訴状や準備書面の「M月D日ころ」という表現

公開日: 相談日:2015年05月08日
  • 3弁護士
  • 3回答

訴状や準備書面の「M月D日ころ」という表現についてお聞きします。

原告被告間が、同じ職場にいるとか、近所に住んでいる、というように、
毎日のように顔を突き合わせ、毎日のように会話をしている場合、
それぞれの発言や意思の一致確認をした日付が、正確には思い出せず、
「M月D日ころ、原告は被告に対して、口頭でXXXの提案をした。
 それを受けて被告はM月D日ころ、原告に受諾の旨、口頭で伝えた」
というような表現もあり、かと思います。

しかし、いろいろな訴状や書面を見ていると
「原告は居住地沖縄からM月D日頃、上京して被告と面会し、
その足で被告企業を訪問し、契約に至ったものである。
その契約の席上で、原告は追加案として口頭でXXXの提案を行い。
被告は同日ころ、口頭で受諾の旨を伝えたものである」
(甲X号証 M月D日付けの契約書)

というように、はっきりと書面その他で日付が特定できるにもかかわらず
「M月D日ころ」「同日ころ」
という表現を使う場合があります。

この「ころ」ってのは何でしょうか?
ハッキリ日付を特定しちゃうと、後で修正が利かないから、わざとぼかした表現を使うのでしょうか?

でも上記の例なんて、沖縄からの上京、なんてのは、都内在住者が都内を電車で移動した、なんていう日常的な行動とは違い
いろいろな痕跡(チケット購入履歴や搭乗者名簿)もあるし、
原告は沖縄、被告は東京、と分かれていて、会うことはめったにないのだから、その記憶は鮮明だろうし
その日に交わした契約書まであるのだから、
その席上での発言なんて
「契約書を交わしたM月D日に、口頭で伝え、同日、口頭で受諾された」
とはっきり日付を確定してもよさそうに思いますが・・・

それとも「録音テープなどの確たる物的証拠がない限り、口頭発言の日付を確定して主張すると、相手方や裁判所から
”お前、なんでそんなに鮮明に記憶してるんだよ。お前の記憶力はそんなに正しいのか?
 じゃあ、他に一つでも記憶間違いが判明した場合、お前の『記憶による主張』は全部否認させてもらうからな!”
という、退路を断たれないように、わざと「ころ」という表現を使うのでしょうか?

「ころ」の使い方に詳しい先生、お願いします。

347262さんの相談

回答タイムライン

  • タッチして回答を見る

    「ころ」の使い方に詳しい弁護士などはいないと思います。「ころ」は日本語の通常の意味の「ころ」です。

    ご質問にあるような推測が正しいかも知れませんし、別の理由があるかもしれません。ただ単に、主要な争点ではないので、明確にする必要はないとしたのかもしれませんし。
    相手(原告でしょうか)の考えていることを確定することは、それだけでは困難です。

    もし、その点が争点となるのであれば、求釈明をしたり、こちらから反論するなどして、先方の不自然さを浮き彫りにしておくのがよいでしょう。

  • 弁護士 A

    タッチして回答を見る

     契約書に記載されている契約日が必ずしも厳密なものではない場合もあります。
     例えば、契約自体は、原則、合意のみによって成立するので、法的には合意が成立した日が契約日となりますが、契約書を取り交わした日を契約日として契約書に記載する場合もあるでしょう。

     また、当該日付が事件の勝敗を決するうえで特に重要でもない場合には、それを特定してもらうために、様々な資料を依頼者その他に確認してもらうのは無駄ですので、依頼者らの説明のみに依拠して、厳密に日付を客観的資料等で確認したわけではないという趣旨で「○月○日頃」と主張することで済ませることもあるでしょう。
     その後、相手方、裁判所から日付を特定するよう求められれば、依頼者に資料の確認を求めることになります。


     

  • 相談者 347262さん

    タッチして回答を見る

    池田 毅先生ご回答ありがとうございます。

    >ご質問にあるような推測が正しいかも知れませんし

    先生が指摘している推測とは私が書いたどの部分でしょうか?

    じゃあ、他に一つでも記憶間違いが判明した場合、お前の『記憶による主張』は全部否認させてもらうからな!”
    という、退路を断たれないように、わざと「ころ」という表現を使うのでしょうか?

    の部分ですか?

  • 山岸 陽平 弁護士

    注力分野
    企業法務・顧問弁護士
    タッチして回答を見る

    訴訟における認否のやり方との関係もあると思います。

    たとえば訴状に「○月×日、Aが■■をした。」と書いたときに、そのことは双方知っている前提事項であって、日付自体は重要でないこともあると思います。しかし、何らかの理由で日付がいくらか違っているということも個別事案によってはあり、その場合「否認する。」とだけ答えられてしまいかねません。
    そうすると、どこがどう違うのか、なぜ否認するのか、ということをやり合うことになり、本題に入る前に数期日が空転しかねません。
    裁判所は、こういう場合、細部までの記憶違いを問題視することもあるでしょうが、裁判所を飛び越えて本題から外れた下らない争いがされていると見ることも多いように思います。

    すべてこの理由ではないかもしれませんが、多くの弁護士は、上記のような無駄な揚げ足取りのやり取りを本能的に避けたがるということはあると思います。

この投稿は、2015年05月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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