公開日:

契約書の捺印者について

2012年11月22日
ネット企業にて法務を担当している者です。

契約書における「捺印者」ですが、相手先企業によっては、捺印者が「代表取締役」ではなく、営業部長等の事業責任者である場合がございます。

この場合、その会社の部長印(○○株式会社営業部長と入った印鑑)があれば、その印鑑により捺印をしていただければよいと思いますが、
これがその部長のお名前の印鑑であった場合には、契約書上に社名、役職名が記載されていれば、部長印と同等の効果(=契約書の効果を会社に帰属させることができる)があることになりますでしょうか。

恐れ入りますがご教授いただけますと幸いです。

宜しくお願いいたします。
相談者(320997)の相談

みんなの回答

森田 英樹
森田 英樹 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 大阪府6
ありがとう
相手先企業によっては、捺印者が「代表取締役」ではなく、営業部長等の事業責任者である場合がございます。

・・・むしろそのような企業の方が多いかもしれません。

これがその部長のお名前の印鑑であった場合には、契約書上に社名、役職名が記載されていれば、部長印と同等の効果(=契約書の効果を会社に帰属させることができる)があることになりますでしょうか。

・・・契約書の効果が会社に帰属するかどうかという意味では その部長に決裁あるいは契約締結権限があるかどうかが問題で ご質問のような形式で部長の名前の印鑑であっても契約書の効力には問題はありません。



2012年11月23日 10時10分

鈴木 祥平
鈴木 祥平 弁護士
企業法務・顧問弁護士に注力する弁護士
ありがとう
会社のその契約の効果を帰属されることができるかどうかは、その役職の人に契約締結権限(代表権・代理権)があるかどうかということで決まります。

契約締結権限者は、法律上以下の人たちに認められています。
1.代表取締役・代表執行役(会社法349条1項、2項)
2.役付取締役(取締役社長、取締役会長、取締役副社長、専務取締役、常   務取締役など)
代表権がない場合には、会社に法的効果が帰属しないということが原則で  すが、たとえ、これらの取締役が代表権を有していなかったとしても、相手方から見れば代表権があると誤認するおそれが強いことから「表見代表取締役」といわれ、事情がを知らない善意の相手方に対して責任を負うものと定められています(会社法354条)個別具体的な事情によって左右されるので、この場合には代表権の調査をする必要がありそうです。
4.支店長、営業(事業)部長等
 会社法13条「本店又は支店の事業の主任者たることを示すべき名称を付した使用人」にあたり、会社の法定代理権の代理権を有します。
5.営業以外の部長、営業課長、購買課長、資材課長などの肩書きを有する人
 これは、会社法13条には該当しませんが、会社法14条の「ある種類または特定の事項の委任を受けた使用人」に該当し、明らかにこれらの部課長の担当範囲に属する契約であると認められる場合には、代理権を有すると解されています。

では、○○係長はどうか。というと、営業係長が「ある種類または特定の事項の委任を受けた使用人」として会社の代理権(契約締結権限)があるか争われたことが過去の裁判例にあり、その場合に会社法14条の使用人に該当すると判断されました。しかしながら、一般の会社の権限付与の実態からすれば、念のため、契約締結をする際には課長以上として欲しいということを相手方に申し入れるべきでしょう。

2012年11月24日 13時16分

この投稿は、2012年11月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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