夫婦両名の代理人となることは違法ではない?

公開日: 相談日:2011年05月08日
  • 1弁護士
  • 1回答

ダブル不倫で、こちら側が配偶者の不倫相手に慰謝料請求の交渉を行っている状況として質問させて頂きます。
相手夫婦は離婚しておらず、弁護士がついています。
相手の配偶者からは、こちらに対してまだ慰謝料の請求はありませんが、交渉の途中から、不倫相手の配偶者も金額的なことで交渉に参加してくるようになりました。
それに伴い、相手の弁護士から届く書面には、夫婦連名での代理人と記載されるようになりました。

こうした場合、夫婦は、将来的に利益相反の関係になる可能性があるので、夫婦両名の代理人となることはできないものだと私は思っていました。
相手の弁護士の行為は違法ではないのでしょうか?
それとも別に違法までの話ではなく、あくまでも弁護士さん個々のお考えによる程度の問題でしょうか?

こちら側がこれから弁護士さんを頼む場合、参考にさせて頂きたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。

55792さんの相談

回答タイムライン

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    弁護士職務基本規定28条の問題と思われます。
    同条によれば、
    「弁護士は、前条に規定するもののほか、次の各号のいずれかに該当する事件については、その職務を行ってはならない。ただし、第一号及び第四号に掲げる事件についてその依頼者が同意した場合、第二号に掲げる事件についてその依頼者及び相手方が同意した場合並びに第三号に掲げる事件についてその依頼者及び他の依頼者のいずれもが同意した場合は、この限りでない
    一 相手方が配偶者、直系血族、兄弟姉妹又は同居の親族である事件
    二 受任している他の事件の依頼者又は継続的な法律事務の提供を約している 者を相手方とする事件
    三 依頼者の利益と他の依頼者の利益が相反する事件
    四 依頼者の利益と自己の経済的利益が相反する事件」
    と規定されています。

    本件は、この第3号の問題になりますが、但書にあるように、
    基本的に依頼者のいずれもが同意すれば、問題はありません。

    また、日弁連の解説では、
    ここにいう「利益が相反する」場合については、
    潜在的な利益相反関係がある場合であっても、
    それが顕在化していない場合は、これに含まれないと解されています
    (自由と正義第56巻第6号(2005年・特別増刊)51頁)。
    ですので、利害対立が顕在化していない現段階では、
    受任すること自体には問題ないと思われます。

    ただ、受任に際しては、そのような事件を受任する弁護士は、
    利害対立した場合には辞任する可能性があること等を説明しなければならず(同32条)、利害対立が顕在化したときは、
    辞任その他事案に応じた適切な措置を採らなければなりません(同42条)。

    ただ、一般的には、利益相反の可能性がある以上、
    受任する弁護士は多くないのではないでしょうか。

  • 相談者 55792さん

    タッチして回答を見る

    花房先生、大変詳しいご回答有難うございました。
    よく理解することができました。
    相手方は、交渉の中で「自分たちの家庭は崩壊し、離婚寸前である」というような主張をしてくるのに、なぜかある時から急に相手側の弁護士が夫婦二人の代理人と文書に記載してくるようになった為、疑問に感じていました。
    これから自分が弁護士を頼む場合、大変参考になります。
    ありがとうございました。
    今後も宜しくお願い致します。

この投稿は、2011年05月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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