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離婚・男女問題

2016年08月04日

「離婚したい!」と思ったら知っておきたい離婚の流れや対処法

暴力を振るう夫と離婚したい。不倫した妻と離婚したい。離婚したいと思う理由は人それぞれですが、手続きの流れや起こり得るトラブルへの対処法は、誰もが知っておくべき基礎知識です。法定離婚原因とは何か、離婚調停などの手続きはどのように進めるのか、慰謝料や財産分与の金額はいくらか、子どもはどうなるのかなど、離婚に必要な知識を身につけましょう。

目次

  1. 離婚手続きの流れを把握しよう
  2. 離婚が認められる五つの離婚原因とは
  3. 離婚の種類と手続き方法
  4. 離婚とお金の問題
  5. 離婚と子どもの問題

離婚手続きの流れを把握しよう

離婚手続き いざ「離婚したい」と思っても、どのように話を進めたらよいのか戸惑うことも多いでしょう。まずは離婚に向けてどのようなステップを踏むことになるのか、その全体像を簡単に把握しておきましょう。 離婚することを決心し、具体的に手続きを進めようと思ったら、最初のステップは夫婦間での話し合いになります。離婚に応じてくれるのか、どのような条件で離婚するのかを取り決めます。 夫婦の話し合いだけでは折合いがつかない場合には、離婚調停(夫婦関係調整調停)を申し立て、調停委員に話し合いを仲裁してもらいます。 離婚調停でも話し合いがまとまらない場合、裁判官が離婚を認めた方が良いと判断したケースでは、審判が下されて離婚とその条件が決められます。 しかし、審判が下されることは稀であり、相手方が異議を申し立てると無効となります。そのため、調停が不成立に終わると裁判を起こすことになると考えた方がよいでしょう。 このようにどうしても離婚したい場合には、最終的には裁判で争うことになります。しかし、「裁判になっても構わない」と意気込んだとしても、離婚したいと思った理由によっては、そもそも裁判が起こせない場合があるのです。 手続きの詳細に入る前に、次は「法定離婚原因」について学びましょう。

離婚が認められる五つの離婚原因とは

前述のように、離婚をトコトン争おうとすると、最終的には裁判となります。その際には離婚したいと思った理由が、以下の五つのいずれかに当てはまっていなければなりません。

  • 不倫・浮気(不貞行為)
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上の生死不明
  • 回復見込みのない強度の精神病
  • その他婚姻を継続しがたい重大な事由

裁判で離婚するには「法定離婚原因」が必要

不倫・浮気(不貞行為)

不倫や浮気の定義については人それぞれですが、法律上は、配偶者を持つ夫や妻が、自分の意思で配偶者以外の人と肉体関係を持つことを「不貞行為」と言います。法律では「不貞行為」をされた側は離婚や慰謝料を請求することが可能です。

配偶者以外の人と肉体関係を持つと離婚原因になる

悪意の遺棄

「悪意の遺棄」とは聞き慣れない言葉ですが、正当の理由なく夫婦間の義務に違反する行為を指します。夫婦は単に籍を共にするだけではなく、民法では「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と定められています。 例えば、理由のない別居や経済的DV、健康なのに働かないといった行為は「悪意の遺棄」に当たります。

生死不明・強度の精神病

3年以上生死不明な場合は離婚原因になります。ただし、手を尽くして探したが見つからなかったという証拠は必要になります。 重度の精神病についても離婚原因になりますが、簡単に認められるものではありません。長期間の治療・看護実績、医師の診断による証明、離婚後の療養・看護の目処など、多くの条件をクリアして初めて認められます。

婚姻を継続しがたい重大な事由

「婚姻を継続しがたい」とは、夫婦関係が破綻して修復の見込みがない状況を言います。そのような状況になれば当然離婚も認められます。幅広い内容が離婚原因になり得るのですが、個々の事情において、裁判官が総合的に判断するため、一度でも当てはまったからといってすぐに離婚できるとは限りません。 「婚姻を継続しがたい重大な事由」に当たるものとしては、例えば次のようなものがあります。

夫婦関係が破綻して修復の見込みがなければ離婚できる

性格の不一致を理由に離婚はできる?

