【交通事故の休業損害】被害者が事業所得者だった場合の計算方法

交通事故でケガをしたために仕事を休まなければならなかった…。このような場合に、仕事ができれば得られたはずの収入を「休業損害」として賠償してもらうことができます。この記事では、事業所得者の休業損害の計算方法について解説します。

目次

  1. 事業所得者の休業損害
  2. 1.事故前の収入から1日あたりの収入を計算する。
    1. 休業中に家賃などの固定費を支出した場合
    2. 営業を再開したものの売上げが減少した場合
    3. 入通院などで働けない代わりに人を雇って人件費を支出した場合
  3. 2.仕事を休んだ日数を数える
  4. 3.計算式に当てはめて計算する

事業所得者の休業損害

休業損害とは、交通事故の賠償金の費目のひとつで、交通事故でケガが治るまでの間、または症状固定(これ以上治療を続けても症状が改善しないと医学的に判断されること)までの間、仕事を休むことによって減ってしまった分の収入のことをいいます。 事業所得者の休業損害は、原則として実際に収入が減った場合に認められます。

収入が減らなかった場合でも、たとえば入院中に家族の努力で営業を続けられたような場合には、事故後の収入は実質的には家族の収入であるとして、被害者本人の休業損害が認められる場合があります。

収入がいくら減ったのかは、次のように計算します。

  1. 事故前の収入から1日あたりの収入を計算する
  2. 仕事を休んだ日数を数える
  3. 次の計算式に当てはめて計算する

休業損害の計算式1日あたりの収入×仕事を休んだ日数

順番に見ていきましょう。

1.事故前の収入から1日あたりの収入を計算する。

事故前の収入は、確定申告で申告した所得をもとに計算します。 年ごとに所得の差が大きい場合には、事故前数年の平均額を採用して計算することが一般的です。 計算にあたっては、保険会社から(裁判で争う場合は裁判所から)確定申告書や添付書類の提出を求められることになります。 控えに税務署の受付日付印がない場合には、その信用性が問題となることがあり、その場合には、さらに納税証明書や課税証明書の提出も求められることがあります。 たとえば、事故前年の確定申告の所得が500万円だった場合、1日あたりの収入は次のように計算します。 500万円÷365日=約1万3698円が休業損害となります。

休業中に家賃などの固定費を支出した場合

休業中に家賃や従業員の給料などの固定費を支出した場合、事業を続けるために必要でやむをえない支出は、休業損害として賠償の対象となります。 どのような支出がやむをえない支出といえるかは、事業の内容などによって異なります。 休業損害として裁判で認められた固定費には、次のようなものがあります。

  • 租税公課
  • 租税公課
  • 損害保険料
  • 地代家賃
  • リース料
  • 減価償却費 利子割引料 など

営業を再開したものの売上げが減少した場合

営業を再開することはできたものの、休業中の客離れの影響で売上げが減少した場合には、減少した収入が休業損害として認められる場合があります。

入通院などで働けない代わりに人を雇って人件費を支出した場合

入通院などで働けない代わりに人を雇って人件費を支出した場合、実際に支払った人件費も賠償の対象となることがあります。

2.仕事を休んだ日数を数える

仕事を休んだ日数は、実際に休んだ日数(期間)です。 ただし、休む必要がないのに休んだ日がある場合には、日数に含められない場合があります。

3.計算式に当てはめて計算する

最後に、1日あたりの収入と仕事を休んだ日数とを掛けて、休業損害を計算します。

休業損害の計算式1日あたりの収入×仕事を休んだ日数

先ほどの例で収入が500万円、1日あたりの収入が約1万3698円の場合で計算してみます。 休んだ日数は30日とします。 1万3698円×30日=40万940円が休業損害となります。

記事のタイトルとURLをコピー

慰謝料や損害賠償金額を計算する

あわせて読みたい関連記事
7

解決までの流れ

解決までの全記事