地方の病床数削減再考を 日弁連が医療制度改革の問題点考えるシンポ開催

日本弁護士連合会(日弁連)は11月5日、シンポジウム「新型コロナウイルス感染症拡大による医療の現状から『地域医療構想』を考える」をオンラインで開催した。政府の医療制度改革による病床数削減などの問題について理解を深める目的で、弁護士や医療関係者など約70名が参加した。


政府の医療制度改革の一環として、各都道府県は、2016年度までに、2025年に向け地域医療体制の効率化などを図る「地域医療構想」を策定した。地域医療構想では、地方の医療機関の統廃合により、病床数の削減を推し進めることなどが検討されている。厚生労働省は2019年9月、全国の424の病院について、再編統合の議論を進める必要があるとして、対象病院のリストを公表している。

開会の挨拶をした狩野節子日弁連副会長は、「(自身が拠点とする秋田県で、)中核的病院が再編によりなくなった。町の中心から人の姿がなくなり、商店街に活気がなくなり、様変わりした」と指摘。その上で、「地域の命を守るだけではなく、町の活性化を支えるものだ」と地域医療構想の見直しを訴えた。

地域医療の問題について研究している三重短期大学の長友薫輝教授は、新型コロナウイルスを受けた医療現場の対応について講演し、感染が拡大した当初、病床数が足りず、症状が悪化した人も自宅待機にされる事態が起きたことに言及。「病床削減計画の実現を急ぐのではなく、医療現場の改善に向けた取り組みが喫緊の課題だ」と述べた。

(画像/PIXTA)

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