後遺障害

弁護士監修記事 2018年01月17日

足を骨折し痛みや可動域制限が残った…後遺障害等級認定を受けられる?

交通事故で足を骨折すると、骨折自体は治っても、症状固定(これ以上治療を続けてもよくならない状態)後に痛みなどの症状が残る場合があります。そのような症状について、後遺障害等級認定を受けられる可能性はあるのでしょうか。

  • 骨折で痛みなどの症状が残った場合、後遺障害等級認定を受けられる?
  • 後遺障害等級に認定された場合の慰謝料相場は?
  • 関節の可動域制限が残った場合も後遺障害等級認定を受けられる?

この記事では、これらの疑問を解消するために「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と、弁護士の回答をもとに解説します。

目次

  1. 骨折で残った痛みについて後遺障害等級認定を受けられる?
  2. 骨折で可動域に制限が残った場合も後遺障害等級認定を受けられる?
  3. まとめ

骨折で残った痛みについて後遺障害等級認定を受けられる?

alt 足の骨折自体は治っても痛みなどの症状が残った場合、後遺障害等級認定を受けられるのでしょうか。認定された場合に、加害者に対して請求できる慰謝料の相場はどのくらいなのでしょうか。

交通事故骨折慰謝料。


相談者の疑問
交通事故にあい、足を骨折しました。慰謝料の相場はどのくらいになりますか?


好川 久治弁護士
慰謝料の質問をされていますので、治療費、通院費、休業損害などその他の損害は保険で補償されている前提でお応えすると、慰謝料は入通院の期間に応じて算定される入通院慰謝料と、治療が終わった段階で後遺障害が残った場合の後遺障害慰謝料とに分かれます。

入通院慰謝料は、たとえば、1か月入院、通院5か月の事例ですと141万円になるなどの一定の基準があります。

後遺障害慰謝料は、たとえば骨折ですと、固定後もしびれや痛みが残る可能性があり、局部神経症状の後遺障害として14級あるいは12級の障害が残れば、前者で110万円、後者で290万円の後遺障害慰謝料が裁判基準として存在します。

機能障害や短縮が生じれば、その程度、箇所によって併合11級になる可能性もあり、その場合後遺障害慰謝料は420万円です。

このほか、後遺障害の場合、将来の労働能力喪失に対する補償も請求でき、等級に応じて、割合と期間が決まってきます。具体的な損害額の計算にあたっては弁護士の相談を受けられるのがよいです。

足の骨折によって、痛みやしびれなどの症状が残った場合は、それらの症状について後遺障害等級認定を受けられる可能性があるようです。認定されれば、入通院慰謝料に加えて、後遺障害慰謝料も請求できるでしょう。 後遺障害慰謝料の相場としては、後遺障害等級14級で110万円、12級で290万円が、1つの目安となりそうです。

骨折で可動域に制限が残った場合も後遺障害等級認定を受けられる?

alt 足の骨折に伴い、関節の可動域に制限が残った場合も、後遺障害等級認定を受けられるのでしょうか。

人身交通事故の後遺障害の等級について


相談者の疑問
交通事故の被害者です。右足くるぶしを骨折し入院、通院治療を行いましたが症状固定となりました。

事故から約1年半経過しています。腫れ、痛み、可動域の制限等の症状が残っています。後遺障害等級認定の被害者請求をするため病院で診断書をもらいました。

その結果、関節機能障害(可動域)が、底屈側では他動が54%(30度/55度)、自動が55%(25度/45度)であったのに対し、背屈側では他動が33%(5度/15度)、自動が50%(5度/10度)と診断されました。

このように底屈側が2/3以下、背屈側が1/2以下で異なっている場合、10級と12級のどちらに該当することになるのでしょうか?


和氣 良浩弁護士
後遺障害等級の認定について、交通事故では、労災とは違い、書面審査を基本としています。ご相談者のように、骨折後の機能障害については、主治医が作成した後遺障害診断書に基づき、ほぼ機械的に後遺障害等級認定されます。

もちろん、例外的にその骨折から機能障害が生じる可能性はほとんどないのではないかと疑われるような場合には、機能障害が否定され、単なる痛みが残っているだけとして14級が認定される場合もありますが、ご相談者の場合は、踵骨骨折で入院もされているとのことですので、おそらく踵骨の一部が転位していて手術適用になったのではないかと思われます。

そうすると、臨床的には可動域制限が残存しても何ら不思議ではないと思われます。したがって、ご相談者の後遺障害等級は10級11号に認定されると思います。

ご質問の「底屈と背屈の可動域制限が異なっているときはどちらが認定されるのか」についてですが、答えとしては、関節の可動域制限は、主要運動である底屈と背屈の制限の程度によって評価するとされていますので、「底屈と背屈の可動域を合計して健側と比較する」ことになるのであり、底屈と背屈を分けてそれぞれ認定することはしません。また、基本的には他動値で評価します。

本件では、患側が35度、健側が70度ですので、10級11号との認定で問題ないと思われます。

足を骨折して関節可動域制限が残った場合、上記のようなケースでは後遺障害等級10級11号に認定される可能性があるようです。 骨折をしていても、機能障害が生じる可能性がほとんどないと判断された場合は、単に痛みが残っているだけだとして、後遺障害等級が14級になる場合もあるようです。

まとめ

交通事故で足を骨折し、骨折自体が治った後、症状固定後にも痛みやしびれなどの症状が残っている場合は、その症状について、後遺障害等級14級、または12級の認定を受けられる可能性があるようです。 後遺障害慰謝料の相場としては、後遺障害等級14級で110万円、12級で290万円が、1つの目安と考えられます。 関節の可動域に制限が残った場合は、後遺障害等級10級に認定される可能性もあるでしょう。

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