【交通事故】顔へのダメージが後遺障害に認定される基準と慰謝料額

交通事故で顔にダメージを負った場合、一定の基準に該当すれば、後遺障害に認定される可能性があります。 ここでは、顔のダメージが後遺障害に認定される基準や、後遺障害に認定された場合に支払われる慰謝料の金額について「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. 顔に傷ができた場合に後遺障害等級認定を受けられる?
  2. 顔の骨が出っ張った場合は?
  3. 後遺障害慰謝料はどのくらいか
  4. まとめ

顔に傷ができた場合に後遺障害等級認定を受けられる?

alt 交通事故で顔に傷が残った場合に、後遺障害等級認定を受けることができるのでしょうか。

後遺症9級の醜状痕について

相談者の疑問 私の母が交通事故にあい、顔面に4センチの傷ができました。かなり目立つもので、医師の診断にも書いてあります。顔面がなんとなく陥没しているような感じです。

こういった場合、後遺障害等級認定を受けられる可能性はありますでしょうか?

鬼沢 健士の写真 弁護士の回答鬼沢 健士弁護士 最終的には細かい計測次第ですから、4センチとしている計測点と違うところから計測され、5センチとなった場合には9級になる可能性はあるでしょう。

例えば、傷が2つ近接している場合には、全体の長さを基準とすることがあり得ます。そうすると1つあたりは5センチ未満でも2つで5センチを超えれば9級に該当します。

9級に該当しないとしても別の外貌醜状の後遺障害にあたる可能性もあります。

最後に、相当な重傷のようですから弁護士に委任なさることを強くおすすめします。ぜひ適正な賠償額を得てください。

顔の傷の長さが5センチ以上の場合、後遺障害等級9級の認定を受けられる可能性があるでしょう。5センチに満たない場合でも、傷が複数ある場合、それらの合計が5センチを超えれば、認定を受けられる場合があるようです。

顔の骨が出っ張った場合は?

alt 顔の骨が出っ張った場合にも、後遺障害等級認定を受けられる可能性はあるのでしょうか。

交通事故での頬骨骨折、出っぱったままの骨は醜状障害?

相談者の疑問 今年1月の交通事故で頬骨骨折(左目横のこめかみ辺り)し、吸収性プレートで繋ぐ手術をしました。現在9か月。骨は癒合してますが、右側に比べて、かなり出っぱってます。顔面部の接合部の出っ張りは醜状障害にはならないのでしょうか?

丹羽 錬の写真 弁護士の回答丹羽 錬弁護士 顔面部の醜状障害については、以下のとおり規定されており、かなり形式的に判断がなされています。

7級 鶏卵大面以上の瘢痕又は10円銅貨大以上の組織陥没
9級 長さ5センチメートル以上の線上痕
12級 10円銅貨大以上の瘢痕又は長さ3センチメートル以上の線上痕

これら以外にも、顔面神経麻痺の結果として現れる「口のゆがみ」は醜状として12級相当に該当するとされています。

顔面部に、手術による線上痕が残っており、それが3センチメートル以上であれば、12級に該当する可能性があります。

顔面部の接合部の出っ張りが、醜状障害に該当するかどうかは、顔面神経麻痺の結果として現れる「口のゆがみ」と同等と評価できるかによると考えられます。

実際の出っ張り具合が分かりませんので確定的な判断はできませんが、自賠責保険は、形式的に判断する傾向が強いので、醜状障害として認定されるのは難しいのではないかという印象です。

その場合は、裁判で、顔面神経麻痺の結果として現れる「口のゆがみ」と同等であり、醜状障害に該当すると主張するほかないと考えらます。

仮に、後遺障害として認定されないとしても、顔面部の接合部の出っ張りが相当程度なものであれば、慰謝料の算定には一定程度考慮されてしかるべきと考えられます。

いずれにしても、醜状障害については、実際の状況を確認してもらう必要がありますので、後遺障害に精通した弁護士に、面談して相談されることをお勧めします。

顔の骨の出っ張りという症状だけでは、必ずしも後遺障害等級認定を受けられるわけではないようです。 ただし、後遺障害には認定されなかったとしても、慰謝料の増額要素として考慮してもらえる可能性はあるでしょう。

後遺障害慰謝料はどのくらいか

alt 顔に負ったダメージで後遺障害等級認定がされた場合、どのくらいの後遺障害慰謝料が支払われるのでしょうか。

交通事故で後遺障害が残ってしまった

相談者の疑問 交通事故で顔に醜状痕と右手に神経麻痺が残ってしまいました。半年以上たったので、後遺障害を認定してもらおうと思います。

任意保険の担当者と話をしたくないので自賠責に被害者請求したいのですが、自賠責に電話をしたところ、「任意保険と示談してからでないとできない」と言われてしまいどうしていいかわからないです。

清水 卓の写真 弁護士の回答清水 卓弁護士 京都地判平成22年5月27日判決(外貌の著しい醜状に関して男女間に5等級の差が設けられていることにつき、憲法第14条第1項違反と判断)を受け、平成23年2月1日からは、お顔のケガ(外貌醜状)の等級体系は以下のとおりとなります(【】は裁判基準の後遺障害慰謝料)。

7級 「外貌に著しい醜状を残すもの」 【1000万】
9級「外貌に相当な醜状を残すもの」【690万】
12級 「外貌に醜状を残すもの」 【290万】

ケガの程度にもよりますが、ご投稿の内容からしますと、第7級に該当する可能性もあるので、慎重な対応で臨むべきでしょう。

顔のダメージについて後遺障害等級認定を受けた場合、裁判基準で、7級1,000万円、9級690万円、12級290万円程度の賠償を受けることが見込めるようです。

まとめ

交通事故にあい、顔にダメージを負った場合は、症状に応じて7級、9級、12級のいずれかの後遺障害等級認定を受けられる可能性があります。 後遺障害と認定されなかったとしても、慰謝料増額の要素として考慮されることも考えられるでしょう。 後遺障害等級認定を受けられるかどうか、自分で判断することは難しいため、弁護士などの専門家への相談を検討してもよいでしょう。

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