離婚理由として最も多いのが「性格の不一致」です。では性格の不一致を理由として離婚訴訟を起こすことはできるのでしょうか?答えは「できない」です。 性格の不一致だけしか離婚理由がないのであれば、原則として裁判では離婚を認められません。お互いが話し合って納得した場合のみ、性格の不一致を理由に離婚できます。言い換えれば、お互いが納得さえすれば、どのような理由であっても離婚できるのです。

有責配偶者からの離婚請求は認められる?

これまで挙げてきた条件は、すべて請求者の相手側に責任のある場合です。有責配偶者(離婚原因を作った側)からの離婚請求は、裁判で認められることは稀と言えるでしょう。 別居期間が相当に長かったり(例えば10年以上)、離婚しても配偶者が社会的・経済的・精神的に過酷な状況に追い込まれなかったり、離婚によって不利益を被る子どもがいなかったりと、一定の条件を満たす場合には、有責配偶者からの離婚請求が認められる場合があります。

離婚の種類と手続き方法

離婚原因について理解が進んでところで、離婚手続き方法について話を戻しましょう。冒頭で紹介したように、離婚手続きには次の四つのステップがありました。

  1. 夫婦間での話し合い
  2. 離婚調停での話し合い
  3. 審判による決定
  4. 裁判での争い

この流れに沿うように、離婚には次の四つの種類があります。それぞれについて進め方やポイントをご紹介します。

  • 協議離婚
  • 調停離婚
  • 審判離婚
  • 裁判離婚(判決離婚)

協議離婚とは?進め方や注意点

協議離婚とは、夫婦間の話し合いによって離婚に合意し、裁判手続きを経ずに成立した離婚のことを言います。日本では、離婚のおよそ90%が協議離婚です。

協議離婚のメリット

協議離婚のメリットは、夫婦間での話し合いで決着するため、離婚までのスピードが速く、手間もお金も少なくて済むという点が大きいでしょう。 またお互いが納得すればどのような条件でも離婚が成立するため、性格の不一致を理由に離婚できたり、相場以上の財産分与をもらえたりする可能性があります。

協議離婚のデメリット

一方で、話し合ってお互いに納得できることは何よりですが、離婚を急ぐあまり、不利な条件で離婚をしてしまったり、取り決めておくべきことを後回しにしてしまったりするケースも多々あります。 離婚を決めることがゴールではありません。その後の生活のことや子どもの将来のことを良く考え、しっかりと知識を身につけてから話し合いに臨みましょう。 また、しっかりと条件を取り決めたとしても、それを履行させなければ意味がありません。離婚協議書を公正証書として残し、違反があればすぐに対処できるようにしておくことも重要です。 公正証書を作成しなかった場合に、慰謝料や養育費の支払いが滞ると回収が困難になります。一方で、公正証書を作成する場合は、作成に当たって費用が発生します。 この点も協議離婚のデメリットの一つでしょう。

離婚の可否だけでなく、条件を決めて公正証書を残す

協議離婚の進め方

協議離婚は次のステップで進めます。

  1. 夫婦で離婚の可否や条件を話し合う
  2. 取り決めた内容で離婚協議書を作成する
  3. 離婚協議書を公正証書にする

詳しくは以下をご覧ください。

調停離婚とは?離婚調停の流れや期間、費用は?

離婚調停を通して、夫婦で離婚に合意することを調停離婚と言います。離婚全体のおよそ9%が調停離婚に当たります。

離婚調停とはどんな制度?

