1. 弁護士ドットコム
  2. 企業法務
  3. 人事・労務
  4. 休業に関する、組織での規則の有効性について

公開日:

休業に関する、組織での規則の有効性について

2020年04月23日
ベストアンサー
現コロナ禍における、特措法に基づく、都道府県知事らによる休業要請レベルにおいては、
組織が従業員に対して休業させる場合は、基本的に休業補償を行う必要がある、と考えています。

一方で、私が所属する組織には、休業に関する規則が存在し、その中の休業補償を行わないとする条件が羅列されています。
ただ、私としては、その有効性について疑問に感じております。


・法律を遵守することにより生ずる休業

・社会的責任により行う休業


との条件も、数ある条件群の中で踊っていますが、法の趣旨にある不可抗力にこれはあたるのでしょうか。
また、それが不可効力にあたるとする証明責任は、組織側にあるのでしょうか。


教えて下さい。
相談者(914354)の相談

みんなの回答

高谷 滋樹
高谷 滋樹 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 京都府2 企業法務・顧問弁護士に注力する弁護士
ありがとう
現在、いろいろと説が分かれております。

2020年04月23日 14時59分

相談者(914354)
お忙しい中、早速の回答ありがとうございました。

端的な回答で有難いのですが、例えばどの様な説が存在し、どの程度優勢なのか等、具体的に説明頂けると幸いです。

2020年04月23日 16時12分

青山 知史
青山 知史 弁護士
企業法務・顧問弁護士に注力する弁護士
ベストアンサー
ありがとう
ご質問拝見しました。
法律の規定に即してご説明いたします。

まず,民法536条2項では,自身の「責に帰すべき事由」によって相手の債務の履行をできなくした場合には,相手からの請求を拒めないとされており,この場合には,全額の支払いが必要となります。
会社から休業を命じた場合,通常であれば会社の責任によるものとして,この規定が適用される可能性があります。もっとも,今回の休業要請に基づく休業である場合,外部的要因を受けての休業判断ですので,「責に帰すべき事由」とまではいえず,この規定が適用されない可能性があります。

一方で,労働基準法26条でも,会社の「責に帰すべき事由」によって労働者が労務提供をできなくなった場合には,平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならないと定めております。労働基準法26条は、労働者の生活保護を目的に設けられた規定ですので,この規定の指す「責に帰すべき事由」については,民法536条2項よりも対象が広いと解されております。
そのため,災害等によって目的物が滅失した場合等の不可抗力に当たる場合を除き,この規定から休業手当の支払い義務が会社に生じることになります。

今回の要請や社会的な責任を踏まえての休業が,労働基準法26条の想定する不可抗力に基づくものとなるかについては,解釈によって判断が分かれるところです。
もっとも,前述した労働基準法26条の目的に照らして考えれば,会社の判断によって労働者の生活が左右されないようにすべきとして,不可抗力とまではいえず,労働基準法26条の適用がなされる可能性はあるかと思われます。

判断が割れるとはいえ,こうした労基法違反となるリスク等も踏まえれば,少なくとも休業手当の支給は必要と考えて行動される方が,リスクヘッジにはなるかと思われます。

なお,労働基準法26条は,強行規定と呼ばれ,これに満たない条件を契約や就業規則で定めても,労働基準法の定めが優先するとされていますので,ご注意ください。

2020年04月23日 16時24分

相談者(914354)
お忙しい中、早速の回答ありがとうございました。

丁寧に説明頂き、法律に疎い、私にも理解ができました。

2020年04月23日 16時41分

この投稿は、2020年04月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

このようなトラブルは弁護士

弁護士に依頼することで、解決できる可能性が高い相談内容です。

弁護士に依頼することを検討している方には
一括見積りがおすすめです。

  • 弁護士費用がいくらかかるか知りたい
  • 弁護士の選び方がわからない
  • 弁護士が何をしてくれるか知りたい
一括見積りをはじめる無料

「弁護士ドットコム」では16,196名の弁護士から、「企業法務・顧問弁護士に注力する弁護士」 や「初回相談無料の弁護士」などの条件で絞り込むことができます。お住まいの地域であなたの希望に合った弁護士をお探しください。

関連度の高い法律ガイド

【人事労務】介護休業・介護休暇の対象になる従業員や申請された場合の手続きなどを解説

従業員が家族の介護をしなければならないとき、会社は、介護休業や介護休暇を与えなければならない場合があります。介護休業・介護休暇を申請・利用し...

