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面会交流

2017年08月10日

離れて暮らす親子の「面会交流」ルールの決め方と拒否できるケース

離婚をすると、どちらか一方の親は、子どもと離れて生活することになります。離れて生活する親にも、子どもと会って一緒に過ごしたり、連絡を取り合ったりする権利(面会交流権)があります。 面会交流は、子どもの幸せや利益のために行われます。たとえ、子どもと生活を共にする親が、「別れた相手と会わせたくない」と思ったとしても、正当な理由もなく面会交流を拒否することはできません。 ここでは、以下のポイントについて詳しく解説します。

  • 面会交流の目的、行う内容
  • 面会交流の条件の決め方
  • 父母の話し合いでもめた場合の対処法

目次

  1. 面会交流とは?
  2. 面会交流の条件の決め方
  3. 面会交流の条件をめぐってもめた場合の対処法
  4. 面会交流の拒否や制限が認められるケース

面会交流とは?

離婚をして、子どもと離れて生活することになった親にも、子どもと会って一緒に過ごしたり、連絡を取り合ったりする権利が認められています。この権利を「面会交流権」といいます。 面会交流は子どもの幸せや利益のために行われ、その内容は、子どもの健全な成長を促すことでなければなりません。子どもと生活を共にする親は、正当な理由がなければ、面会交流を拒否することはできません。

面会交流は離婚をする前の別居中にも行える

面会交流は、離婚をする前の別居中であっても行うことができます。 たとえば、夫婦間で離婚をめぐる争いがエスカレートし、一方が子どもを連れて家を出た場合、もう一方の親は子どもと離ればなれになってしまいます。 別居によって子どもと離ればなれになった親が、子どもと会いたいと思っても、もう一方の親が応じない場合、家庭裁判所に面会交流の調停を申し立て、解決を図ることができます。 調停で解決しない場合は審判に移り、面会交流を行えるかどうか、裁判官に判断してもらいます。

面会交流で行うこと

面会交流では、例えば以下のようなことを行います。直接会って一緒に過ごすことだけではなく、メールのやり取りや写真の送付などの間接的な交流も、面会交流に含まれます。

  • 直接会って一緒に過ごす
  • 電話・メール・手紙のやり取りをする
  • プレゼントを贈る
  • 授業参観や学校行事などに参加したり、見学したりする
  • 子どもの写真を定期的にもらう

面会交流の条件の決め方

面会交流をどのようなルールで行うかについては、夫婦の話合いで自由に決めることができます。「月に1回以上面会しなければならない」などの決まりはありません。 ルールを決めるときは、あいまいな点を残さないように、できるだけ具体的に決めましょう。後になって「自分が考えていた条件と違う」など、お互いの認識違いからトラブルが起きることを防げます。 以下は、ルール設定の一例です。

具体例* 面会日(◯月◯日◯時~◯時/代替日◯月◯日◯時~◯時)
* 場所(特定するか、どこでもよいか)
* 送り迎えの時間と場所(◯時に◯◯線の◯◯駅で等)
* 宿泊について(可・不可・その都度話し合う)
* 遠出について(可・不可・その都度話し合う)
* 祖父母との面会について(可・不可・その都度話し合う)
* プレゼント・小遣い(クリスマス・誕生日・進学祝い)
* 行事への参加・見学の可否(見学のみ可・子どもとの接触は不可)
* 長期休暇の場合(夏休みや冬休み・連休中の過ごし方)
* 間接的な交流の方法(手紙や電話・メールなどのやり取りの有無・方法)
* 子どもの写真の交換(定期的に行う・不定期に行う・行わない)

【補足】離婚協議書は「公正証書」の形にしておこう

夫婦の話合いで面会交流のルールが決まったら、会う頻度や面会の時間、具体的な方法などを書いた離婚協議書を作成し、さらにその内容を公正証書にしておくことをおすすめします。 離婚協議書では、面会交流のことだけでなく、慰謝料や財産分与、養育費等の支払いについても取り決めることになりますが、公正証書の形にしておくことで強制執行が可能となります(強制執行認諾文言をいれる必要あり)。 調停や審判の手続きを経ている場合は、強制執行の他にも、履行勧告(裁判所から履行を促してもらう)や間接強制(一定の期間内に履行しない場合にお金を取り立てることで間接的に履行を強制する仕組み)を利用できます。 一方、離婚協議書の公正証書に基づいて、履行勧告や間接強制を利用することはできません。