離婚調停とは、裁判所にて離婚問題に詳しい調停委員が夫婦それぞれの主張を聞き、双方が納得する調整案を提示するなど、話し合いによる円満な解決を促す制度です。 離婚調停では、夫婦同士で話し合いをするのではなく、夫婦が交互に調停委員と話をします。調停委員は双方の主張を聞き、客観的に妥当な調整案を提示するなどして、夫婦が合意できるように取り計らってくれます。

調停離婚のメリット

このように離婚調停は第三者である調停委員と話すため、夫婦間で話し合うよりも冷静に話し合いを進められるでしょう。また調停委員は離婚問題に精通しているため、相手方が相場を越える過度な要求をしてきても、簡単に認められることはありません。 他にも調停離婚に多くのメリットがあります。

  • どのような離婚原因でも申し立てられる
  • 相手と会わずに手続きを進められる
  • 調停がまとまり、調書が作成されると、判決と同じ法的拘束力を持つ
  • 裁判よりも手続きが簡単で非公開なので利用しやすい
  • 調停の申立てに必要な費用は2000円程度

調停離婚のデメリット

調停離婚の一番のデメリットとしては、協議離婚に比べると離婚するまでに時間がかかることでしょう。 また調停は平日に開かれるため、月に1度、1回2時間程度の時間を作る必要があります。弁護士に依頼すると代理で調停に出席してくれますが、その分弁護士費用がかかることになります。 メリットの裏返しでもありますが、財産分与や養育費は相場を基準に取り決められる傾向にあるため、高額な金額を獲得するのは難しくなります。

離婚調停の期間

調停離婚のデメリットである「期間」について、もう少し詳しく見てみましょう。離婚調停の期間の相場はおよそ半年です。 まず申立書が受理されてから、第一回目の調停日(裁判所で話し合いをする日)が通知されるまでで1か月程度かかります。 その後調停が1か月に1度程度の頻度で開かれます。離婚調停が1回で終わることは稀で、何度か話し合いを行います。そのため、最短でも2か月はかかると覚悟しておいた方がよいでしょう。 話し合いの回数が多くなるほど、離婚調停の期間は長くなり、1年を越える場合もあるのです。

離婚調停の費用

メリットに挙げたとおり、離婚調停の費用自体は2000円程度と非常に安価です。一方で弁護士に依頼する場合は、弁護士費用が数十万円は必要となるため、弁護士に依頼するかどうかで離婚調停全体にかかる費用は大きく変わります。

離婚調停を弁護士に依頼するメリット

弁護士費用がかかる一方で、弁護士に依頼するメリットも当然にあります。最たるものは話し合いを有利に進められるという点でしょう。 調停委員はあくまで中立な存在です。こちらの言い分が正しいと思ってもらわなければ、逆にこちらが説得される立場になりかねません。 離婚に強い弁護士であれば、どのような主張が効果的か、どのようにすれば心証が良くなるかを把握しているため、安心して調停に臨むことができるのです。 この他にも以下のようなメリットが挙げられます。

  • 書類作成や準備にかける手間を省ける
  • 要点を押さえているのため少ない回数で決着がつきやすい
  • 裁判にした方が良いかも含めてアドバイスがもらえる

離婚調停を申し立てる人の実に4割以上が弁護士に依頼しています。昨今その傾向は増えており、一度は弁護士に相談してみるとよいでしょう。

離婚調停の申立て方法

離婚調停は相手方の住所を管轄する家庭裁判所または当事者が合意で定める家庭裁判所に対して申し立てます。申立ての際には以下の書類を作成して提出します。

  • 離婚調停の申立書(正式名称は「夫婦関係(等)調整調停申立書」)及びその写し1通
  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)

年金分割についても取り決めたい場合には、「年金分割のための情報通知書」も必要となります。

審判離婚とは?異議申立てとは?

審判離婚とは、離婚調停が成立しない場合に、家庭裁判所が調停に代わる審判によって成立させた離婚を指します。 審判は判決と同じ法的拘束力を持ちますが、2週間以内にどちらかからでも異議が申し立てられれば、即座に無効となってしまいます。 そのこともあって審判が下ることは稀で、離婚調停が不成立の場合には、裁判になると考えた方がよいでしょう。 審判が下るケースとしては、離婚には合意しているけれども、わずかな点で合意ができず、双方が審判を臨むケースなどに限られます。

裁判離婚とは?裁判では何をするの?

