後遺障害

弁護士監修記事 2018年10月11日

交通事故で頚椎捻挫…治療費打切りや後遺障害が非該当だった場合の対処法

交通事故で頚椎捻挫と診断された場合に、まだ治療中であるにもかかわらず、保険会社から治療費を打ち切ると言われる場合があります。また、後遺障害等級認定の申請をしても、非該当となってしまうこともあります。こうした場合、どのように対処すればよいのでしょうか。「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答をもとに解説します。

目次

  1. 頚椎捻挫で治療費を打ち切られた場合の対処法
  2. 後遺障害等級認定の申請をしたが非該当になった場合の対処法
  3. 事故前から首に症状があることは賠償額に影響するのか
  4. まとめ

頚椎捻挫で治療費を打ち切られた場合の対処法

alt 交通事故で頚椎捻挫の診断をされ、治療を受けている最中に、保険会社から治療費の打ち切りを告げられた場合、どうすればよいのでしょうか。

交通事故にて頚椎捻挫に


相談者の疑問
交通事故で頚椎捻挫になりました。頚椎ヘルニアも出たらしく、手の痺れや鈍痛が酷い状態です。

保険会社から休業補償をもらい3か月経ちました。この先も病院に通うためには休むか早退しなければならないのですが、その分は出せませんと言われました。

自分としては、補償してもらって当たり前と思うんですがどうなのでしょうか?病院に通わなければ慰謝料は下がるし、通えば収入は減るしで納得できません。


森川 弘太郎弁護士
他覚的所見(画像などから異常が分かること)のないむち打ち(頸椎捻挫)において、保険会社が3か月で治療の打切りを主張してくることはよくあります。

基本的な対応としては、医師に相談したうえ治療の継続が必要である旨を診断書などに記載してもらい、それをもとに保険会社と交渉することが必要となります。

画像などで異常が確認できない頚椎捻挫については、保険会社から、3か月程度で治療費打ち切りを主張されることがあるようです。 対処法としては、医師に治療の継続が必要である旨の診断書を出してもらい、それをもとに保険会社と交渉することが考えられます。

後遺障害等級認定の申請をしたが非該当になった場合の対処法

alt 頚椎捻挫の後遺障害等級認定を申請して、非該当との結果が出た場合、異議申立てで後遺障害と認定してもらうためには、どのような対策が必要なのでしょうか。

交通事故後遺症意義申し立て


相談者の疑問
車での交通事故(過失0)で、約半年通院。病院とも相談した上で、これ以上回復の見込みがないし、後遺障害が認められるのであればと申請したのですが、結果として、後遺障害に該当しないと通知が届きました。

保険会社から異議申立てしますか?と連絡が来て、何件かの弁護士さんに相談したのですが、一度該当しないと出たなら難しいでしょうとのこと。

後遺障害の異議申立てに、これからどう対処すべきなのでしょうか?


吉田 英樹弁護士
まず後遺障害認定のための申請は、いわゆる被害者請求ではなく、保険会社の事前認定を利用されたと思われます。この場合には、保険会社がイニシアチブを持ってこれを行うため、弁護士が関与する場合には、被害者請求により、これを行うことになります。

例えば、自覚症状などをご本人に詳しく書いてもらって提出したり、医師から別に意見書を作成してもらったり、医師と面談して協議のうえ、必要な検査があればこれ実施して、かかる検査結果を提出したりなどすることもあります。

そこで、被害者請求ではなく、保険会社に任せていたのであれば、弁護士を選任のうえ、これらの書類を提出し、異議申立てをすることもご検討ください。また症状固定後の経過についても重要ですので、これもあわせて書面化して、提出していくこともありますね。

これが認められない場合には、少なくとも示談ベースでは、後遺障害を前提とした合意は困難かと思います。もしそれでも、後遺障害の主張をしていくとすれば、訴訟を提起していくことになるかとは思います。

もっとも、このような状況で、裁判所において認定されることは容易とはいえないかと思います。

また、異議申立ては、必ずしもいい結果に結びつかないこともありますので、弁護士を探すことは容易とはいえないこともあります。こちらのサイトを利用したり、弁護士会などの交通事故相談をお受けになられるなどして、もう少し弁護士にあたってみられてもいいかもしれませんね。

非該当の結果を異議申立てで覆すには、本人の自覚症状を詳細に記載したり、それに対する医師の意見書を書いてもらうといった対策が必要になるようです。再度医師と相談して、必要な検査があれば実施することも検討してみましょう。 異議申立てをしても結果が変わらず、それでも後遺障害の主張をしていく場合は、裁判を起こして裁判官の判断を求めることになるでしょう。

事故前から首に症状があることは賠償額に影響するのか

alt 交通事故で頚椎捻挫と診断される前から、首に痛みなどの症状があった場合、損害賠償請求において、影響が生じるのでしょうか。

軽い首ヘルニアがありましたが、今回の交通事故でさらに痛くなり、首のむち打ちで保証対応してもらえるか?


相談者の疑問
交通事故にあいました。自転車と車の衝突です。相手方の自賠責保険で治療費を払ってもらいます。首捻挫と診断されました。

5年前に、軽い首ヘルニアがありましたが、治療するほどではありませんでした。今回交通事故のあと首筋がとても痛いのですが、保険会社には、むち打ちとして補償してもらえるでしょうか?


好川 久治弁護士
既往症があったとしても治療費の支払いは受けられるでしょう。金額が大きくなって任意保険で対処しなければならない場合は保険会社は既往症による損害額の減額を主張してくるでしょうから、簡単には示談できないかもしれません。

裁判になると既往症として2~3割程度は減額される可能性があります。

事故前からある症状のことを「既往症」といいます。既往症がある場合は、賠償金額が2〜3割程度減額される可能性があるようです。

まとめ

頚椎捻挫の場合、3か月ほどで保険会社から治療費を打ち切ると伝えられるケースがあるようです。 その場合、医師に治療の継続が必要である旨の診断書を出してもらい、それをもとに保険会社と交渉していくことになるでしょう。 後遺障害等級認定の申請や、異議申立てをする場合も、医師や弁護士と相談しながら手続きを進めた方がよいでしょう。 首に既往症がある場合、治療費の支払いを受けることはできますが、賠償額が2〜3割減額される可能性があるようです。

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