モラハラ

弁護士監修記事 2017年08月23日

モラハラを理由に離婚したいーー慰謝料請求が認められるケースと必要な証拠

配偶者から日常的に暴言を浴びせられる、長期間無視されるーー。こうしたモラルハラスメント(モラハラ)で精神的に追い詰められ、離婚を考える人は少なくありません。

  • モラハラは離婚原因になるの?
  • 慰謝料を請求できる?
  • 何がモラハラの証拠になる?
  • 慰謝料の相場は?

この記事ではこうした疑問を、「みんなの法律相談」に寄せられた、実際の相談事例と弁護士の回答をもとに解説します。モラハラに苦しんでいて離婚を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. モラハラは離婚原因になるの?
  2. 慰謝料請求はできるのか?
  3. 何がモラハラの証拠になるのか?
  4. モラハラを理由とした慰謝料の相場はどれくらい?
  5. まとめ

モラハラは離婚原因になるの?

夫婦と離婚届 配偶者からの身体的な暴力(DV)とは違い、暴言や無視などの精神的な暴力の傷は目に見えることはありません。しかし、こうした精神的な暴力(モラルハラスメント)は、人の心に深い傷を負わせることがあります。 モラハラを理由に離婚したいとき、配偶者との話し合いで離婚の合意ができない場合は、最終的には、裁判で離婚を争うことになります。モラハラを理由とした離婚は認められるのでしょうか?

モラハラは離婚理由になりますか?


相談者の疑問
旦那さんは、夏休みには娘を夜11時までおこして一緒に遊んだり、朝8時まで寝かしとけとか言って規則正しい生活させず、猛暑の中朝から晩までプールで連れまわしたりと好き勝手しています。

私はつわりで体調不良の中、実家も遠く一人で頑張ってるつもりですが、旦那さんは、義母とのトラブルにおいても私をかばってくれません。それどころか直接義母、私で話し合えという始末です。これは、離婚理由にはなりませんか?

おなかの子は引き取り、実家に頼ろうかと考えてます。実家も旦那さんが嫌いでかかわりを持ってません。何年も旦那さんのモラハラに耐えてきましたが、限界が来たようです。モラハラは離婚理由になりますか?


渋谷 徹弁護士
そもそも相互で離婚に合意すればいいことにはなりますが、離婚の合意ができない場合には、お書きの事情その他が婚姻を継続しがたい重大な事由にあたるかどうか、という問題になります。なお、モラハラにあたるかだけでなく、訴訟の時点で別居しているかどうか、先行する調停でどういうことで決裂したのか、なども勘案されることになります。

何をモラハラと感じるかは、人によって個人差もあるでしょう。モラハラにあたる事実が認められたからといって、そのことだけで離婚が認められるわけではないようです。 モラハラにあたる事実だけでなく、その他のさまざまな事情も加味して、「婚姻を継続し難い重大な事由」がある、つまり、夫婦関係が破たんして回復の見込みがないと判断されれば、離婚が認められる事になります。

慰謝料請求はできるのか?

心とお金 モラハラを受けて苦しんでいたのであれば、慰謝料を請求したいと考える方もいるでしょう。婚姻を継続し難い重大な事由があるとして離婚する場合、慰謝料請求は認められるのでしょうか。

単身赴任、浮気浪費モラハラ…離婚慰謝料請求できますか?


相談者の疑問
もし離婚出来る場合、モラハラでは慰謝料は請求できませんか?


岡田 晃朝弁護士
出来ますが、家庭内のことで、暴力事件などでなければ証明が難しいことが多いです。

モラハラを理由に慰謝料を請求をすることはできますが、どのようにモラハラの事実、モラハラによって精神的苦痛を受けたのかということを証明できるかという点がポイントになるようです。

何がモラハラの証拠になるのか?