離婚裁判を通して、和解や判決によって成立した離婚を裁判離婚(判決離婚・和解離婚)と言います。離婚全体のおよそ1%が裁判離婚です。 裁判離婚は他の離婚に比べて最も時間がかかり、裁判の進行に当たっては専門的な知識も必要とされます。そのため、ほとんどの人が弁護士を依頼しており、弁護士費用も必要になると考えておきましょう。 しかし、離婚調停が不成立に終わり、どうしても離婚したい場合には、離婚訴訟を起こすしかありません。

離婚裁判の流れ

それでは離婚裁判の流れを見ていきましょう。家庭裁判所に訴状を提出し受理されると、裁判所から第一回口頭弁論期日が指定され、相手方にも呼出状が送られます。相手はこちらの主張に反論する答弁書を提出します。 第一回口頭弁論では、まずは争点の整理(=審理する離婚原因)を明確にします。争点が整理されたら、双方が証拠を基に言い分を主張し、裁判官がどちらが正しいかを判断する審理に移ります。 審理では写真や動画、会話の録音などの物的証拠の他に、本人尋問や証人尋問も行われます。裁判が1回で終わることはほとんどなく、2回目以降も裁判官が納得するまで審理を繰り返します。

離婚裁判の提起に必要な条件

離婚裁判を起こすに当たっては、2点注意すべきことがあります。1点目は前述のように、法定離婚原因がなければ訴えが受理されないということです。 2点目は、調停前置主義と言って、離婚を争う場合には、裁判の前に必ず調停を行う必要があることです。まだ離婚調停をしていない場合には、まずは離婚調停を申し立てましょう。

離婚届の提出を忘れずに

協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚のいずれであっても、離婚が成立したなら離婚届を提出しなければ離婚したことにはなりません。 調停・審判・裁判の場合には、決定から10日以内に離婚届を提出しなければならないため注意が必要です。 離婚届の書き方や提出先については以下をご覧ください。

また離婚届を書く際には、離婚後の戸籍と姓をどうするかも決めなければなりません。姓が変わることは思いの外影響が大きいので、子どもがいる場合には特に慎重に決めましょう。

離婚とお金の問題

さて、ここまで離婚の手続きを中心に見てきました。ここからはその手続きの中で取り決めるべきことや、トラブルになりやすい問題を中心に見ていきます。 まずは離婚とお金の問題です。離婚とお金は切っても切れない関係です。トラブルにもなりやすいことは容易に想像できるでしょう。 離婚に向けて準備するに当たり、次の三つをおさえておきましょう。

  • 財産分与
  • 慰謝料
  • 婚姻費用

財産分与とは?対象となる財産は?

夫婦で築いた財産を、離婚時に分配することを財産分与と言います。婚姻期間中に夫婦で築いたものは共有財産と呼ばれ、すべての財産が分与の対象となります。預貯金だけでなく住宅や年金なども対象です。 一方で次のようなものは特有財産と呼ばれ、財産分与の対象にはなりません。

  • 結婚前に貯めていたお金
  • 相続によって取得した財産
  • 洋服などの個人的な持ち物

また借金などのマイナスの財産も分与の対象である点にも注意が必要です。財産分与には注意点も多いため、詳細は以下をご覧ください。

婚姻中に共同で築いた財産は、借金も含めてすべて財産分与する

財産分与の相場は?どのように分ければいいの?

対象となる財産がはっきりしたとして、それをどのように分ければよいのでしょうか。 まず財産分与の割合(按分割合)は、半分の50%が原則です。一方が専業主婦(夫)だったとしても50%です。過去の離婚調停の結果を見ても、およそ98%のケースが50%で決着しています。 つまり、今お持ちの財産の半分が手元に残ることになります。話し合いで半分の割合に応じてくれない場合には、離婚調停を申し立てるとよいでしょう。 次に具体的な分け方も決めなければなりません。例えば持ち家があった場合には、売却して得た金銭を分ける、片方がすべて取得して他方が他の財産を多く受け取る、などの選択肢があります。 ただし、そもそも持ち家がいくらの価値があるのか、住宅ローンの支払いや契約はどうするのかなど、様々な問題が発生します。 どのような選択がベストなのか、ご自身だけでは判断できない場合には、弁護士に相談してもよいでしょう。

財産分与の割合は50%が原則

離婚慰謝料はいつでももらえるの?

