交通事故で愛車が全損に…相手に買替え費用を請求できる?【弁護士Q&A】

交通事故で車が全損した場合、相手に対して車の買替え費用を請求することができます。

  • 買替え費用はどうやって計算する?
  • 買替え費用に不満がある場合はどうする?
  • 買替えにかかる諸費用も請求できる?

ここではこうした疑問を解消するために、「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と、弁護士の回答をまとめました。

目次

  1. 買替え費用はどうやって計算する?
  2. 車の買替え諸費用の請求を相手が拒否したら?

買替え費用はどうやって計算する?

物損事故で車が全損した場合の買替え費用は、どうやって計算するのでしょうか。

交通事故の物損被害示談額について。

相談者の疑問 相手側がセンターラインをはみ出して当方に衝突してきた、相手側100:当方0の事故について質問です。

人身の部分は現在まだ治療中のため、先に物損被害に関して相手側保険会社より示談額の提示があったのですが、金額が妥当なのか教えていただきたいです。

詳細としましては、当方の車は2011年6月に157万円(車両本体+オプション)で購入し、2012年に約10万円のナビを付けたワゴンRスティングレー グレードTで、走行距離が67000キロほどの状態だったのですが、保険会社が修理費用を計算すると約91万円(当方の車屋は約120万円はかかるとの見解です)だが、レッドブックに記載されている現在の価値が83万円(新車価格135万から算出とのこと)。

そこから走行距離が多い分10万円を引き、73万円が現在の価値であるため、支払いは73万円とのことでした。

しかし、購入当時のカタログによる車両本体価値は141万円であるため、新車価格を135万円として算出していることがまずおかしいのではないかということや、ナビを始めとしてオプション全ての価値を認めていないのに、全損ということで全てのものを保険会社が引き取っていってしまうのは筋が通らないのではないかと主張したところ、示談額80万円と再提案がありました。この80万円というのは妥当な金額なのでしょうか?

新車価格を支払ってほしいとは思っていませんし、走行距離が多い分引かれてしまうのも仕方ないことだとは思いますが、当方の自動車保険の車両価格が105万円なので、せめて100万円は支払ってもらいたいのですが、やはりこれ以上の増額は難しいのでしょうか?

弁護士の写真 弁護士の回答 最高裁は、事故当時における車両の価額とは、特段の事情がない限り、事故当時の車両と同一の車種、年式、型、同程度の使用状態、走行距離などの車両を中古市場において取得するに要する価格をいうとしています。

その算定にはレッドブック、イエローブックなどが参考とされることが多いですが、イエローブックによれば時価は24万5000円程度にとどまるという被告の主張に対し実際の購入価額などを総合考慮して時価は修理費用(約57万円)を下らないとした東京地裁2004年4月22日判決、同種同等の特別仕様の装備費用を加えたものを時価額とした大阪地裁2009年10月7日判決などがあります。

また、買替え諸費用も加算されます。

保険会社との交渉は示談すなわち和解なので、被害者は常に妥協させられています。
保険会社は値切るのが仕事なので、適正価額を追及するには裁判によることになります。

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車の買替え諸費用の請求を相手が拒否したら?

車を買い替えるときには、本体の価格以外にも、税金などの諸費用も相手に請求できるようです。では、諸費用の支払いを相手に拒否された場合、どうすればいいのでしょうか。

車の買い替え諸費用で少額訴訟

相談者の疑問 車対車の物損事故です。過失割合は100(相手):0(当方)が確定しており、こちらは全損による買い替え(修理額が時価額を上回るため)をすることになりました。

現在、相手保険会社と示談交渉中なのですが、車の買替え諸費用は出せないと言われています。

裁判でも認められている旨を指摘しても、「個別の裁判により認定されるもの」としてとりあってくれません。示談成立は困難と判断し、少額訴訟を検討しています。

・訴状提出時、訴状の他にどのような書類を揃えればよいでしょうか。
・そもそもこのケースで少額訴訟は妥当なのでしょうか?

最初は交通事故紛争処理センターを利用しようと問い合わせたのですが、その際に短期間で決着が付くということで少額訴訟を勧められ、簡易裁判所に相談に行くと少額訴訟は1発勝負なので通常訴訟をしてはどうかと勧められました。

正直どの方法が最適なのか分からなくなってきています。

加藤 哲允の写真 弁護士の回答加藤 哲允弁護士 書類としては、考えられるものとしては事故証明書、事故の状況が分かるような図面、修理見積書、車両の時価額がわかるもの(レッドブックなどの該当箇所)、諸費用についての金額が分かるもの、車検証の写し、車両の損傷箇所の写真、事故現場の写真でしょうか。

少額訴訟を提起すると、ほぼ間違いなく相手方保険会社は弁護士に依頼します。相手方の弁護士は通常の訴訟へ移行する手続きをとります。
そうであれば最初から通常の訴訟を提起すればよいと思います。

なお、少額訴訟でも通常訴訟でも訴訟提起に必要な費用は変わりません。

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