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離婚慰謝料

2017年07月24日

不倫やDVを理由に「離婚慰謝料」を請求する方法、手続きの流れ

配偶者の不倫や暴力などによって精神的なダメージを受け、離婚せざるを得なくなったような場合、配偶者に対して慰謝料を求めることができます。 ここでは、離婚にともなって慰謝料を求めることができるのはどんなケースなのか、どのように請求すればいいのか、といったポイントを詳しく解説します。

  • 慰謝料を請求できるケース
  • 慰謝料を求めるための手続き

目次

  1. 離婚するときに慰謝料を求めることができるケース
  2. 離婚慰謝料を請求するためのプロセス
  3. 離婚慰謝料を請求するために必要な証拠
  4. どのくらいの金額を請求できるのか
  5. 時効期間を過ぎると、慰謝料を請求できなくなる
  6. 離婚慰謝料は、配偶者以外にも請求できる

離婚するときに慰謝料を求めることができるケース

配偶者の不倫や暴力によって精神的ダメージを受け、離婚せざるを得なくなったような場合、民法の「不法行為」にあたるとして、その配偶者に対して慰謝料を請求することができます。 その他、慰謝料の請求が認められる可能性があるのは、次のようなケースです。

  • DV(身体的な暴力や暴言など)
  • 結婚生活の維持に協力しない(生活費を渡さないなど)
  • 性行為の拒否(セックスレス)

一方で、離婚の原因としてよくあげられる「性格の不一致」のように、離婚にいたったことについて双方に落ち度があるようなケースでは、慰謝料の請求は認められません。

離婚慰謝料を請求するためのプロセス

まずは話し合い。まとまらなければ調停・審判・裁判で慰謝料を求めていく

慰謝料の支払いの有無や金額については、夫婦の話し合いで決めることができますが、話し合いがまとまらなければ、離婚するための法的手続き(調停・審判・裁判)の中で同時に求めていくことが一般的です。 まずは、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停委員をまじえた話し合いの中で決めていくことになります。

調停でも決着がつかなかった場合は、裁判を起こして請求をすることになります。 調停では話し合いがまとまらなかった場合でも、裁判所が相当と認める場合には、裁判所の職権で審判の手続きを利用できるケースがあります。 この場合、裁判所は、一切の事情を考慮して、離婚の申立ての趣旨に反しない限度で、離婚に関する判断をすることになります。 審判離婚は、手続きや費用の面で裁判よりも簡易な手続きです。また、裁判と異なり、公開されないので、夫婦の秘密を守ったまま離婚の争いを決着できるというメリットもあります。

慰謝料は、離婚が成立した後でも請求できます。当事者間での話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所の「慰謝料請求調停」を利用することができます。

離婚慰謝料を請求するために必要な証拠

慰謝料の請求が認められるためには、配偶者の行為が離婚原因にあたり、それによって離婚せざるを得なくなり、精神的なダメージを受けたということを裏付ける証拠が必要になります。 たとえば、配偶者の不貞行為を理由に慰謝料を請求したい場合は、配偶者が自分以外の異性と性的関係を持ったことを裏付ける証拠を集める必要があります。 証拠となりうるものは、性的関係のもったことを推測できる現場を押さえた写真やビデオなどの映像です。ラブホテルなどに出入りする写真であれば、性行為があったことを推測できるため、有効な証拠となる可能性があります。 こうした証拠は自力で集めることが難しいので、調査会社などに依頼することを検討してもよいでしょう。

調査会社によっては、費用が高額になる一方、訴訟等で使える証拠を作成もらえなかったといったトラブルになることもあります。費用・調査内容・成果物等について十分に検討した上で依頼するようにしましょう。

不倫のケースでは、このほかにも、次のようなものが証拠となる可能性があります。

  • 性的関係があったことが推測できるメールやメモ、日記
  • ラブホテルなどの領収書
  • 配偶者や不貞関係の相手方が、不倫・性的関係があったことを認めた発言の録音