離婚の際に慰謝料がもらえるという話は聞いたことがあるかもしれません。しかし、離婚すれば必ず慰謝料がもらえるということはなく、逆に支払う必要もあるかもしれません。離婚慰謝料とはどのようなものか見ていきましょう。 そもそも慰謝料とは、「精神的苦痛を与えたことに対する損害賠償」を言います。離婚の場合は、離婚原因を作った有責配偶者に対する損害賠償請求となります。 不倫やDV、モラハラのような行為であれば、どちらに離婚の責任があるかは明確です。しかし、性格の不一致や価値観の違いなどは一方の責任とは言えず、離婚調停や裁判などで慰謝料が認められることは難しいでしょう。

不倫やDV、モラハラなどの有責行為を受けたら慰謝料を請求

離婚慰謝料の相場は?

相手が有責だったとして、離婚慰謝料はどのくらいもらえるのでしょうか。離婚慰謝料の相場はおよそ100〜300万円となっています。 相場はありますが、離婚慰謝料の金額は様々な要因で変化します。50万円にも満たない場合もあれば、300万円を越えることもあり得ます。金額を左右する要因は次のようなものが挙げられます。

  • 有責行為の回数や期間の長さ
  • 婚姻期間の長さ
  • 夫婦それぞれの経済力
  • 養育が必要な子どもの数

財産分与・離婚慰謝料の請求方法

財産分与や離婚慰謝料は、離婚するかどうかを決める際に合わせて請求することが一般的です。離婚に応じるかどうかだけでなく、どのように財産を分けるのか、いくらの慰謝料がほしいのかも請求するのです。 ただし、離婚の際に一緒に請求しておかないと、二度と請求できないわけではありません。財産分与は離婚後2年以内であれば請求が可能です。2年の除斥期間を過ぎると権利が消滅してしまいます。 慰謝料は請求できる時効が離婚後3年以内と定められています。相手方が時効を援用しなければ3年を過ぎても請求が可能となりますが、20年の除斥期間をすぎると権利が消滅します。

財産分与が請求できるのは離婚後2年まで、離婚慰謝料の時効は離婚後3年

離婚までの生活費は婚姻費用分担請求で確保

婚姻費用とは、結婚生活中に生じる生活費や交通費、医療費や子どもの養育費まであらゆる出費の総称です。夫婦はお互いに同水準の生活ができるよう、収入の高い配偶者がもう一方の配偶者に対して婚姻費用を負担する義務があります。 この夫婦の義務は別居時であろうとなくなりません。別居中の生活費をもらっていないのなら、家庭裁判所に「婚姻費用の分担請求調停」を申し立てることで、生活費を確保できる可能性が高くあります。 また同居中であっても経済的DVを受けているような場合は、同様に申し立てることが可能です。申立て方法や計算方法など詳しくは以下をご覧ください。

別居中でも生活費を支払ってもらえる

離婚と子どもの問題

最後に残るは子どもの問題です。未成年の子どもを抱える夫婦にとっては、離婚後に子どもと暮らせるのか、どのくらいの頻度で会えるのかが何よりも重要なことでしょう。 また無事に子どもと暮らせることになったとしても、生活に困窮して子どもが不幸にならないように対処が必要です。そもそも離婚すべきなのか、どのような条件で離婚すべきか、子どもの幸せを一番に考えて踏み切りましょう。 それでは一つ一つ見ていきましょう。

子どもの親権はどちらが持つのか?

親権とは、子どもを養育し保護者となる権利と義務、子どもの財産を管理し法的な手続きの代理人となる権利と義務を指します。 厳密には、親権者となることが子どもと同居することとイコールではありません。しかし、一般的には親権者が子どもと同居することが望ましいため、子どもと暮らしたい場合には親権獲得が重要となります。 どちらが親権者になるのかも、離婚を決める手続きの中で取り決めます。話し合いで折合いがつけば話し合いで決定し、そうでなければ離婚調停、審判、訴訟で決定します。 離婚調停や裁判では、次のような観点から子どもにとっての最良を判断していきます。話し合いの際でも、この視点は重要でしょう。

  • これまでの生活ではどちらの親が主に世話をしてきたのか
  • 転校など子どもの生活環境が大きく変わってしまわないか
  • 子ども自身はどちらの親と暮らしたがっているか
  • 緊急時に代わりに面倒を見れる者がいるか

親権を獲得するには、子どもにとって最良の環境を整えよう

離婚後に親権者の変更は可能?