面会交流のルールは具体的かつ柔軟に

面会交流のルールは、具体的に決めるとともに、ある程度柔軟性を持たせるといいでしょう。 たとえば、「面会は第3土曜日の◯時~◯時、その日の都合が悪ければ、翌週に振替」「春休み・夏休みなどの長期休暇は、第3土曜日としないで、◯日間を面会交流の期間とする」など、代替案を書くこともおすすめです。 また、「子どもの成長にあわせて条件もその都度調整する」と決めておくと、子どもの年齢や進学、生活リズムの変化などに応じてルールを変更することができます。

面会交流の条件をめぐってもめた場合の対処法

面会交流のルールなどについて夫婦の話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所に面会交流の調停を申し立てることができます。 この手続は、離婚前の別居をしている段階であっても、子どもとの面会交流についての話合いがまとまらないときに利用することができます。 離婚自体に合意できず、離婚調停を申し立てようという場合に、その離婚調停で面会交流のルールについて話し合うこともできます。 面会交流調停では、子どもの年齢や、性別、性格、就学の有無、生活のリズム、生活環境などを考えて、子どもに精神的な負担をかけることのないよう、そして子どもの意向を尊重した取決めができるように、話し合いが進められます。 このとき、通常、家庭裁判所の調査官(心理学や教育学などの知識が豊富な専門家)が関与し、子ども自身の話の聞き取りや、裁判所内で面会交流の試行をし子どもの様子を観察するなどして、ルールづくりのアドバイスをしてくれます。 なお、面会交流を拒絶された場合の間接強制を考慮するのであれば、ルール作り(調停条項)においては、面会交流の日時又は頻度、各回の面会交流時間の長さ、子の引渡しの方法等を特定しておくことが重要となります。

申立てに必要な書類

面会交流調停の手続きは、(元)夫婦のどちらかが家庭裁判所に申し立てることでスタートします。申立先は、相手方の住所地の家庭裁判所か、当事者が合意で決めた家庭裁判所です。 調停の申立てには、以下のような書類が必要です。

これらの書類以外にも、ケースに応じて、別の書類が必要になる場合もあります。また、申立ての費用として、収入印紙1200円分(子ども1人につき)と連絡用の郵便切手が必要です。 調停での話合いがまとまらず不成立となった場合には、自動的に審判に移り、裁判官が一切の事情を考慮して判断を下します。

面会交流の拒否や制限が認められるケース

面会交流は、子どもと離れて生活する親の権利であるとともに、子どもの権利でもあります。 子どもと生活を共にする親が「別れた相手に子どもを会わせたくない」と思っても、正当な理由がない限り、面会交流を拒否することはできません。 ただし、面会交流を行うことが、子どもにとって明らかに悪い影響を与える場合には、拒否や制限ができる可能性があります。 たとえば、以下のような場合です。

  • 子どもにとってよくない影響がある場合
  • 子どもと生活を共にする親が強く拒否している場合
  • 子どもと離れて生活する親に問題があると認められる場合

子どもにとってよくない影響がある場合

ある程度大きい子どもが、離れて生活する親への恐怖心などから面会交流を拒否している場合や、面会交流を行うことで子どもの精神状態が不安定になると考えられる場合には、面会交流の拒否や制限が認められる可能性があります。

子どもと生活を共にする親が強く拒否している場合

子どもが小さく、子どもと生活を共にする親が面会交流に立ち会うケースにおいて、その親が、離れて生活する親への恐怖心などから、面会交流をすることで動揺し、同居する子どもの精神状態に悪影響を与える場合には、面会交流の拒否や制限が認められる可能性があります。

子どもと離れて生活する親に問題があると認められる場合

離れて生活する親に、子どもへの暴力などの問題があり、面会交流をすることで子どもに悪影響を与えると考えられる場合は、面会交流の拒否や制限が認められる可能性があります。

子どもに悪影響がある場合、面会交流を拒否・制限できる可能性がある

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