ボイスレコーダーとメモ帳 証明が難しいことが多いとはいっても、簡単に諦める必要はありません。きっちりと証拠を集めていけば、対応が可能なケースも多くあるようです。 家庭内という密室で行われるため、立証が難しいとされるモラハラですが、泣き寝入りしないためには、どんな証拠を集めておくべきなのでしょうか。

モラハラの証拠


相談者の疑問
モラハラの証拠はなかなか分かりにくいものなのですが、いざという時のために証拠が欲しいのですが、どういうものを証拠にしているのでしょうか?


川崎 政宏弁護士
日々の生活の中での言葉のやりとりや態度について、あなたが精神的に追い詰められるような出来事や言動があった際に、日付と出来事や言動(言葉のやりとりや態度)を丁寧にメモしていくことが大切です。

録音や写真(カベに穴が開いたり、写真が破られていたり等々)の場合も、いつ、どんな場面でのものかがわかるように残しておくことが大切です。

時間の流れに沿ってメモしていけば、あとから加工しづらいので、日記に近いものとして扱われるでしょう。

そのほかには、精神的に追い詰められたと感じた特定の一日の出来事ややりとりを朝から時間の流れに沿って細かくメモしてみるのも、実態を理解してもらううえで意味があります。

証拠としては、録音や、日記のように日付と出来事や言動を丁寧にメモしたものが考えられます。 メモの場合は、あとから加工しづらいように、時間の流れに沿って、丁寧にメモしていくと良いでしょう。裁判になる以前から書き続けている日記があれば、ねつ造の可能性が低いとして、有力な証拠と認められやすいと考えられます。 辛いことが続くようであれば、日記をつけていくのも良いでしょう。

モラハラを理由とした慰謝料の相場はどれくらい?

札束を見せびらかす女性 立証に成功した場合、慰謝料をどの程度もらえるのかも気になるところですよね。 慰謝料の相場はあるのでしょうか。

精神的苦痛に関する慰謝料の相場について


相談者の疑問
現在、離婚裁判中であります。精神的苦痛での慰謝料を請求していますが、診断書が3枚あり、すべてが相手方によるストレスからくるもので、内容も診断書に記載されています。

このような場合、大体で構いません、判決となった場合は、どれくらいの慰謝料がいただけるものなのでしょうか?


松島 達弥弁護士
相談者様のようなご相談の場合、慰謝料の相場を提示することは大変難しいといえます。
たとえば、事故があって、けがをして、後遺症が残るというような場合であれば、慰謝料はある程度定型的に算定できます。

一方で、精神的苦痛となると、①原因は何か、②現在どのような症状なのか、③治療にどの程度の費用と通院を要するのか、④精神的苦痛が将来癒されることはあるのか、⑤PTSDのような症状が将来継続することはないのかなど、さまざまな要素を考慮し、過去の裁判例などを調査しなければ、合理的な慰謝料の額を想定することができません。

ですから本気で慰謝料の算定を求められるのであれば、弁護士による正式な法律相談を利用されるべきでしょう。

モラハラを理由とした慰謝料の相場を、一般的に示すことは難しいようです。原因や、症状の程度など、さまざまな事情を加味して計算する必要があるようです。 慰謝料の額について気になる場合は、調停や裁判などの具体的なアクションを起こす前に弁護士などの専門家に相談することを検討してもよいでしょう。

まとめ

夫におびえる妻 モラハラ、その他の事情とあいまって、「婚姻を継続し難い重大な事情」にあたれば、離婚原因になります。また、モラハラを理由に慰謝料を請求することもできます。 一方で、家庭という密室で行わることなどから、被害を立証することが難しいケースもあるようです。日頃から、配偶者の暴言の録音、行動のメモなどを丁寧に記録しておくとよいでしょう。 慰謝料の金額も、さまざまな事情をもとに判断されるので、一般的な相場を示すことは難しいようです。被害を証明できるか不安があったり、慰謝料の金額について疑問がある場合は、事前に弁護士などの専門家に相談することを検討してみてもよいでしょう。

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