取締役会のモニタリング機能を強化するための対応策について

公開日: 相談日:2022年08月08日
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【相談の背景】
取締役会のモニタリングを強化すべきという昨今の流れについて

【質問1】
取締役会のモニタリング機能を強化というのは、報告事項に力点を置く理解で宜しいでしょうか。その場合、決定・協議事項で審議時間が取られるため下位会議体に権限移譲が必要になります。ご助言頂けますと幸いです。

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    柴山 将一 弁護士

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    取締役会のモニタリング機能を強化という意味は、報告事項に力点を置くというものとは少々異なります。制度的なものを通常は意味しております。

    欧米ではモニタリングシステムという制度を一般的に採っております。これは、取締役会(取締役、director)は会社の意思決定と業務執行及びその他の取締役(要は会社全体)の監視監督をすることに徹底し、業務執行は行いません。業務執行は執行役(officer)が行うものであり、監視監督=モニタリングと業務執行が明確に分離されています。これをモニタリングシステムと言います。

    一方、日本の場合、取締役(会)の役割に違いはありませんが、大きな違いは取締役が主として業務執行を担うということです。代表取締役は勿論のこと、殆どの場合、取締役は業務執行を担当しています。つまり、モニタリングと業務執行が分離されていません。その結果として、取締役会のモニタリングが上手く機能せず、監査役(会)の機能を強化するなどの法改正を行ってきましたが,根本的な問題は是正されずにいました。

    そこで近年、欧米のモニタリングシステムに近い委員会制度を導入し、欧米流のモニタリングシステムを日本に導入しようとしましたが、取締役と執行役の兼任を許すなど、似て非なるものと評価されてしまい、さらには中間的な監査等委員会設置会社の制度も付加するなど迷走しています。

    従って、取締役会のモニタリング機能を強化するためには、制度的に委員会等設置会社(特に3委員会設置会社、今の呼称は指名等委員会設置会社ですね)に組織改編すること、取締役会において業務執行を兼任する取締役を減少させること、特に社外取締役を充実させること(社外取締役は業務執行を兼任しないため)などの制度的強化を図っていくことになります。

    その中で、業務執行を担当しない取締役が増えることによって、下(業務執行側)から上げる報告等の必要性が増大し、量的にも今まで以上に増え、かつ重要になってくる実態は生じるかと存じます。そのような意味での組織改編や権限委譲といったものが必要になる可能性は会社の実態に合わせて生じるかと存じます。

    以上、ご参考にして頂ければ幸いでございます。

この投稿は、2022年08月時点の情報です。
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