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後遺障害認定

2017年11月07日

【交通事故】後遺障害等級認定の申請、保険会社に任せてよい? 弁護士Q&Aまとめ

交通事故に遭ってケガをし、症状固定になった場合でも、残った症状について「後遺障害」と認めてもられば、程度(等級)に応じて保険金を請求することができます。 後遺障害と認めてもらうための手続きには、「事前認定」と「被害者請求」という2つの方法があります。大きな違いは、手続きをするのが誰か、という部分です。 「事前認定」は、加害者側の任意保険会社が自賠責保険会社に対して後遺障害等級の申請をします。一方、「被害者請求」は、被害者が直接、自賠責保険会社に対して後遺障害等級の申請をします。 この記事では、「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と、弁護士の回答をもとに、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

目次

  1. 事前認定と被害者請求、それぞれのメリットとデメリット
  2. 被害者請求を弁護士に依頼するとどんなサポートが受けられる?
  3. まとめ

事前認定と被害者請求、それぞれのメリットとデメリット

alt 後遺障害等級認定の手続きには、事前認定と被害者請求という2つの方法があります。それぞれどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。複数の弁護士の意見を紹介します。

交通事故による後遺症認定の手続き


相談者の疑問
昨年の年末に追突されました。相手は酒気帯びの当て逃げです。その際に、頸椎ねんざ、腰痛と腹部圧迫で現在通院中です。

年末からの治療ですので6月いっぱいまでの治療と相手方の保険会社に言われました。今現在の症状は、首の痛みと腰痛とときどき背中の痛みなどがあります。

相手方の保険会社から後遺症認定はこちらでもご用意してますと言われましたが、相手方の保険会社に後遺症認定の手続きをして貰った方が良いのでしょうか?それとも自分で弁護士さんを探して手続きして貰った方が良いのでしょうか?


好川 久治弁護士
任意保険会社を通じての事前認定としての後遺障害申請をするか、直接自賠責に対して被害者請求として申請するかは、それぞれメリットデメリットがありますが、最初の申請ですから任意保険会社を通じて迅速に手続を進めてもよいのではないかと思います。

認定の結果に不満がある場合は、弁護士に相談をして、異議申立てをするかどうかを検討すべきですが、その際に、自賠責に対して異議を申し立てることでもよいかと思います。


久保田 匡彦弁護士
一般的に、事前認定の場合、相手損保にしてみれば、後遺障害が認定されれば自らの支払額が増えてしまう訳ですから、熱心に手続きをしてくれるかは不透明であり、認定可能性は相対的に低くなる印象です。

実際、事前認定では後遺障害非該当だったものについて、依頼を受けて被害者請求(異議申立)を行い、等級認定を勝ち取ったということは多いです。

まずは、相手損保任せの事前認定を行い、悪い結果が出た場合に弁護士へ依頼して被害者請求(異議申立)というやり方もありますが、その場合は、余計に時間がかかってしまいます(事前認定に数か月・被害者請求(異議申立)に数か月かかる可能性あり)ので、その点をふまえてどうされるかを決めるべきかと思います。

なお、後遺障害以外の傷害部分(休業損害、通院慰謝料)の賠償金を先にもらいたいのであれば、傷害部分を先行示談しつつ、後遺障害部分をじっくり被害者請求するという方法もあります。

いずれにしましても、まずは、交通事故に精通した弁護士と、症状固定時期その他の点も含めて、対面でじっくり相談されることをお勧めします。ご自身やご家族の自動車保険・火災保険等に弁護士費用特約が付帯されていて本件に使用できるのであれば、弁護士費用の心配はご不要かと思います。


大西 敦弁護士
保険会社に手続をしてもらった方が早く認定結果が出ると思います。

後遺障害認定を受けるためには、症状固定日までの診断書、診療報酬明細書、後遺障害診断書、検査画像を提出する必要がありますが、ご自身で行う場合にはこれらの内容を確認できるというメリットがあります。ただ、画像を取り寄せるのは手間がかかります。診断書や診療報酬明細書は保険会社から取り寄せることが可能です。

後遺障害診断書については、これまでの診断書および診療報酬明細書の内容を確認した上で、作成してもらった方が等級認定に資することは否定できません。

ご加入の保険に弁護士費用特約が付されているのであれば、弁護士費用が保険金として支払われますので、ご自身の負担はありません。

後遺症認定の提出について


相談者の疑問
症状固定後に 後遺症認定をしてもらいたく 書類を提出するのにご質問です。

1・相手の任意保険の方に全てお任せする方がいいのでしょうか?(あまり高圧的な方で気が進みません)
2・自分自身でするには、どの様な事や書類集めをしなければいけないのでしょうか?
3・弁護士の方に依頼する方がいいのか?
依頼料金は、どれくらいかかりますか?
この様な事でも弁護士特約は、使えるのでしょうか?


