監査役と監査委員の兼任禁止規定の違い

公開日: 相談日:2015年09月25日
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会社法について、二点質問させて下さい。

①監査役は子会社の取締役との兼任が禁止されています。一方、監査委員は兼任禁止が社外取締役、業務執行取締役に限定されています。

監査委員も監査役と同様に独立性を保持するべき立場にあるように思われますが、その程度が監査役と比べて軽いということなのでしょうか。

②また、子会社の監査役も社外取締役に限られています。これについても、どのような趣旨があるのか教えていただけたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

386960さんの相談

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    現在は会社法が改正され、従来の委員会設置会社は、「指名委員会等設置会社」(法2条12号)と改称されました。今回のご相談は、指名委員会等設置会社に関するものとして以下回答致します。

    ①について
    監査委員会の委員も、当該会社またはその子会社の執行役、業務執行取締役の兼任が禁止されています(法400条4項)。
    したがって、監査役設置会社や監査役会設置会社の監査役より独立性が低いというわけではありません。

    ②について
    監査委員会は、監査委員3名以上で構成され、その過半数が社外取締役であることが求められています(法400条1項、3項)。この規定は、監査委員の全員を社外取締役とすることを妨げることものではなく、むしろ、社外の人間を入れることにより、従来の会社の馴れ合い監査の弊害を防止し得る点で有用とされています。

  • 相談者 386960さん

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    お忙しい中ご回答頂き、ありがとうございます。


    ①に関して、質問させていただきたいことがあります。
    監査役、監査委員である取締役は、子会社の業務執行者と兼任できないと解すればよろしいのでしょうか。しかし、そうすると、監査委員が子会社の執行役、業務執行取締役との兼任ができないことは理解できますが、監査役と業務執行権のない取締役の兼任ができない理由がわかりません。


    さらに、監査委員である取締役と、その子会社の使用人は兼任が禁止されていることについて疑問を感じてしまいます。
    子会社の使用人は、当該子会社の業務執行権のない取締役と同じように親会社(当社)の業務執行機関から影響を受け、独立性を害するように思われてしまうからです。この点に関してはどのように考えればよいのでしょうか。

    長くなってしまい大変申し訳ないのですが、もしよろしければご回答いただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。

  • ベストアンサー
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    回答が遅くなりすみません。

    > ①に関して、質問させていただきたいことがあります。
    > 監査役、監査委員である取締役は、子会社の業務執行者と兼任できないと解すればよろしいのでしょうか。しかし、そうすると、監査委員が子会社の執行役、業務執行取締役との兼任ができないことは理解できますが、監査役と業務執行権のない取締役の兼任ができない理由がわかりません。

    監査役と監査委員は似て非なるものですので、兼務禁止規定も異なります。
    監査役は、子会社の取締役、支配人、その他の使用人との兼任が禁止されています(会社法335条2項)。ここでは、業務執行うんぬんといった限定は付されておらず、一律に「取締役」との兼任ができません。


    > 子会社の使用人は、当該子会社の業務執行権のない取締役と同じように親会社(当社)の業務執行機関から影響を受け、独立性を害するように思われてしまうからです。この点に関してはどのように考えればよいのでしょうか。

    おっしゃるとおり、子会社の使用人は、親会社の経営方針等に影響を受けやすい立場にあることから、そのような立場に親会社の監査委員が就くことにより、親会社における「監査」の透明性や独立性を確保する観点からは不適当と言わざるを得ません。

    また、監査委員は、職務執行のため、その子会社に事業の報告を求めたり、子会社の業務及び財産の状況の調査をし得る立場にあります(会社法405条2項)。このような権限をもつ監査委員が、子会社の使用人を兼ねていては、監査の実効性を担保できず、空文化してしまいます。

    以上のような理由から、兼任禁止規定が設けられていると考えられます。

  • 相談者 386960さん

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    よくわかりました。ご丁寧かつとてもわかりやすいご回答、ありがとうございました。

この投稿は、2015年09月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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