配偶者の暴力を理由に慰謝料を請求したい場合は、暴力を受けた時の映像や録音、ケガの写真や診断書などが証拠となる可能性があります。

どのくらいの金額を請求できるのか

慰謝料の金額は、請求する側・請求される側それぞれの資産や収入、離婚原因、結婚していた期間、未成年の子供の有無など、様々な要素を総合的に考えた上で決まります。 金額はケースバイケースですが、不倫が原因で離婚に至ったようなケースの裁判では、一般的に100万〜300万円程度の慰謝料が認められているようです。

時効期間を過ぎると、慰謝料を請求できなくなる

不貞行為を理由とした離婚の慰謝料は、一定の期間を過ぎると請求する権利が消滅します。次の2つの期間のうち、どちらかが過ぎると、慰謝料を請求する権利がなくなります。

  • 配偶者が不貞行為をしていたことと不貞行為の相手方を知ったときから3年間(時効)
  • 配偶者の不貞行為が始まったときから20年間(除斥期間)

どの時点から時効のカウントがはじまるのか

時効の起算点(どの時点から時効期間のカウントをはじめるか)という点については、「離婚が成立した時点」と考える裁判例もあります。 このように考えた場合、「離婚が成立した後3年」で時効が完成することになり、不貞行為の時点からカウントすると時効が完成しているようなケースでも、慰謝料を請求できる可能性があります。 ただし、「離婚が成立した時点」を時効の起算点とする主張が認められるかどうかは、ケースごとの事情によって異なる可能性があります。 慰謝料をもとめる権利が時効にかかっているのかどうか、自分では判断が難しい場合は、弁護士等の専門家に相談することをお勧めします。

時効を止めるためには

このように、離婚して月日が経ってから「自分のケースは慰謝料を請求できるケースだったのかも…」と考えても、時効によって権利が消滅しているという事態があります。 こうした事態を防ぐために、時効が進むことを止める手段があります。時効の「中断」と呼ばれる手続きで、離婚した元配偶者に対して裁判を起こすことや、元配偶者と話し合って慰謝料を支払ってもらう権利があることを認めてもらうことで時効の進行はとまります。 対応がすぐに難しいという方は、内容証明郵便などで、元配偶者に対して「慰謝料を支払ってほしい」という意思を表明すれば、一時的に時効が進むことを止めることができます。「催告」という手段です。 ただし、「催告」は6か月間に限って時効が進むことを止める一時的な対処法です。また、「催告」はくりかえすことはできません。 6か月後になって、もう一度内容証明郵便を送ったとしても、そこからまた6か月間時効を止めることはできないのです。 そのため、「催告」で時効が進むことを止めている間に、調停や裁判など、具体的に慰謝料を請求するための準備をしましょう。

除斥期間の進行を止めることはできない

一方、除斥期間については、その進行を止めることはできません。ですから、配偶者の不倫が始まった時(=不法行為が始まった時)から20年が経過した場合は、慰謝料を請求することはできなくなります。

離婚慰謝料は、配偶者以外にも請求できる

配偶者の不貞行為を理由に慰謝料を請求する場合、配偶者だけではなく、配偶者と性的関係を持った相手方にも請求することができます。 このような場合、配偶者と不貞行為の相手方は、共同して不法行為を行なったとして、それぞれに対して慰謝料を請求することができます。 不貞行為の相手など、配偶者以外の人への慰謝料は、内容証明郵便を送って請求することができます。この方法であれば、請求したという証拠を残すことができ、不貞行為の相手に心理的なプレッシャーを与えることもできます。 当事者間の話し合いで慰謝料の支払いについて合意できなかった場合は、家庭裁判所に調停を申し立てます。 調停での話し合いでも合意に至らない場合は、裁判で慰謝料を請求していくことになります。

配偶者からすでに十分な額の慰謝料を受け取っている場合、不倫による精神的ダメージへの支払いは済んでいると考えられるため、不貞行為の相手方に対する請求は認められない可能性が高いでしょう。

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