協議離婚

弁護士監修記事 2018年11月06日

離婚協議書を公正証書化するメリットと作成するタイミング

話合いによって離婚をする際には、離婚条件などを記載した書類(離婚協議書)を作成することが一般的です。

  • 離婚協議書を公正証書で作成するメリットは
  • 公正証書を作成するタイミングは
  • 調停離婚する場合も公正証書を作った方がよいのか

このようなポイントについて、「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. 離婚協議書は公正証書で作成した方がよい?
  2. 離婚後に公正証書を作成してもよい?
  3. 調停離婚する場合でも公正証書は必要?
  4. まとめ

離婚協議書は公正証書で作成した方がよい?

alt 離婚協議書を公正証書にすることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

離婚協議書と公正証書の違い


相談者の疑問
離婚協議書と公正証書の違いが、よくわかりません。誓約書を書いてから、公正証書を作ろうと思うのですが、公正証書を作るには、どうしたらいいですか?

離婚協議書と公正証書では、後々裁判した際、どっちが有力証拠になるのですか?


川口 直也弁護士
公正証書を作るには、「公証人」という専門職に依頼する必要があります。その際、内容に応じて、何万円かの手数料を支払う必要があります。

司法書士や行政書士、弁護士は、公正証書を作ってほしいというご依頼を公証人に取り次いで、公正証書の内容について協議したり、調整したりすることはできますが、公正証書そのものを作成する権限はないのです。

離婚協議書や誓約書を作成して、当事者双方が署名捺印するだけで終わるのと、その内容を公正証書にするのとでは、いずれも約束事であるから守らなければならないという位置付けは変わりません。

しかし、公正証書に記載した金銭債務の支払いの約束を守らなかった場合、例えば、養育費の支払いを怠った場合などは、裁判を経ないで、相手方の給料や預貯金、不動産などの財産を差し押さえることができます。

離婚協議書だけの場合だと、裁判に訴えて判決を得なければ差押えができないので、この点が公正証書の最も強力な効力です。

ただし、公正証書を作成するには、当事者双方が公証人の事務所(「公証人役場」と言います)に出向いて原本に署名捺印するか、相手方があなたに公正証書の作成を依頼するという内容の委任状に署名捺印するかのいずれかが必要です。

いずれの協力も得られない場合は、公正証書の作成そのものを断念せざるを得ません。

すでに、離婚協議書があるのであれば、公証人役場に離婚協議書を持参して、同内容の公正証書を作成してほしいと依頼するのでもよいですが、弁護士にご相談になって、内容を検討の上、弁護士を通じて公正証書の作成を依頼すれば、後日、その内容を巡って紛争になることを防げるでしょう。

離婚協議書を公正証書で作成した場合は、離婚する際に決めた慰謝料などの未払いなどが発生したときに、裁判をすることなく財産を差し押さえることができるというメリットがあるようです。

離婚後に公正証書を作成してもよい?

alt 離婚協議書を公正証書化する場合、離婚後に公証役場で手続きをしてもよいのでしょうか。

離婚公正証書 考えが甘いでしょうか?


相談者の疑問
公正証書作成を考えているのですが、離婚協議書作成し、離婚届を提出した後で公証役場に行くのでもよいのでしょうか?


毛利 圭佑弁護士
離婚届提出後に養育費などの条件について公正証書を作成することは可能です。

ただ、公正証書の作成には元夫婦が両方立ち会わないといけませんが、離婚から時間が経つとどうしても相手方を公証人役場に呼ぶのはハードルが高くなります。

強制執行を受け入れる文言(強制執行認諾文言)付きの公正証書を作成していれば、裁判所の調停手続きや審判手続きを経ることなく、いきなり裁判所に強制執行を申し立てることができます。

養育費が支払われなくなったときに養育費の支払いを内容とする調停や強制執行認諾文言付公正証書が存在しないと、1から養育費請求調停を起こすなどする必要があり、どうしても時間がかかってしまいます。

相手が将来養育費を支払い続けてくれるか心配なのであれば、現時点で公正証書を作成する方がよいです。

離婚に関する公正証書は、夫婦双方が公証役場で立会いのもとでないと作成ができないとのことです。 相手に立会いを拒否される可能性も考慮すると、できるだけ離婚届を提出する前に作成したほうがよさそうです。

調停離婚する場合でも公正証書は必要?

alt 調停離婚が成立した場合でも、公正証書を作成したほうがよいのでしょうか。

離婚協議書と公正証書について


相談者の疑問
今度離婚調停をします。子どもがいるので、条件として養育費の支払いをしてもらう予定です。

その時に離婚協議書と公正証書を作成してもらいたいのですが、離婚する条件としてこの2つをあげていいのでしょうか?


奥田 真与弁護士
離婚調停の場合、調停が成立すると裁判所が調停調書を作成します。調停調書には離婚することや養育費などの離婚の条件が記載されます。

また、公正証書と同じで養育費などの金銭債務については強制執行が可能です。ですから離婚協議書や公正証書は不要となると思います。

調停離婚の場合は、離婚が成立すると「調停調書」という書類が作成されます。調停調書があれば、お金の未払いなどが生じた場合に裁判をせずに差押さえができるため、別途、公正証書を作成する必要はないでしょう。

まとめ

話合いで離婚をする場合は、離婚協議書を公正証書で作成することによって、慰謝料などの未払いが生じた場合に、裁判をせずに迅速に差押さえができるというメリットがあるようです。 調停離婚が成立した場合は調停調書という書類が作成されます。調停調書があれば、裁判をせずに差押さえをすることができるため、公正証書を別途作成する必要はないでしょう。

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