弁護士資格を持たない業務委託の法務部員に契約書作成を依頼することや行政書士に契約書の審査を依頼することは非弁行為になるのか【弁護士Q&A】

弁護士資格を持たない業務委託の法務部員に契約書の作成を依頼することは非弁行為にあたるのでしょうか。 また、行政書士に、契約書の作成ではなく契約書の「審査」を依頼することは非弁行為にあたるのでしょうか。 「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答を元に解説します。

目次

  1. 弁護士資格を持たない業務委託の法務部員に契約書作成を依頼できる?
  2. 行政書士に契約書の審査を依頼できる?

弁護士資格を持たない業務委託の法務部員に契約書作成を依頼できる?

弁護士資格を持たない業務委託の法務部員に契約書作成を依頼することは非弁行為にあたるのでしょうか。

法務部を業務委託で雇った場合、非弁行為か。

法務部を業務委託で雇った場合、非弁行為か 法務部員として業務委託の契約形態(週1、弁護士資格なし)で雇った場合、法務部員と同様、法律の調査業務を行わせても非弁行為にならないでしょうか?自己の法律事件として、非弁行為にならないでしょうか?

岡田 晃朝の写真 弁護士の回答岡田 晃朝弁護士 会社員が法務担当者として行動するのは問題はありませんが、会社外の人間が法務類似行為をすることは非弁になる可能性があります。報酬を得ての法律事務の取り扱いですので。

弁護士法 第七十二条  弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

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行政書士に契約書の審査を依頼できる?

弁護士資格はなくても、行政書士の資格を持っていた場合、業務委託で契約書の審査を依頼することはできるのでしょうか

契約書の審査を弁護士以外の人に業務委託できるか?

契約書の審査を弁護士以外の人に業務委託できるか? 子会社で法務担当をしていた方が退職し、行政書士の資格を取得しました。その子会社では法務担当を引き継げるスキルを持った後任者がいないので、期間限定(半年程度)で、その退職した人に契約書の審査(注意事項の指摘・添削・別案の提案)を業務委託しました。

①「契約書の審査」を、弁護士以外の人に(対価を払って)業務委託することは、いわゆる非弁行為に該当するのでしょうか。ちなみに、相手方との打合せや訴訟手続きなどは一切委託せず、単純に、その会社の担当者向けに「気なる点」等をEメールなどで指摘するのみです。

②「契約書の審査」を、弁護士の資格は持っていないが行政書士の資格を持っている人に業務委託したい場合、行政書士の仕事に関係する範囲内に限っての審査なら許されるなどは、
あるのでしょうか。(例:登記に絡む記述箇所に関するコメントなど)

辻 真也の写真 弁護士の回答辻 真也弁護士 まず、
①弁護士以外が、報酬を得る目的で、「法律事務」を取り扱うことは禁止されますが(弁護士法72条本文。いわゆる「非弁行為」)、
②他の法律に別の定めがある場合は、①の例外として許容され(弁護士法72条ただし書き)
③その例外(②)の一つとして、行政書士は、報酬を得て、契約書(権利義務又は事実証明に関する書類)を作成することができます(行政書士法1条の2第1項、1条の3第1項3号)。

そのため、
>①「契約書の審査」を、弁護士以外の人に(対価を払って)業務委託することは、いわゆる非弁行為に該当するのでしょうか。
→報酬を得る目的での「法律事務」として、非弁行為に該当します。

>②「契約書の審査」を、弁護士の資格は持っていないが行政書士の資格を持っている人に業務委託したい場合、行政書士の仕事に関係する範囲内に限っての審査なら許されるなどは、あるのでしょうか。
→「権利義務又は事実証明に関する書類」の作成として、広く可能です。

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