社会的相当性

公開日: 相談日:2013年04月26日
  • 2弁護士
  • 2回答

甲は「甲と乙とのメールのやりとりの簡単な概略を書いたメール」を取引先会社に送ったとします。その後、その会社は(甲に無断で)そのメールを某情報会社の理事に転送したとします。それを読んだ理事が、その簡単な概略だけを判断材料として(つまり、「甲が乙に送ったメール」そのものは見てもいないのに)、甲のことを指して「甲はこんな誤解をしている」とか「甲が乙にメールを送ったことでトラブルの可能性が出てきた」とか「裁判になる可能性が出てきた」とか「甲は余計なことをやった」とか「残念だ」などというようなことをメールに書いて甲の取引先会社に送ったとします(ただし、甲が法律相談に乗ってもらった複数の弁護士全員が「甲が乙に送ったメール」だけでは裁判になる可能性もトラブルになる可能性も全くないと判断したとします。また、甲は理事が指摘するような誤解もしていないとします)。その後、その理事のメールの内容が甲の取引先会社の10人程度に伝播したとします。理事が皆から一目置かれる存在であるためか、甲の取引先会社の人たちは、理事の言うことを信じ込み、それが原因で甲に対しての信頼にヒビが入り、後に、甲を馬鹿にしたり罵ったりし、甲は大変悲しい思いをしたとします。

そこでご質問です。
情報会社(情報料を受け取って情報を提供する会社)の理事という立場にある人が「甲が乙に送ったメール」の内容についてコメントするのであれば(甲に対して批判的なことを書くのであればなおさらのこと)、その簡単な概略だけを判断材料としてコメントするのではなく、「甲が乙に送ったメール」そのものをきちんと確認してからコメントすべきだと思うのですが、「甲が乙に送ったメール」そのものを見てもいないのに、上記のように甲に対する批判的な内容を含むメールを送ることは、発言力の大きい情報会社の理事という立場を照らして考えれば、「社会的相当性」に欠ける言動と考えられないでしょうか。


「社会的相当性」に欠けるものだと考えられる場合の質問です。「社会的相当性に欠ける言動」によって他人の信用や名誉感情を毀損した場合、「社会的に相当な言動」によって他人の信用や名誉感情を毀損した場合と比べ、違法性評価が高くなるということはあるでしょうか。


175578さんの相談

回答タイムライン

  • 本橋 一樹 弁護士

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    理事が取引先会社に送ったメールは単なる私信です。従って、何を書いても自由です。そのメールあるいはメール内容が他に伝搬されたかどうかは受信した人たちの行動によるのであって理事が行なったことではありません。
    従って、社会的相当性に欠けるかどうか、という議論が成り立たないと思います。
    なお、発言力という点について言えば、一人二人が呟いただけでネットが炎上する今日ですから、情報会社の理事だからといって発言力が強いということは現代では言えないでしょう。

  • 弁護士ランキング
    愛知県5位
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    貴殿の用法は間違っており、そもそも回答不能です。

    「甲が乙に送ったメール」そのものをきちんと確認してからコメントすべきだと思うのですが、→そのような義務はありません。
    発言力の大きい情報会社の理事という立場を照らして考えれば、「社会的相当性」に欠ける言動と考えられないでしょうか。
    通常人に照らして判断されますので、理事という立場は関係ありません。
    違法性評価が高くなるということはあるでしょうか。
    名誉棄損はもともと社会的不相当な言動だから成立するのであり、
    その方法によっては、情状としては違法性が高いということはあり得ますが、そもそも犯罪成立しないとするための概念を違法性の大小に持ち込むことが間違っていると思料します。

    「社会的に相当な行為」は、すでに現在の社会にありふれた活動なので、誰も、それを行ったという点だけを捉えて刑事責任の対象とはしないという点にこの議論の意味があります。
    刑法学会においては、可罰的違法性があるかという議論と変わりがなく、社会的相当性はもはや無意味な概念であるとされつつあります。
    したがって、形式的には構成要件には該当する場合に社会的相当性の範囲内として、犯罪が成立しないないし可罰的違法性がないという概念です。

この投稿は、2013年04月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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