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後遺障害

弁護士監修記事 2017年11月07日

【交通事故】整骨院・接骨院の費用も保険会社に請求できる?

交通事故の被害に遭ってケガをした場合、加害者側の保険会社に対して、病院での治療にかかったお金を請求することができます。 ケガの治療をしている人の中には、病院だけではなく整骨院や接骨院に通院したいと考えている人もいるかもしれません。整骨院や接骨院での施術にかかったお金も、保険会社に請求できるのでしょうか? この記事では、「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と、弁護士の回答をもとに、詳しく解説します。

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目次

  1. 整骨院や接骨院での施術費を保険会社に請求できる?
  2. なぜ施術代を請求できない可能性があるのか?
  3. 治療終了後に、施術費を慰謝料から差し引かれてしまうケースも
  4. まとめ

整骨院や接骨院での施術費を保険会社に請求できる?

alt 病院だけではなく整骨院や接骨院にも通院する場合、施術にかかるお金も保険会社に請求できるのでしょうか?

交通事故後の治療について


相談者の疑問
通勤途中で車同士の交通事故(被害者)に遭い、現在整形外科に通院中です。交通事故専門接骨院等にも掛かりたいと思っているのですが、保険会社から現在通院中の整形外科の先生に了承を得てくれと言われました。

自分の体を治すのに、他からの妨げがある事に納得がいかないのですが、整形外科の先生の了承がないと後々の補償の話の時にトラブルになるのでしょうか。


石田 岳彦弁護士
判例上、整骨院・接骨院での治療費については、原則として、医師の指示がある場合に限り、全額が事故と相当因果関係のある損害として認められ、それ以外の場合には必要性、相当性が考慮され、全部または一部が減額されることがあります(なお、それとは別に治療期間の相当性が問題となることもあります)。

したがって、医師の了解を得ていない場合、整骨院での治療費の支払いを任意保険会社から拒否されたり、訴訟になった場合に治療費が減額される等のリスクが生じます。

整骨院や接骨院に通院するよう医師の指示があった場合には、施術費を請求できる可能性があるようです。 医師の指示がない場合、支払いを拒否されるなどの可能性があります。注意しましょう。

なぜ施術代を請求できない可能性があるのか?

整骨院などでの施術代は、加害者側の保険会社に必ず請求できるとは限らないようです。その背景には、どのような事情があるのでしょうか。

なぜ示談できないのでしょうか?


相談者の疑問
過失割合は相手が大きく、私は擦り傷と打撲を負いました。擦り傷の治療は整形で終わっています。

今後、打撲について整骨院にて施術を受けると病院に告げました。

すると加害者の保険会社から、整骨院での治療は問題ない、しかし最終的には整形外科などの医師に診断書を書いてもらわないと、示談はできないと言われました。なぜでしょうか?


鈴木 崇裕弁護士
保険会社が、「傷害の認定には医師が作成した診断書が必要」と考えているためです。

整骨院は、通常「柔道整復師」が施術します。医師ではないため、いわゆる「診断書」は作成できないのです。

「施術証明書」は作成できますが、おそらくそれでは保険会社が傷害を認定してくれないでしょう。

整形外科の医師に相談し、擦り傷と打撲についての「診断書」を書いてもらうことをお勧めします。

保険会社に治療費を請求するには、医師の診断書が必要です。しかし、整骨院の施術は、医師ではなく、柔道整復師という資格者が行うため、診断書は作成できないようです。 こうした理由から、整骨院での施術代を保険会社に請求できない場合があるようです。 整骨院での施術を受ける場合は、併せて病院にも行き、医師に診断書を書いてもらうことを忘れないようにしましょう。

治療終了後に、施術費を慰謝料から差し引かれてしまうケースも

alt 保険会社から「整骨院・接骨院の施術費を支払います」と言われた場合でも、油断ができないケースがあるようです。

損保会社からの整骨院の受診拒否


相談者の疑問
10対0で交通事故受障5ヶ月です。

MRIの診断結果は関節炎、軟骨炎とのことです。

ただ強い痛み止めトラムセットを服用しないと痛みが止まりません。通院整形はリハビリ予約制で8日に一度くらいしか予約とれません。整骨院へのリハビリ申請しましたが損保に拒否されました。

この判断は受忍しなければなりませんか?


久保田 匡彦弁護士
仮に、ここで保険会社が「整骨院に通ってもいいですよ」といい、治療費を治療中から負担(内払い)してくれたとしても、それは単に「暫定的に支払った」というにすぎません。

治療終了後に、医師の診断書等を精査され、「やはり、医学的観点からして、整骨院に通う必要はなかった。うっかり払ってしまった整骨院施術費は、これから払う慰謝料から差し引く」等と言われることもあり得ます

裁判例を見ても、医師免許を持たない整骨院での施術費について、必要性・相当性を否定されるケースが少なくありません。一定程度認められた場合でも、50%は加害者負担・50%は被害者自己負担といったケースも多いです。

「医師の指示」があれば、必要性・相当性が認められる可能性も高まりますが、医師免許を持つ医師が、医師免許を持たない整骨院での施術を「指示」することは珍しいです(患者は「指示」と思いこんでいても、実際に医師へ確認すると、「反対はしなかったが、指示まではしていない」という消極的同意にすぎないということは多々あります)。

以上のような問題点がありますので、まずは弁護士と対面で直接相談されるか、あるいは、紹介状を書いてもらって別の整形外科への転院を検討されるかした方が良いかと思います。

「一度支払ったお金を、後から差し引くなんて…」とショックを受けた人もいるかもしれませんが、こうしたケースもあるようです。

まとめ

交通事故のケガをどこでどうやって治療するかは、ケガをした人自身が自由に選ぶことができます。 ただし、整骨院や接骨院へ通院する場合は、施術費を必ずしも保険会社に請求できるとは限らないことに注意が必要です。 施術費を全額請求できるのはレアケースのようです。一部しか請求できないか、全く請求できない可能性もあります。 今は病院で治療を受けているけれど、今後整骨院や接骨院への通院も考えている、という人は、このようなリスクも頭に入れた上で、施術を受けるかどうか検討してみてください。

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