息子の後遺障害の請求について

H25年10月に息子が10日程度の入院を伴う交通事故にあいました。
既に示談が済んでいるのですが、後遺障害については認定されれば別途協議するという旨の
文章が入っています。
後遺障害の知識も乏しく、色々と忙しくそんなことも忘れていたのですが、
現在、息子の肘より手に近い方に4センチ程度の傷跡2本と3センチ程度の傷跡1本がはっきり残っています。(※縫合の後かどうかは病院に未確認です。)
こういう傷でも医師の診断書があれば後遺障害の認定の可能性はあるのでしょうか?
2016年07月30日 18時03分

みんなの回答

大谷 真司
大谷 真司 弁護士
交通事故に注力する弁護士
ありがとう

傷跡の後遺障害は,大きく分けて,①外貌(頭部,顔面部,頸部のように,上肢及び下肢以外の日常露出する部分)と②上肢・下肢(ここでいう上肢は,肘関節から手部にかけてをいい,下肢は,膝関節から足部を言います)を対象としております。ご相談者様のケースですと,②で考えることになります。
続いて,対象となる傷跡の大きさは,息子様自身の手のひら(指は含めません)の大きさと同じ大きさの傷跡がある場合に,後遺障害と認定されることになります。また,上肢の傷跡の大きさは,一般的には,面積で考えます。
この基準に照らして,傷跡の面積が,手のひらの大きさに至っているかどうか,確かめてください。
※応用的な話として,後遺障害等級表では,上肢・下肢の醜状は,手のひらの大きさと規定されていますが,線状痕の場合には,長さだけでなく,色素沈着の程度・形態等を勘案して,手のひら大の瘢痕と同程度の醜状と認められた事例もございます。
したがって,本件でも,後遺障害として認定される可能性はあります。

仮に後遺障害として認定されなかった場合には,保険会社と,既に「後遺障害については認定されれば別途協議する」という内容で示談済みとのことですので,保険会社は,示談以上の金額の支払いを拒絶すると思われます。
しかし,後遺障害等級として評価されなくても,息子様に後遺症が残っていること自体は明らかです。そのため,(示談済みの内容として,傷跡の部分が加味されている場合は難しいのですが),代理人を立てて,傷跡部分について損害の賠償を求めて保険会社と交渉していくことはあり得ると思われます。

参考にしていただけると幸いです。

2016年07月30日 19時19分

相談者
大谷先生、大変詳しい説明ありがとうございます。

2点ほど質問があるのですが
手のひらの面積というのがよくイメージできないのですが
線状の傷3本をつなげ、傷の幅も含め手のひらを覆うかどうかという意味なのでしょうか?線だけを繋げれば手のひらの直径は超えそうです。

また、

>代理人を立てて,傷跡部分について損害の賠償を求めて保険会社と交渉していくことはあり得ると思われます。
というのは、
後遺障害の認定が万が一されなくても、弁護士の先生等に間に入ってもらえばまだ
傷跡部分の請求交渉ができるということなのでしょうか?
もしそういう意味でしたら、言葉はおかしいかもしれませんが費用対効果はあるものなのでしょうか?

2016年07月30日 20時14分

大谷 真司
大谷 真司 弁護士
交通事故に注力する弁護士
ベストアンサー
ありがとう
1点目に関しましては,
基本的には,傷跡の面積の比較になります。
そのため,上肢の線状の傷跡に関する後遺障害であれば,線状痕の幅も重要になってきます。仮に,ほとんど幅のない線状の傷痕であれば,後遺障害として評価されるのは難しいと思われます。
したがって,「線だけを繋げることで手のひらの直径を超える」場合でも,直ちに後遺障害として評価されるのは難しいと思われます。
※また,複数の傷跡がある場合の扱いも難しい問題がございます。現在の後遺障害認定の実務においては,単純に,複数の傷跡を全て合算して考えてもらえるわけではなく,複数の傷跡が相隣接し,1個の傷跡と同程度の醜状痕と評価される場合に限り,複数の傷跡を合算して考えてもらうことが可能です。
私は,以前,お顔に複数の線状痕が残っていた方の案件を担当したことがあります。その方は,依頼当初,自賠責保険の後遺障害として12級14号と評価されておりました。しかし,複数の傷跡を一続きの傷跡として評価すべきという内容で異議申立を行った結果,9級16号に再評価されたことがあります。この方のケースのように,1度目の後遺障害申請では,複数の傷跡について,全てが別々の傷跡としてしか評価されず,結果として,12級にとどまる評価しかされていなかったことからも分かるように,必ずしも,複数の傷跡を合算して評価してくれるとは限りません。
(なお,今回のご相談者様のケースでは関係ないのですが,自賠責保険の後遺障害の認定では,上肢・下肢の傷跡に関する後遺障害は,上腕部や太腿部も認定の対象とされております。)

2点目に関しましては,
傷跡の賠償は含めない内容の示談をしているに過ぎないケースですと,法的には,後遺障害部分の賠償を請求していく余地はあります。そのため,専門家である弁護士が,ご相談者様の代理人として交渉していくことで,保険会社としてもある程度の支払いに応じてくれる可能性はあると思います(ご本人様レベルで交渉しても,保険会社は,支払いを拒絶すると思います)。
ただし,多額の賠償金を得ることは難しいと思われますので,費用対効果はあまりないかもしれません(この点は,ご相談される弁護士さんの費用によって変わってくると思います。)。

2016年07月30日 23時16分

相談者
大谷先生、再度詳しい説明ありがとうございました。
よく理解できました。

2016年07月31日 07時07分

この投稿は、2016年07月30日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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