別居

弁護士監修記事 2018年11月02日

どのくらいの期間別居していれば裁判で離婚が認められるのか

別居期間は、裁判で離婚が認められるかどうか判断する際の重要なポイントのひとつです。

  • どの程度の期間別居していると裁判で離婚が認められる可能性があるのか
  • 単身赴任は別居期間に含まれるのか

この記事では、こうしたポイントについて「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. どのくらいの期間別居すれば裁判で離婚が認められるのか
  2. 単身赴任は別居期間に含まれるのか
  3. 離婚調停中に単身赴任を始めた場合は
  4. まとめ

どのくらいの期間別居すれば裁判で離婚が認められるのか

alt 何年程度別居していると、裁判で離婚が認められる可能性が高くなるのでしょうか。

別居期間と離婚にについて。


相談者の疑問
夫が家を出ていき、別居期間が6年になりました。相手が代理人を立てて離婚請求してきました。

私は離婚したくないので、今度、調停を申し立てられることになると思います。

最終的に裁判では、別居期間の長さで離婚の判決が出ることになるのでしょうか。 


井上 祐司弁護士
法律に定める定型的な離婚原因、たとえば不貞や悪意の遺棄などがなくとも、別居期間が相当に長期にわたる場合、夫婦関係に修復の見込みはないとして婚姻を継続しがたい重大な理由があるとし、離婚を認めるのが多くの裁判例です。

一般的な別居期間の目安は5年以上が圧倒的多数です。5年より短い期間で離婚を認めたものも当然あるのですが、ほとんどの裁判官が5年以上の別居期間を目安に離婚を認容するでしょう。

ただし、相手が離婚の原因を作った有責配偶者の場合は、それより少なくとも3~5年程度長期の別居期間が必要とされる傾向にあります。

別居期間が5年以上にわたる場合に、裁判で離婚が認められる傾向があるようです。

単身赴任は別居期間に含まれるのか

alt 別居期間がある程度長期になると、裁判で離婚が認められる可能性が高くなるようです。では、単身赴任で別居せざるを得なくなった場合も、別居期間としてカウントされるのでしょうか。

単身赴任は別居期間に換算されますか?


相談者の疑問
3年前から嫁から離婚したいと言われています。今回、会社から転勤の要請がありました。転勤は4月末頃の予定です。私が単身赴任をすることにしました。嫁、子ども達は今までの会社の社宅に住み、家賃はわたしが負担します。

よく3年の別居で離婚原因になると聞きますが、この場合は別居という認識になるのでしょうか?


松丸 伸一郎弁護士
通常単身赴任は離婚の理由となる別居にはなりません。別々の場所で生活していても、双方が離婚の意思はなく、経済的、精神的に夫婦としての実体があるからです。

しかし、妻があなたとの共同生活を拒否して、赴任先への転居を拒否し、離婚を求めているような場合には、別居に近いことになるように思います。

あなたとしては、会社が休みの土日などには、社宅に帰ってきたり、当然生活費は送金し、妻や子どもとの交流に努めることにより、いわゆる別居ではない、夫婦としての実体があるという客観的状況を作ることが必要でしょう。

原則として、単身赴任は別居期間に含まれないとのことです。 ただし、相手が離婚を希望しているけれど自分は離婚したくない場合、将来裁判などで争う場合に備えて、定期的に帰宅して家族と交流するなど、単身赴任中も夫婦としての実態があったという状況を作っておくことが必要なようです。

離婚調停中に単身赴任を始めた場合は

alt 単身赴任は原則として、別居期間とは考えられないようです。では、離婚調停中に単身赴任が決まって別居することとなったケースの場合は、どう考えられるのでしょうか。

単身赴任中は別居期間にカウントされるのか?


相談者の疑問
単身赴任中は別居期間にカウントされますでしょうか?7年ほど前に離婚調停が始まり、もともと埼玉に住んでいますが離婚調停中に私が(夫)大阪(5年)⇒愛知(1年半)に転勤になり現在も愛知で単身赴任中です。

現在は離婚裁判中です。

単身赴任前から既に夫婦関係は破綻しており、妻も1年ほど前から実家に住んでおり、7年近く被告(妻)とも話すことも会うことすらほとんどありません。


玄 政和弁護士
離婚調停中に単身赴任を始め、7年も別居が続いたのであれば、単に単身赴任のために別居している(単身赴任がなければ同居生活を送っている)ということではなく、夫婦共同生活を営む意思も実態もないということが明確になっているといえます。

婚姻期間やあなたの有責性にもよりますが、7年の別居で、その間、話すことも会うこともほとんどないのであれば、離婚が認められる可能性は高いのではないかと思われます。

上記事例のように、離婚調停中に単身赴任を始めて、別居期間が7年にもわたり、その間も夫婦としての実態がないような場合は、離婚が認められる可能性があるでしょう。

まとめ

裁判では、別居が5年以上続いている場合、その他の事情も考慮したうえですが、離婚を認める判断がされる傾向があるようです。 原則として単身赴任は別居としては考えられないようですが、離婚調停中に単身赴任が始まり、長期間、夫婦としての実態がない(話すことも会うこともない)場合、裁判で離婚が認められる可能性があるようです。

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