【人事労務】業務外の病気やケガを理由に従業員から休暇を求められた場合の対応|傷病手当金の手続きも解説

業務以外が原因の病気やケガを理由に、従業員が休暇を求めてきた場合でも、休ませなければならない決まりはありません。会社独自のルールとして、休職...

【人事労務】産休・育休の対象になる従業員や期間などを詳しく解説

女性従業員が妊娠した場合、会社は、必ず産休(産前休業・産後休業)を与えなければなりません。子どもが生まれた後は、従業員が希望する場合は、母親...

【人事労務】従業員から生理休暇を申請された場合に知っておくべきポイント|休暇の日数や給与について解説

女性の従業員が、生理の症状が重く働くことが難しいという理由で休みを希望した場合、会社は「生理休暇」を与えなければなりません。この記事では、生...

【人事労務担当者向け】従業員に有給休暇を付与する条件や消化に関するルールを詳しく解説

会社は、一定期間以上働く従業員に対して有給休暇を与えることが法律で義務付けられています。与えないと罰則を科せられる可能性があります。有給休暇...

この相談に近い法律相談

  • コンプライアンス部への通報前の違法性に関して

    会社の同僚のモラル違反をコンプライアンス部に通報したいのですが、以下の行為でこちらが不利になる可能性はありますか?特に3番は不利になる可能性があるのかと思い、事前に先生にお伺い出来ればと思いました。 ・勤務時間中にSNS(私用での携帯電話)使用が頻繁に行っている。 ・時間ギリギリに到着し、タイムカードを押してから...

  • 賞与期間の途中で、就業規則が在籍者のみへの支払いに変更された場合、退職者への賞与支払はされるのか?

    退職後の賞与支払いについて先生方に質問がございます。 3月末日に退職予定で、元々の就業規則には退職者への支払いを在籍期間に応じて行う記載がありました。支払い期間は半期ずつ1-6月、7-12月となっていました。年俸制ではなく、月給賞与制度です。 それに対して、就業規則の変更が3/1日付で施工され、賞与支払時点の在籍者のみ...

  • 従業員が辞めていく原因だと言われ、損害賠償請求の可能性はありますか?

    社内での噂で次々に従業員が退職していったという事で損害賠償などで訴えられる可能性はありますか? 職場に税金の事を何度質問しても答えない事や突然、使用目的も教えず本籍地入りの住民票を求めてくるなど、不信感がありましたので同僚と職場でこの件について話しを度々していました。 何度も抗議した末、責任者と話す事ができ...

  • 退職が決まっている従業員の育休手当の受給について。会社の共謀は問われますか?

    事業主です。職員を解雇したのですが、その後の話し合いで退職合意書を交わしました。 以下、大まかな内容です。 ・解雇は撤回する ・(妊娠していたので)産前休業に入るまで休職扱いとする ・育休手当の申請手続きは会社が行う ・育児休業期間が終了する時に自己都合退職する といったものです。 既に退職する事が決まってい...

  • 時短勤務の期間間違いを確認したのですが

    知り合いが、育児による時短勤務をしています。 会社との時短勤務の確認で、期間が一年多く設定されているようなので人事に確認しましたが、あっていると返事ありました。 それからしばらく経ち、4月から通常の勤務になると連絡があったのですが、あと1年時短勤務と思っていたので、それに合わせた勤務を想定していて崩れてしまい、確...

法律相談を検索する

依頼前に知っておきたい弁護士知識

人事・労務の法律ガイド

関連カテゴリから解決方法を探す

弁護士に見積り依頼をする

複数の弁護士にまとめて見積り依頼

  • 最短3分で依頼完了
  • 依頼内容は非公開
  • 分野に詳しい弁護士から見積り依頼が届く
一括見積りをはじめる無料

依頼前に知っておきたい弁護士知識

活躍中の弁護士ランキング

企業法務・顧問弁護士の分野

をお選びください。

弁護士回答の中から一番納得した回答に、「ベストアンサーに選ぶ」をつけることで、
回答した弁護士に最も高い評価を与えることができます。

ベストアンサー以外にも「ありがとう」をつけることができます(複数可)。弁護士へのお礼も兼ねて投票へのご協力をお願いいたします。

※万が一、納得のいく回答がない場合は、「ベストアンサーを選ぶ」をつけずに、投票を終了することもできます。