによって、生活ができるのであれば、収入が少なくても親権者になることは可能です。親権を主張する側の経済的能力や資産状況は重要ですが、収入が少ないことだけを理由に、親権が認められないという結論にはなりません。

親権争いの場ではしばしば、収入の多い夫が「妻は収入が少ないので、子どもを養育できない」と主張して、自分が親権者にふさわしいとアピールするケースが見られます。こうした夫の主張に対しては、「あなたが養育費を支払ってくれれば、養育には問題がありません。きちんと支払ってください」と反論すればいいのです。

親権者を決めるにあたり、収入が少ない、もしくはゼロだからといって、あまり心配する必要はありません。実際の調停や裁判では、収入以外にも様々な要素を踏まえて判断することになるからです。 

ご相談者は専業主婦ということですから、外で働いている夫に比べて、子どもと過ごす時間は長かったでしょう。親権者決定の際は、子どもの現在の生活環境が変わらないかどうかも重視されるため、より長い時間を子どもと過ごし、世話をしてきた親が優先される傾向にあります。また、子どもが幼ければ幼いほど、親権は母親が持つ場合が多いです。

このように、親権者は様々な事情を考慮して決定されます。収入面だけに着目して自信をなくさずに、総合的に見て、自分が親権者としてふさわしいのだということを、堂々と主張していただきたいと思います。

取材協力弁護士 高橋 善由記 (たかはし よしゆき)弁護士
1972年宮城県仙台市生まれ。2002年弁護士登録(仙台弁護士会)。地元仙台で、特に離婚問題で困っている方々のサポートに力を入れており、月に20~30件の離婚相談を受けている。
高橋善由記法律事務所

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