認知・親子関係

弁護士監修記事 2016年05月26日

父親に認知させる方法や時期と、非嫡出子の権利

未婚の男女の間に子どもができた際に最も重要なのは、認知の手続きをして、子どもと父親を法律上でも父子関係とすることでしょう。しかし、男性にとって予期せぬ妊娠となってしまった場合には、認知に応じてくれないというトラブルも少なくありません。法律上の父子関係が認められていないと、子どもの養育費を請求できない、父親が亡くなった際に相続ができないといった問題が発生します。生まれてくる子どものためにも、認知とは何か、どのような手続きをとればよいのかを理解しておきましょう。

目次

  1. 認知とは
  2. 認知の手続き方法
    1. 任意認知
    2. 強制認知
  3. 認知の時期
    1. 出産前の場合
    2. 子どもが成人している場合
    3. 子どもが死亡している場合
  4. 非嫡出子の問題点

認知とは

未婚の男女間に子どもが生まれた場合には、たとえ父親が誰か明らかだとしても、手続きを踏まなければ法律上でも父子関係と認められません。父親である男性に、その子が「自分の子ども」だと認めてもらうことを「認知」と言います。 しかし、すべての妊娠・出産が男女双方が望んだ結果とは限りません。男性にとって望まぬ妊娠となってしまった場合には、認知に応じてくれないケースもあるでしょう。認知を受けないと、子どもの戸籍に父親の名前が載らない、父親に子どもの養育費を支払わせる強制力がない、父親の財産を相続できないといった問題が起き、子どもが本来持つべき権利を失ってしまいます。子どもの将来のためにも必ず認知させることが重要です。

認知の手続き方法

子どもと父親を法律上の父子関係にするためには、必ず手続きを踏まなければなりません。認知手続きは以下の2通りで行うことが可能です。

任意認知

父親である男性自身が子どもとの父子関係を認め、認知届を市区町村役場に提出すれば認知の手続きは完了です。

強制認知

男性が認知を認めない場合には、法的な手続きをとって強制的に認知させることとなります。子どもが男性の実子である場合には、認知を避けることはできないのです。 まずは家庭裁判所に認知調停を申し立て、裁判所の調停委員を交えて男性の説得を試みます。調停で男性が納得出来ない場合でも、男性の実子であることが明らかな場合には、裁判所が審判によって認知させるという決定を下すことができます。しかし、審判は不服申立てがあれば覆すことができるので、その場合には訴訟を提起して裁判で争う流れとなります。 現在はDNA鑑定ができるため、生物学上の父子関係を証明することが可能となりました。男性がDNA鑑定を拒否すること自体が調停や裁判で不利に働くため、男性の実子であればほとんどの場合で強制的に認知させることができるでしょう。

認知の時期

認知の手続きはいつまでに行わなければならないのでしょうか。認知に関しては、時期に関わらず手続きをすることが可能となっています。認知させたいと思ったら、もしくは子ども自身が認知を必要としたら、そのタイミングで手続きを行えば良いですが、過去の養育費や生活費の請求が実質的に困難なため、可能な限り早く手続きをした方が良いでしょう。時期については以下のことも覚えておきましょう。

出産前の場合

子どもが出産前で胎児の状態であれば、母親の同意が必要となります。男性に認知を求める場合には、特に注意する必要もないでしょう。

子どもが成人している場合

子どもが成人した後に認知する場合には、子ども自身の同意が必要となります。親子関係が認められれば、親から子への扶養義務も、子から親への扶養義務も生じます。高齢となった父親が、子どもの扶養義務を目的に認知することを避けるために、子どもの承諾が必要とされているのです。

子どもが死亡している場合

子どもが死亡している場合にも、その子どもの子や孫、父親からすれば孫やひ孫がいる場合に限り、死亡した子どもを認知することが可能です。そうすることで孫やひ孫に相続権が生まれ、父親の財産を子孫に残すことができるのです。

非嫡出子の問題点

婚姻関係にある夫婦の子どもを嫡出子と呼び、対して未婚の男女の間に生まれた子どもを非嫡出子と呼びます。認知を受ければ、養育費の請求権を得るなど、嫡出子の身分を取得することができます。非嫡出子の相続権は、嫡出子の半分に制限されていましたが、それも平成25年の法改正を受けて撤廃されています。 しかし、いくら権利があろうとも、子どもの成長には大きな影響を与えてしまいます。一度も父親と会うことのないケースもあるでしょう。子どもが成長し、分別がつくようになったら、自分の父親はどのような人なのか、どうして会いに来てくれないのか、どうして母親と結婚し自分を育ててくれなかったのか、自分は望まれない子だったのではないか、と思い悩む日が来るかもしれません。 認知がゴールではありません。養育費を払うことだけが父親の役目ではありません。そのことを父親ともしっかりと話し合い、「夫婦」として子どもの幸せを第一に考えてあげてください。

