交通事故で弁護士費用特約を利用するメリットとカバーできる費用の範囲

交通事故の示談交渉において、過失割合や慰謝料の額について保険会社と折り合いがつかない場合などは、弁護士への依頼を検討した方がよい場合があります。 この記事では、弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼する場合のメリット、特約の利用方法、特約でカバーできる費用などについて「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答をもとに解説します。

目次

  1. 弁護士費用特約を利用するメリット
  2. 弁護士費用特約の利用方法
  3. 弁護士費用特約でカバーできる費用
  4. まとめ

弁護士費用特約を利用するメリット

alt 弁護士費用特約を利用した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。

後遺症被害者請求での弁護士ありでのメリット

相談者の疑問 交通事故の被害者請求をするにあたって、弁護士費用特約で弁護士と受任契約中です。弁護士をたてることで何かメリットはありますか?

久保田 匡彦の写真 弁護士の回答久保田 匡彦弁護士 後遺障害の内容にもよりますが、たとえば、他覚所見のないムチウチで14級を狙う場合などですと、後遺障害診断書だけでは等級認定が難しいこともあり、弁護士作成の意見書と医療照会状などをセットで提出してようやく等級認定されるということも珍しくありません。

そういった意味で、交通事故に精通した弁護士へ後遺障害等級認定の申請(被害者請求)を依頼すべきだろうと思います。

損害額の算定をきちんと行ってもらったり、保険会社と交渉してもらうなどのメリットがあります。場合によっては、訴訟提起も考えられるところです。

後遺障害等級認定の申請をする場合は、弁護士費用特約を利用して弁護士のサポートを受けることで、認定される確率を高められるようです。 過失割合や慰謝料などについて保険会社と交渉する場合も、弁護士費用特約を利用することで、弁護士が窓口となり適切に対応してもらえることが期待できます。

弁護士費用特約の利用方法

alt 弁護士費用特約は、どのように利用すればよいのでしょうか。

交通事故の弁護士費用特約

相談者の疑問 交通事故での弁護士費用特約の使い方と費用について教えてください。

当方バイクで車との事故に遭いました。頸椎捻挫等でまだ治療中です。物損の方は相手は早く解決したいようで、はじめは相手:当方=8:2と言われていた過失割合を、8.5:1.5にしてもよいと言ってきているようです。直接示談しましょうとは言われていません。

弁護士費用特約を利用し、弁護士さんに入っていただきたいのですが、その場合、

1.まずは保険会社へ弁護士費用特約を使いたいと連絡する必要はありますか?

2.弁護士さんは、保険会社の紹介の先生になるのでしょうか?自分で探すようになりますか?

3.弁護士費用特約を利用し、弁護士さんに入っていただいた場合、こちらが負担する金額はあるのでしょうか?全て保険会社から支払われるのでしょうか?

4.弁護士費用特約を利用することにより、今後不都合が生じる可能性はありますか?

西田 広一の写真 弁護士の回答西田 広一弁護士 1.連絡をして特約を使えるか確認して下さい。

2.どちらでも構いません。

3.弁護士に支払われる費用は、全て保険会社の負担となります。

4.搭乗者傷害保険、人身傷害保険の適用でも、翌年の保険料は上がりません。等級が下がり、保険料が上がるのは、対人・対物保険の適用に限られています。特に不利になることはないといえるでしょう。

弁護士費用特約を利用する際には、まず保険会社に連絡をする必要があります。必ずしも保険会社紹介の弁護士である必要はなく、自分で選んだ弁護士に依頼することもできるようです。 また、弁護士費用特約を利用しても、保険の等級が下がるなどの不利益を被ることはないようです。

弁護士費用特約でカバーできる費用

alt 弁護士費用特約を利用した場合、弁護士費用はどこまでカバーしてもらえるのでしょうか。

弁護士 契約時の発生金額について

相談者の疑問 当方交通事故の被害者ですが、弁護士と委任契約をした際に今後発生する費用について教えて下さい。保険会社の弁護士費用特約(300万円)を利用する予定です。

Q1
報酬金については弁護士費用特約でまかなってもらえるものでしょうか?

Q2
印紙代は依頼者負担ですか?弁護士費用特約でまかなってもらえますか?

Q3
その他で主にかかる費用で、弁護士費用特約でまかなえない依頼者負担になる費用がありましたら教えて下さい。

森田 泰行の写真 弁護士の回答森田 泰行弁護士 Q1
ご依頼される弁護士との契約内容次第ではありますが、弁護士費用はすべて弁護士費用特約にて賄う旨の内容で契約を結ばれれば、弁護士の報酬金はすべて弁護士費用特約にて賄うことができます。

(例えば、弁護士費用が300万円を超える場合や、保険会社が許容する弁護士の報酬基準を上回る内容で相談者様と弁護士が契約した場合、その差額を弁護士から請求される場合は考えられます)

Q2
通常、弁護士費用特約は弁護士報酬だけでなく、事件処理に関する実費も対象となりますので、ご依頼の弁護士と特別な取り決めをしなければ、通常、弁護士費用特約で賄うことができます。

Q3
通常、弁護士にかかる費用は、すべて弁護士費用特約で賄うことができます。もっとも、調査会社などに特別な調査を依頼した場合や、医師に診断書を依頼した場合など、弁護士に直接支払うわけではない費用に関しては、一部弁護士費用特約で賄えない場合もございます。

弁護士費用特約の限度額内であれば、報酬金、印紙代、その他の実費についてもカバーされるようです。 ただし、調査会社の調査費用や医師の診断書作成費用などについては、適用対象外となる可能性もあるため、注意が必要です。

まとめ

弁護士費用特約を利用して弁護士のサポートを受ける場合、後遺障害等級認定や過失割合の交渉、慰謝料の増額などにおいてメリットがあるようです。 利用方法も簡単で、限度額の範囲内であれば、弁護士に依頼するために必要なほとんどの費用をカバーすることができます。利用することで保険の等級が下がるなどの不利益もないようです。 自身が加入する保険に弁護士特約がついている場合は、利用を検討してみてもよいでしょう。

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