大野 瑛弁護士
まず、任意保険会社に任せるメリットは、こちらで資料をそろえずに簡便に申請ができることにあります。

もっとも、デメリットとして、任意保険会社に任せた場合に任意保険会社の顧問医の意見書が添付されることがあり、その内容が貴殿に不利な内容であることもございます。また、手続の透明性が確保されにくくなります。

一方で、被害者請求による場合には、メリットとして、資料を被害者の側で集めることにより手続の透明性が確保されます。また、下記に述べるとおり、弁護士等に依頼した上で、こちらの主張を内容とする意見書を添付することもできます。デメリットとしては、資料の収集や手続の煩雑さがございます。

被害者請求をするとお決めになられた場合、任意保険会社に被害者請求をする旨連絡し、必要資料を入手し、さらに自賠責保険会社へ問い合わせをすれば手続について説明してくれます。

一般的には、下記のような資料が必要です(ケースにより若干異なります。)

①支払請求書
②後遺障害診断書
③交通事故証明書
④事故発生状況報告書
⑤診療報酬明細書
⑥診療報酬明細書
⑦通院交通費明細書
⑧請求者の印鑑証明書

被害者請求をなされる場合には、その旨を任意保険会社に伝え、任意保険会社から頂ける資料はすべて頂きましょう。

弁護士特約は利用できます。

上記のとおり、被害者請求の手続は煩雑ですし、意見書などの作成のために弁護士に依頼することも十分に検討の余地があります。

弁護士費用については、各弁護士ごとに異なります。
一般的には、着手金と報酬金に分け、請求金額の何%という形で計算されます。

事前認定と被害者請求には、それぞれ異なるメリットとデメリットがあるようです。申請にかかる時間や手間、手続きの透明性など様々な点を踏まえた上で、どちらの方法で申請をすべきか考える必要があると言えるでしょう。

被害者請求を弁護士に依頼するとどんなサポートが受けられる?

alt 被害者請求の場合に弁護士に依頼をすると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

後遺症被害者請求での弁護士ありでのメリット


相談者の疑問
交通事故の後遺症被害者請求で弁護士費用特約で弁護士と受任契約中です。
弁護士をたてる事で何かメリットありますか?


久保田 匡彦弁護士
後遺障害の内容にもよりますが、たとえば、他覚所見のないムチウチで14級を狙う場合などですと、後遺障害診断書だけでは等級認定が難しいこともあり、弁護士作成の意見書と医療照会状などをセットで提出してようやく等級認定されるということも珍しくありません。そういった意味で、交通事故に精通した弁護士へ後遺障害申請(被害者請求)を依頼すべきだろうと思います。


黒岩 英一弁護士
損害額の算定をきちんと行ってもらったり、保険会社と交渉してもらうなどのメリットがあります。
場合によっては、訴訟提起も考えられるところです。


岡田 晃朝弁護士
交渉や書面作成、後日の訴訟を前提とした証拠の保持などの面などがあるでしょう。
精神的な苦痛を引き受けてくれるという面もあります。

意見書の作成や損害額の算定、保険会社との交渉、裁判で争うことになった場合の準備などは、法律や交通事故に関する専門知識がない人が行うにはかなりハードルが高いでしょう。自分1人では難しいことも、弁護士に依頼をすることでサポートしてもらえます。

まとめ

事前認定と被害者請求には、それぞれ異なるメリットとデメリットがあるようです。 結果が出るまでにかかる時間や手間、手続きの透明性など様々な点を踏まえた上で、自分にとってどちらの方法が適切か考える必要があると言えるでしょう。 被害者請求をする場合、弁護士に依頼をすることで様々なサポートを受けることができます。 後遺障害診断書に添付する意見書の作成や、損害額の算定、保険会社との交渉、訴訟に向けた準備などは、法律や交通事故に関する専門知識がない人が行うにはハードルが高いです。 「自分1人では心細い」「専門知識がある人にサポートしてほしい」と考えている人は、交通事故に詳しい弁護士に相談することを検討してみてもいいかもしれません。

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