義務者の再婚を理由とした養育費の減額調停について

公開日: 相談日:2022年07月27日
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ベストアンサー

【相談の背景】
元夫より、養育費の減額調停を申し立てられています。
3年半前に元夫の不貞が原因で離婚が成立し、公正証書も同時期に作成しましたが、元夫は離婚から半年足らずで再婚しています。なお、再婚相手と不貞相手は別人です。離婚協議期間に半年近くかかったため、その際に相手を見つけたものと思われます。
離婚して3ヶ月程で既に再婚が決まっていたようで、その時点から養育費の減額を求められていましたが、拒否していました。
今回は、元夫に子どもが産まれたことと、配偶者が無職のため養育費の減額を申し立ててきたようです。
元夫の現在の年収は800万、私は440万程です。養育費は6万で公正証書で取り決めしています。
様々な文献、弁護士のホームページ等の考え方において、養育費の合意が行われてから1年以内に義務者が再婚した場合は、合意時点で再婚が予見されていたことは明白なため、事情変更にはあたらず、再婚を理由に減額されることはないと確認しており、まずはここを主張したいと考えています。

【質問1】
養育費の合意から短期間でなされた義務者の再婚は、事情変更にあたらいと示した判例を教えてください。

1168681さんの相談

回答タイムライン

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    裁判例に留まりますが、熊本家裁平成26年1月24日審判 判例時報2250号27頁が参考になるかと思います。
    なお、「事情変更に当たる」としながらも、減額理由にならないとしたものです。

    以下、抜粋して引用。
    「申立人は、一人当たり二〇万円の養育費を支払う旨の調停を成立させたにもかかわらず、その意思に基づいて、調停成立後約一年二か月で再婚及び養子縁組をし、約三年後に子をもうけた。予期しない収入の減少というのであればともかく、自らこのような状況を作り出すことにより、いったん成立した調停の効力を覆すのを認めることには慎重であるべきといえる。」
    (収入内容等を検討して高い収入があることを認定した。そのうえで)「申立人が調停での合意内容を維持するべく、申立人の生活費を少なくして養育費に充てることは可能なはずである。」
    「したがって、本件では「事情に変更を生じた」(民法八八〇条)とはいえるが、調停で合意された一人当たり二〇万円という養育費は減額しないこととする。」


    また、事情変更に関しての否定例としては、東京高裁平成19年11月9日 家庭裁判月報60巻6号43頁がよく引用されます。
    もっとも、このケースは、調停成立時に既に再婚していたものです。

  • 相談者 1168681さん

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    ご回答いただき、ありがとうございました。
    養育費の合意から短期間なされた再婚を、事情変更と認めないような判例自体はないということですね。
    文献等に示されている考え方は、あくまでも信義則に照らし合わせた一般的な考え方、という理解で良いでしょうか。
    相談内容に記載しました私のケースですと、義務者の短期間での再婚は、事情変更とみなされないという主張は通ると考えて良いでしょうか。
    仮に短期間での再婚自体が事情変更にならなくとも、子どもの誕生(再婚から2年程度)については、事情変更となりますでしょうか。

  • ベストアンサー
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    本件で、「短期間での再婚は事情変更といえない」という主張は合理的です。
    離婚紛争中に交際を開始していて、わずか3か月で再婚というのであれば、公正証書を書く時点で再婚することは予想できていることが通常です。
    また、再婚するにしても養育費負担があるとわかっていて再婚に踏み切ったのだから、負担を転嫁するのは信義則的に筋違い、と考えることもできます。

    他方、再婚後の子の出生は、減額方向の事情変更になりえます。
    父親の資力に応じた養育を請求する権利は、その父の子全員が平等に持っています。
    子どものために回せる金額を平等に分配する必要があるので、前に取り決めた養育費を変更することになります。

    もっとも、引用した裁判例のように、事情変更は認めても減額はしないケースもあります。
    本件で算定表の基礎の計算式に照らすと、離婚時点の適正額は約6万5千円なので、少しだけ低めでした。元が低めだから、大きく減じる必要性は薄いという反論は成り立ちそうです。

    なお、再婚の子の出生を前提にすると、単純計算で約4万7千円です。
    これを下回る減額提案に応じることは不適当でしょう。

この投稿は、2022年07月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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