離婚時に取り決めた親権者は、その後変更できないわけではありません。しかし、親の身勝手な判断で簡単に子どもの生活環境が悪化しないように、親権者変更調停・審判という裁判所の手続きを踏まなければなりません。 裁判所の調査官が、現在の親権者の状況が子どもの監護にふさわしいか、子どもはどのように思っているのかを調査し、ふさわしくないと判断されれば親権者の変更が認められます。 いずれにせよ簡単に認められるものではないため、離婚の際にしっかりと考えぬくことが重要です。

親権者の変更が認められるには厳しい条件がある

子どもと暮らせなくとも面会交流の権利がある

子どもと離れて暮らす親にも、定期的に子どもと会うことができる権利を面会交流権(面接交渉権)と言います。親子関係が良好であるなら、父母どちらにも会えることは子どもの成長にとって良いことです。 面会交流を始めるに当たっては、以下のようなことを取り決めます。

  • 直接会うのか、電話でのやりとりのみなのかといった交流方法
  • 頻度や一回当たりの時間
  • 場所や親権者の同席有無
  • その他禁止事項などの取り決め

面会交流も親権者を決める際に話し合うことが望ましいですが、離婚後に調停を申し立てて取り決めることも可能です。

養育費はしっかり請求しよう

離婚と子どもの問題では、多くの方が親権獲得に終始してしまいがちですが、養育費の獲得も子どもの成長にとって欠かせません。養育費とは、生活費や教育費、医療費、最低限の娯楽費など、子どもを育てるのに必要な費用を言います。 離婚によって夫婦関係は解消されますが、親子関係は継続します。子どもと一緒に暮らさない親も、子どもに対しては養育費の支払い義務を負うのです。

養育費の相場や計算方法

養育費の金額は、夫婦双方の年収や子どもの数から計算できます。その計算は「養育費算定表」に沿って行われることが一般的です。

司法統計を見ると、夫から妻へ支払われる場合の養育費は、子ども1人なら月額2~6万円、子ども2人なら月額4~6万円で決定されるケースが多くなっています。

月額2〜6万円の例・子ども1人(3歳)
・養育費を支払う側の年収:400万円
・養育費の支払いを受ける側の年収:100万円

養育費は算定表から適正額を知ることができる

再婚などによって養育費は減額されることもある

離婚時に決めた養育費に対して、元配偶者から減額調停を申し立てられる場合があります。例えば、自身が再婚して生活水準が高くなった場合や、逆に元配偶者が再婚して扶養家族が増えた場合など、いずれかの生活水準に変化があると申し立てられる可能性があります。 一方で、自身が病気になって働けなくなったり、元配偶者の収入が大幅に増加したりと、逆の方向に生活水準が変化した場合には、調停にて増額を申し立てられます。

生活水準の変化によっては養育費の増減額があり得る

養育費を滞納された場合の対処法

養育費の支払い方法は、分割払いか一括払いかを夫婦で話し合って決められますが、分割払いが一般的でしょう。その場合は子どもが成人になるまでに、支払いが滞る可能性があります。 支払いが滞ったら、裁判所に「履行勧告」や「履行命令」を出してもらう、給与口座を差し押さえる、といった対策が可能です。

養育費を滞納されたら財産の差し押さえができる

ここまで見てきたように、「離婚したい!」と思ってから実際に行動に移すまでには、知っておくべきことが多くあります。「面倒だ」「条件よりもまずは離婚だ」と思うかもしれませんが、人生の再スタートを気持ち良く迎えるために、しっかりと準備しておきましょう。 一人で不安な場合には弁護士への相談をご検討ください。今後の見通しや請求すべき条件、注意点などを教えてくれるだけでなく、相談相手となって心の支えとなってくれることでしょう。 「離婚したい!」と思ったら、まずは離婚に強い弁護士に相談することをおすすめします。

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