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国際離婚

2016年05月26日

国際離婚での準拠法や子どもの連れ去り

日本人同士の離婚と違い、国際離婚には様々なハードルが存在します。どの国の法律が適用されるのか、配偶者の国の慣習は日本と異なるのか等、相手国によっても対処法は変わります。また、子どもの親権についても、日本と諸外国で制度が異なり、大きな問題になり得ます。特に、外国に居住していて離婚した場合には、子どもを日本に連れて帰れないというトラブルも多くなっています。起こり得るトラブルを知り、必要に応じて弁護士に依頼しましょう。

目次

  1. どの国で手続きするのか
  2. どの国の法律が準拠法になるのか
  3. 国際離婚と子どもの親権・居住国

どの国で手続きするのか

国際離婚の場合には、まずどの国で離婚の手続きをするのかが問題になります。日本で手続きをするには、原則として相手の住民票が日本国内である必要があります。例外として、相手が家庭を捨てて帰国したり、生活費を入れてくれないなど「遺棄」された場合や、相手が行方不明の場合には、日本で手続きを行うことができます。

外国での手続きとなった場合

離婚が成立した場合には、日本の戸籍にもその事実を反映する必要があるため、公的な証明書とその翻訳を持って本籍地の市区町村役場で手続きを行います。

どの国の法律が準拠法になるのか

手続きをする国が決まっても、その国の法律で手続きできるかはまた別の問題です。適用される国の法律を「準拠法」と呼び、日本で手続きをする際には以下のステップで準拠法が決まります。

夫婦が同国籍の場合

配偶者のどちらかが帰化して夫婦同国籍の場合には、その国の法律が適用されます。

夫婦が一定期間同じ国に居住している場合

夫婦で同じ場所に一定期間以上居住している場合には、その国の法律が適用されます。

上記以外の場合

夫婦に最も関わりの深い国の法律が適用されます。結婚した場所、過去に子供を生んだり育てた場所や将来その地で暮らしていく予定の有無等から判断されます。また、夫婦の一方が日本人で、日本に常居所を有する場合は、日本の法律が適用されます。

日本の法律が準拠法になった場合

日本の法律が準拠法になった場合には、日本人同士の離婚と同じように進めることとなります。具体的には離婚協議・離婚調停・離婚訴訟というステップで離婚の是非を決めることとなり、離婚訴訟を提起するためには、法定離婚原因が必要となります。

国際離婚と子どもの親権・居住国

離婚については上述の通りに準拠法が決まりますが、子どもの親権については子の国籍法が準拠法となります。日本は片方の親が親権者となりますが、海外では離婚後も共同親権が一般的であったり、父親が親権者と決まる国もあります。相手が親権を持っている場合は、日本で子どもと暮らすことができない可能性もあるため注意が必要です。

外国での裁判と子どもの母国

子どもが日本国籍であろうとも、外国で裁判をすれば、その国が子どもの母国とみなされてしまうことがほとんどです。子どものパスポートは裁判所に保管されてしまうこともあり、その状況で日本に子どもを連れ帰ろうとすると、誘拐罪として訴えられる可能性があります。そのため、子どもと暮らそうと思ったら、裁判をしている国に滞在せざるを得ない状況となっています。 海外で裁判を起こされる前に、日本に子どもを連れてきてしまったとしても、元の居住国が、子どもの連れ去りを防止する国際条約であるハーグ条約に加盟している場合、子どもの返還に応じなければなりません。最終的には海外での裁判となり、上記の問題が発生してしまいます。

日本での裁判と子どもの連れ去り

日本で裁判を行った場合には、そのまま日本で子どもと暮らすことが可能です。しかし、日本ではパスポートを裁判所が保管するといった措置はなく、配偶者が子どもを自国に連れて行くことができます。相手国がハーグ条約に加盟していない場合には、子どもの返還請求ができないため、相手国で裁判せざるを得ません。そしてまた上記と同じ問題が起きてしまうのです。 この問題を防止するには、プレナップ(婚前契約)を結んでおくなどの方法もありますが、今となっては時すでに遅しという場合がほとんどでしょう。国際離婚でお困りの際は、国際問題に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

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