関連記事

お悩みの解決策を探す

今するべきことがわかります

今するべきことがわかります 離婚・男女問題のやること診断

解決までの全記事

必要な情報を詳しく知りたい方へ

離婚・男女問題の「トラブル体験談」

Aさん(30代女性)

DVを繰り返す夫から自由に - 2人の子どもの親権と養育費を勝ち取ったAさんの体験談

  • DV
  • 親権
  • 養育費
  • 面会交流

結婚11年目のAさんは、パートで働きながら8歳と10歳の子どもを育てる母親でした。会社勤めをしている夫は、家事や育児に協力しないだけでなく...

Bさん(20代女性)

性格の不一致から夫との生活が苦痛に - うつ病を患いながら離婚を成立させたBさんの体験談

  • 性格の不一致による離婚
  • うつ病
  • 新居の処分

結婚1年目のBさんは、夫と共働きの二人暮らし。当時仕事に追われていたBさんは、家庭内での夫の態度に違和感を覚えるようになっていました。B...

Cさん(40代女性)

育児・家事に無関心な夫と離婚 - 3人の子どもの親権・養育費を争ったCさんの体験談

  • 親権
  • 養育費
  • 財産分与
  • 年金分割

Cさんは、3人の子どもを育てる専業主婦でした。公務員の夫は、結婚当初から家庭内のことに無関心でした。「子どもが生まれたら変わるかな」と...

弁護士に見積り依頼をする

複数の弁護士にまとめて見積り依頼
費用対処方針比べて選ぶことができます。

  • 弁護士費用がいくらかかるか知りたい
  • 弁護士の選び方がわからない
  • 弁護士が何をしてくれるか知りたい
一括見積りをはじめる無料

依頼前に知っておきたい弁護士知識

離婚・男女問題を扱う弁護士を探す

認知・親子関係に関する法律相談

  • 面会交流の調停での取り決めについて

    未婚で認知した子ども4歳がいます。 養育権、親権は相手です。 相手が感情的でやりとりに困っています。 面会交流についてお尋ねしたいです 母親の感情で会う会わない、会わせる会わせ...

    8弁護士回答
  • 子供のいない伯母の保証人になる必要はある?

    伯母の老後、亡骸の処理のついて質問があります。 私は一人っ子で甥になりますが、現在、70代の父方の伯母夫婦は子供がいません。本人たちは今後、老人ホームに入る予定だそうです。 家系図...

    2弁護士回答
  • 未婚関係での父子関係の取り消し

    交際関係にもない女性と一夜を共にし、一ヶ月半後あなたの子を妊娠したと連絡が入る。 自分 結婚もできない、父親にもなれない、責任もとれないからあきらめてほしい。 相手 命を大事にした...

    3弁護士回答
  • 未婚関係の面会交流等の取り決めについて

    交際相手になかった相手が婚姻関係を結ぶことなく妊娠出産。4歳の子供がいます。こちらは、父子関係も定かでないし産んでほしくない。子どもへの責任もとれない。相手は、父親として一切な...

    3弁護士回答
  • 認知、養育費の請求について。未婚で出産する場合。

    現在妊娠し、出産希望です。 妊娠したことを相手に話したところ、 ・結婚する気はない ・自分が父親という自覚はもっている ・現在別の女性と婚約中(私は婚約中という事実を知りませんでした...

    3弁護士回答
1 2 3 4 5 ... 30 ... 50

相談を絞り込む

認知・親子関係の法律ガイド

関連カテゴリから解決方法を探す

弁護士に相談しようと思ったら…

弁護士に見積り依頼をする

複数の弁護士にまとめて見積り依頼

  • 最短3分で依頼完了
  • 依頼内容は非公開
  • 分野に詳しい弁護士から見積り依頼が届く
一括見積りをはじめる無料

依頼前に知っておきたい弁護士知識

離婚・男女問題のニュース

  1. 教員の30代夫が「職場不倫」、相手は「50代女...
  2. 「胸を見せて!」夫がハマったライブチャット...
  3. 交際中の人妻が妊娠、一緒になりたいのに夫が...
  4. 既婚の彼と結婚したい!「駆け落ちしちゃえば...
  5. 既婚男、出会い系で知り合ったシンママを妊娠...
  6. 「離婚調停に協力して」頼んできたのは、不倫...
  7. 愛した独身のカレは「偽名の既婚者」だった!...