オンラインゲーム内での著作権について~その2~

公開日: 相談日:2013年01月25日
  • 1弁護士
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ベストアンサー

すでに類似の質問がこちらhttp://www.bengo4.com/bbs/41550/にありましたが、回答が詳細ではなかったので質問させていただきました。

下記の判例について、

『著作権法38条1項は非営利かつ無料の著作物の上映、演奏などを原則自由としているが、スナックなどの社交場等における利用は、営利目的のものと認められるから、これらの規定の適用もない。』~「スナック‘魅留来’事件」平成6年03月17日大阪地方裁判所(昭和63(ワ)6200)~

①インターネットの無料オンラインゲーム空間も『スナックなどの社交場』に当たるかどうか教えてください。スナック経営者が客に演奏を聞かせる場合は営利目的でありますが、スナックに来た客が対価を得ずに勝手に演奏をした場合も著作権法38条1項は認められないのでしょうか。

②38条1項などの規定が適用されない場合、著作権法違反を問われるのはゲームのサービスを提供している会社側になるのか、サービスを利用しているユーザー側になるのかもお教えください。

③こちらhttp://www.bengo4.com/bbs/154277/の質問で、『著作物であっても「誰々が何時、ユーチューブに投稿した動画の一部です」、と断って利用することは、引用として認められています。』と回答されています。ゲーム内において、批評・作曲研究のために引用元を示して演奏した場合、32条1項の適用を得られるでしょうか。

備考
・本オンラインゲームは「基本無料だが一部アイテムにのみ課金」するタイプのビジネスモデルである。
・本ゲーム規約上では、パブリックドメインでない楽曲の使用を禁じている。
・不特定多数に演奏が聞こえる形ではあるが、一方でゲーム内のどのユーザーも「演奏を聴かない」設定を自由に選択できる。

160528さんの相談

回答タイムライン

  • 弁護士 A

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    ①について
     オンラインゲーム上で既存の音楽や映像を流した場合には、上映権や演奏権ではなく公衆送信権等(著作権法23条)の侵害の有無が問題となります。そして、そもそも公衆送信権等は著作権法38条1項の適用対象外です。よって、有償無償を問わず、その音楽等を送信可能な状態にした者について、著作権侵害が成立すると考えられます。

    ②について
     この場合、音楽等をゲーム上で流したユーザー側が直接の著作権侵害者となります。但し、運営側のオンラインゲームの管理状況等によっては、運営側にも著作権侵害の幇助などが成立し、損害賠償請求の対象となる可能性があります。

    ③について
     批評・作曲研究という正当な目的で利用されるのであれば、著作権法32条1項の適用により適法とされる余地はあります。
     但し、引用は、批評や研究の目的上「正当な範囲内」でのみ認められるという点には注意が必要です。特に音楽そのものをゲーム上で流す場合には権利者に与える影響が大きいと考えられるため、そのゲーム上が批評や研究を行う場所として適切なのか、楽譜などを引用するだけでは批評や研究の目的を達成できないのか等の点に十分配慮する必要があるでしょう。

  • 相談者 160528さん

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    公衆送信権の件よくわかりました。ありがとうございます。

    公衆送信権の、プログラムの著作物以外の著作物を同一構内において送信する行為は公衆送信行為に含まれず(2条1項7号の2括弧書)、したがって学校などの構内放送は公衆送信権の侵害にならないという観点からすれば、ゲーム上で演奏をしたことで不特定多数に与える効果が『結果として楽曲が聞こえるだけ(楽譜ファイルやプログラムなどは一切送信されない)』というものであれば、公衆送信権にも触れない、という解釈ができるのではないかと考えいたるのですが、この解釈についてもご回答いただければ幸いです。

  • 弁護士 A

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     著作権法2条1項7号の2の括弧書きの「同一の構内」とは、学校や公園など、同一の建物又は敷地等の内部を指します。よって、物理的・空間的に同一の場所でない限り、同条の適用は認められません。

     なお、同条の括弧書きは、学校における構内放送など、実質的には単なる演奏や上映と大差がない行為について、「スピーカー等を介することで一時的に音楽が電気信号に変換されているため、演奏権ではなく公衆送信権の問題となる」といった不自然な解釈がなされるのを避けるための規定にすぎません。そのため、同条の括弧書きは限定的に解釈されるのが一般的であり、遠隔地におけるネットでのデータのやり取り(「結果として楽曲が聞こえるだけ」とはいえ、その楽曲を聞く者が何らかの形で音楽に関するデータを受信していることには変わりありません。)について同条を拡大解釈して適用するのは難しいでしょう。

  • 相談者 160528さん

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    再度お答えありがとうございます。同一サーバー内で同一構内を仮想していたとしても、ユーザーの実際の所在地に従った法の適用がなされる件よくわかりました。ただ、結果的に音楽が聞こえるためにはなんらかのデータ送信がされているのは事実でありますが、その場合はパソコン内のメモリ上に音楽データが一時保存され(キャッシュ)ここから保存行程を経ずにスピーカへ送られ再生されたのちキャッシュは自動削除される、という形であるため、著作権の例外規定(第47条の8)が適用され権利侵害にならないのではないか、という疑問にもお答えいただけたらと思います。

    私は、単に聴衆の満足に供するために非営利の演奏を行うことが認められているならば、インターネット上の仮想空間内でその状況が限りなく再現されているならばやはり認められるべきではないか、という思いが個人的にあります(著作物の違法アップロードとは状況が全く異なるケースであるため)。もしこのような思想を実現するための法整備がなければ、インターネット時代に適合した著作権法改正運動を展開しようと考えておりますけれども、もし現状の法規定でその実現可能性があればお示しいただければ幸いです。

この投稿は、2013年01月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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