【交通事故】顔や歯にダメージを負ったら後遺障害等級認定されるのか

交通事故で顔にケガを負うと、傷跡が残ることがあります。また、顔だけではなく、歯が抜けたり折れたりすることもあります。交通事故で顔や歯にダメージを受けた場合、後遺障害等級認定を受けられるのでしょうか。「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答をもとに解説します。

目次

  1. 顔の傷が後遺障害に認定される基準とは
  2. 歯を損傷した場合も後遺障害に認定されるのか
  3. まとめ

顔の傷が後遺障害に認定される基準とは

alt 交通事故によって顔に傷を負うと、傷跡が残ってしまうことがあります。顔の傷跡は、後遺障害に認定されるのでしょうか。

交通事故での顔の傷について

相談者の疑問 息子(事故当時18歳)が約5か月前に交通事故にあいました。顎を縫うケガをし、現在顎と鼻の下に傷跡が残っています。

傷については縫合、抜糸の2日の通院です。3か月後に示談書が届きましたが、傷に対する賠償は何もなく、通院日数のみの賠償でした。書類に印鑑は押していません。

1:傷が目立つので再度病院にかかりたいと相手の保険会社に連絡したら、日数がたっているので費用は出せないと言われました。支払ってもらうことは難しいでしょうか?

2:顔の傷はいずれも3cm以下です(顎2.5cm、鼻の下2cm)。その場合は傷跡に対する賠償金は0なのでしょうか。後遺障害等級認定も難しいでしょうか?

清水 卓の写真 弁護士の回答清水 卓弁護士 1:相手方保険会社としては、賠償額を抑える動機からそのように回答したものと思われますが、示談交渉や訴訟の結果次第では、再度の通院費用も賠償してもらえる可能性があります。

2:お顔に複数の傷がある場合の後遺障害の等級認定にあたっては、「2個以上の瘢痕または線状痕が相隣接し、または相まって1個の瘢痕または線状痕と同程度以上の醜状を呈する場合は、それらの面積、長さ等を合算して等級を認定する」というルールがあります。

ですので、息子さんのご事案でも、合算による後遺障害の等級認定の可能性があります。

仮に、合算による後遺障害の等級認定がなされない場合でも、息子さんは若く、お顔の目立つ部分にご投稿内容のような傷を負ったことに対し、精神的苦痛を被ったことと存じます。

このような苦痛に対し、相応の慰謝料が認められてしかるべきだと思われます。実際に、訴訟提起により、相応の慰謝料が認められるケースもございます。

お顔の傷のケースでは、相手方保険会社の提示金額と適正な賠償額との間に大きな差が生じることが多いので、交通事故に精通した弁護士に直接相談するなどして、適正な賠償を目指されることをお勧め致します。

顔の傷跡についても、2個以上、または1個でも要件を満たせば、後遺障害に認定される可能性があるようです。 認定されなかったとしても、顔の目立つ場所に傷跡が残った場合は、精神的苦痛を受けたことを理由として慰謝料が認められる可能性があるでしょう。

歯を損傷した場合も後遺障害に認定されるのか

alt 交通事故で顔にダメージを負った場合、同時に歯が折れたり抜けたりすることがあります。歯に負ったダメージについても、後遺障害に認定される可能性はあるのでしょうか。

子供の飛び出しによる交通事故

相談者の疑問 先日、子ども9歳が交通事故にあいました。横断歩道のない、渋滞している道路を渡り、飛び出してしまったところ、車にひかれてしまいました。5メートルほど飛ばされ、すぐ救急搬送されました。

頭や内臓は大丈夫でしたが、右手首骨折、顔の傷、前歯2本喪失、他の歯も抜けそうで固定してますが、もしかしたら抜けてしまうかもしれません。歯槽骨の骨折もありました。口や口の中も切ってしまい、縫ってますが、口は傷跡は残るだろうといわれてます。

飛び出してしまったので、こちらにも過失は出てしまうのは仕方ないです。この場合、割合はどうなりますか?

また、なくなってしまった歯は、入れ歯を作らないといけないです。子どもなので、将来的に、何回か作り変えないといけません。まだ、事故をおこして数日なのですが、これから先どうすればよいでしょうか?

過失割合によっては医療費を負担しなくてはならなくなることを考えると本当に心配です。今後かかる歯の医療費はどこまで請求できるのでしょうか?

好川 久治の写真 弁護士の回答好川 久治弁護士 過失割合は、事故状況をはっきり聴き取らないと判断は難しいですが、四輪と歩行者との事故で小学生ですから、車両側の過失が大きくなる可能性が高いです。仮に、横断禁止場所、渋滞中の車両間の横断、児童、住宅街を前提に考えると当方過失は25%です。

基本的には治療費については相手の保険を利用して立替えで払ってもらうようにしてください。こちらにも過失があるケースですから健康保険の利用を考えたほうがよいです。将来治療費についても請求は可能です。

未だお子さんが小さいのでインプラント治療は難しいですが、前歯ですし、ブリッジや入れ歯では対応困難ですからインプラントをする前提で、10年後に初回、30年後に2回目、50年後に3回目、70年後に4回目くらいの治療が必要になることを前提に将来治療費を計算していくことになります。

また、歯牙欠損が3歯以上になりそうですから後遺障害等級認定がされるでしょうし、顔の傷も10円玉以上、3センチ以上の線状痕で後遺障害等級認定がされますので、過失を考慮してもそれなりの請求が可能です。正しい知識をもとに請求していけば、大丈夫です。

歯にダメージを負った場合も、欠損した本数次第で、後遺障害等級認定を受けられるようです。治療費については、ブリッジや入れ歯、インプラントなどの治療が将来継続的に必要になることを踏まえて、相手方に請求していくことになるでしょう。

まとめ

交通事故で顔に傷跡が残った場合は、傷跡の数や大きさ・長さをもとに、後遺障害にあたるかどうかが判断されるようです。 後遺障害に認定されなかったとしても、顔の目立つ部分に傷跡が残って精神的苦痛を受けたことを理由に、慰謝料が認められる可能性があるでしょう。 歯にダメージを負った場合も、3歯以上の欠損があれば、後遺障害に認定される可能性が高いようです。

記事のタイトルとURLをコピー

慰謝料や損害賠償金額を計算する

お悩みの解決策を探す