交通事故で「ヘルニア」が発症した…後遺障害等級認定は受けられる?

交通事故で外からの強い衝撃を受けると、身体の様々な部分に痛みなどの症状が出てくる場合があります。「ヘルニア」もその1つです。

  • 交通事故に遭いヘルニアと診断された
  • もともと患っていたヘルニアが事故で悪化した

上記のようなケースで、後遺障害等級認定を受けられるのかについて、「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答をもとに解説します。

目次

  1. 事故後に発症したヘルニアで後遺障害等級認定されるポイントは?
  2. ヘルニアの持病が事故で悪化した場合は?

事故後に発症したヘルニアで後遺障害等級認定されるポイントは?

交通事故後、医師にヘルニアと診断され、診断書にもそう書かれた場合、後遺障害等級認定を受けることができるのでしょうか。

交通事故での後遺障害認定書類での等級について

相談者の疑問 後遺障害の認定の事は別件記載していただき、現在その認定の診断書を任意保険に提出しています。自覚症状2箇所については、ヘルニアとしびれなので、それについては見通しで「改善する見込み無し」とはっきり書かれています。

はっきりヘルニアと指の痺れは改善する見込みがないと書かれてはいるけども(整形外科では通院は10日未満 接骨院は90日以上通院ですが)、この症状が改善の見込みがないと書かれていても等級になる可能性は低いのでしょうか?

レンドゲンとMRIで不安定感がある事とヘルニアがある事は記載はあります。

示談はしているので、後遺障害の認定が通らない場合は実費で通院しますが、通る可能性はあるのでしょうか?

窪川 亮輔の写真 弁護士の回答窪川 亮輔弁護士 ヘルニアが事故により罹患したものと認定されることになれば、少なくとも12級13号が認定されると思います。

ただし、ヘルニアは外傷によってはなりにくいと医学上判断されています。

ヘルニアが事故によるものではないと判断された場合、指のしびれの存否が主な問題となります。指のしびれが存在すると認定されれば14級9号が、存在しないと認定されれば非該当となってしまいます。

ただし、指のしびれがあることを直接目で確認するができません。また神経検査をしたとしても、検査結果が神経の異常を示すとは限りません。

それゆえ、しびれなどの神経症状があるにもかかわらず、認定結果は非該当になるという事例が多いのです。

なお、等級が非該当であっても、損害賠償が一切否定されるとは限りません。訴訟を提起して、指のしびれが存在すると認定されれば、ある程度の損害賠償請求が認容される余地はあります。

また、指のしびれの存在すると認定され、かつ指のしびれが事故前に存在していたヘルニアを刺激した結果によると判断されれば、12級13号が認定された場合と同程度の損害賠償請求が認容されることも考えられます。

ヘルニアを理由に後遺障害等級認定を受けられる可能性はあるようです。 事故によってヘルニアの症状が出てきたと証明できるか(因果関係を証明できるか)どうかがポイントといえるでしょう。 後遺障害等級の認定結果が「非該当」だった場合でも、裁判で損害賠償請求が認められる可能性があるようです。

ヘルニアの持病が事故で悪化した場合は?

では、事故に遭う前からヘルニアの症状があり、事故によってさらに症状が悪化してしまった場合でも、後遺障害等級認定を受けられるのでしょうか。

交通事故での後遺障害認定書類での等級について

相談者の疑問 ワンボックスカーに乗っていて、四つ角で、相手は止まれがあるのにブレーキなしで突っ込んできました。その時に車が横転し、右の第四第五の部分椎間板ヘルニアになってしまいました。

大学病院の先生が言うには、椎間板ヘルニアは基本的に前から持っているもので、事故で障害認定は難しいといわれました。でも明らかに事故前と事故後では痛みが違うのです。

現在は、整形外科にて、痛み止めと、接骨院にて、腰のけん引などを受けています。

窪川 亮輔の写真 弁護士の回答窪川 亮輔弁護士 もともと椎間板ヘルニアがあったとしても、事故によって悪化したというのであれば、立派な人身事故です。

また、一定の時間がたっても症状の改善が見られないならば、後遺障害として賠償の対象となるでしょう。
ただし、もともとヘルニアがあったことが素因として、減額対象となります

保険会社の対応によっては弁護士委任が必要な状況であろうと思います。弁護士会、法テラス等の法律相談を活用なさってください。また、ご自身が加入している自動車保険において弁護士特約に加入されていないか調べてください。

もともとヘルニアを患っていた場合でも、事故によって悪化したことを証明できれば、後遺障害等級認定を受けられる可能性があります。 事故前と事故後で症状がどのように変わったのか、整理しておくといいでしょう。 ただし、後遺障害等級認定を受けられたとしても、事故前から症状があったという理由で、賠償金が減額されることもあるようです。

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